転生とらぶる
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
スーパーロボット大戦OG外伝
0499話
ペレグリン級からグロウセイヴァーで出撃し、無明とカリオンを従えヘルゲートの戦域へと突入する。だが……
「何故此奴等は動きを止めているのだ?」
いつでも抜けるようにシシオウブレードの鞘へと無明の手を掛けているムラタが訝しげに呟く。そう、ムラタの言うようにここから見えるヘルゲート。かつての名のスカルヘッドという名前通りに人の頭部の骸骨を模したような場所を守っている筈のバルトールは、その動きを止めて宇宙空間を漂っているのだ。
現状でこの状態と言うことは、恐らく既にハガネやヒリュウ改はヘルゲートの中へと突入したのだろう。
「バルトールの中枢システムで致命的なバグか何かが起きたんだろうな。だが、油断はするなよ。この状況では何が起きるか分からないからな」
「……」
カリオンへと通信を繋げると、スレイもまた何も言わずに小さく頷く。
そして周辺宙域を突破し、ヘルゲートへと辿り着くと……
「クロガネか」
ヘルゲートのすぐ近くに見覚えのあるクロガネの姿があった。そしてその周辺には見覚えのあるダイゼンガー、エクサランス・コスモドライバー、ラーズアングリフ・レイブン、ランドグリーズ・レイブンの合計4機が出撃している。
アウセンザイターが出撃していない所を見ると、どうやらまだコンパチブルカイザーはこの宙域に到着していないらしい。
そんな4機は近付いてくる俺達3機の姿を見た瞬間、あからさまに動揺したのだろう。機体制御が疎かになってラウルとカーラの機体がヘルゲートの外壁部に衝突したのが見えた。そして次の瞬間には送られてくる通信。
「ア、ア、ア、ア、ア……アクセルさん!?」
そんな、目を見開いて送ってきたラウルと通信回線を繋げる。……ミロンガの時とは違ってこちらの映像も、だ。
そう言えばミロンガはペレグリン級の倉庫に置きっぱなしだったな。ホワイトスターに戻る前にきちんと収納しないとな。
「久しい……と言う程には久しぶりじゃないな、ラウル」
「あの、その、えーっと、え? あれ? これって夢?」
突然の俺の登場に混乱するラウル。突発的な出来事に弱いと言うべきか、はたまたそれだけ俺の登場が予想外だったのか。
「当然夢ではないさ。俺はあの時にアインスト空間から無事脱出していた訳だ。……言っただろう? 死ぬ気は無いって」
いや、この言葉を言ったのはリョウトにだったか。
「アクセル大尉、ご無事で何よりでした。……ですが、その前に1つ聞きたい事があります」
次の通信を送ってきたのはユウキだった。グロウセイヴァーを見て多少の動揺はあるが、それでもラウルと違って冷静さを保っているのはさすがと言うべきか。
「まぁ、大体予想は出来るが……何だ?」
「アクセル大尉のグロウセイヴァーと共にいるその2機には見覚えがあります。そしてその2機と共に行動していたミロンガが見当たらない。つまりあの時にミロンガに乗っていたムウ・ラ・フラガとは……」
「正解だ。俺の偽名だよ」
「……そうですか。それで納得しました」
「何をだ?」
「あの時、何故そこのガーリオン・カスタムがラウルに最後の1撃を放とうとした時に乱入してきた理由が、です。ラウル達の話ではアクセル大尉と彼等は前の世界からの知り合い……それも、小さい時からの付き合いだったとか」
ん? 確か原作だとラウル達はクロガネに所属した時には自分達が向こうの世界から転移してきた事や、時流エンジンについては秘密にしていた筈。だがここでは違うのか? 一瞬そう思ったのだが、すぐに納得する。恐らく俺とラウル達との関係がどこかから漏れ――あるいはラウル辺りが口を滑らせ――シャドウミラーである俺とラウル達の面識があるという所からラウル達が俺達と同じ世界から転移してきたのだと知られたのだろう。OG外伝の原作だと確かラウル達はこの時期必死に時流エンジンについて秘匿していた筈だが……この世界だと違う訳か。
「ラウル達と知り合いだから助けた……と言う訳じゃないがな」
ユウキへとそう通信を返すと、クロガネからも通信が送られて来る。
『アクセルさん! やっぱり無事だったんですね』
そこに映し出されているのはラウル達の中でも随一の開発技能を持つミズホだ。笑みを浮かべつつ俺へと視線を向けている。
『アクセルさんが無事という事は、レモンさんも?』
次いで通信に出たラージの言葉に頷く。
「ああ。もちろんレモンも元気だ。本拠地でいつも通りに研究をしているさ」
『そうですか、それを聞いて安心しました』
「……アクセル・アルマー。お前がムウ・ラ・フラガと名乗っていたのは理解した。つまりお前はイスルギに匿われていたのか?」
「惜しいな、ゼンガー・ゾンボルト。多少違う。確かにイスルギ重工と手は組んでいるが、それもバルトール事件が始まる少し前からだ」
「つまりお前達はシャドウミラーとしての戦力を保っていると考えていいのか?」
イスルギが手を組むだけの価値が俺達シャドウミラーにあるのかと、言外に問いかけてくるゼンガーに小さく頷く。
「そうだな。戦力に関して言えば全く問題無い」
正確に言えば、ホワイトスターの事を考えればこの世界にいた時よりも格段に上がってはいるんだが……わざわざそれを言って警戒させる必要もないだろう。
「では1つ問う。お前達シャドウミラーの今の目的はなんだ? インスペクター事件の時に言っていた永遠の闘争を今も尚求めているのか?」
……そうか。そう言えばこいつ等にその辺の話はしていなかったな。ヴィンデルの件についても言ってないし。
「信じるかどうかはお前達次第だが、永遠の闘争を求めていたヴィンデルは既に亡い。その影響もあって今現在のシャドウミラーを率いているのは俺であり、結果的には今現在のシャドウミラーの目的はそれ程物騒なものではない」
「なるほど。出来れば具体的な内容を聞かせて貰いたいのだが……よかろう。取りあえず、今は信用しておくとしよう」
俺の言葉を聞き、数秒程目を閉じたゼンガーがそう告げる。
予想外のその言葉に、思わず眼を見開く。
「意外だな。こうもあっさり俺の言う事を信じるのか?」
「お前がヴィンデルと違う、独自の考えを持って動いていたのはインスペクター事件の時に幾度となく俺達とぶつかり合った際の言動で明らかだ。また、お前がどのような人物なのかというのは、ラウル達に少なからず聞いてもいる。……実際、お前はそこのムラタがクロガネを襲った時にラウルを助けた。少なくても俺はそれを見ているからな。信じるには十分だろう。……ただし、これはあくまでも俺の意見でしかない。他の皆がどう考えるのかは分からんがな」
「……だろうな」
「ただし。何かを企むような事があれば……その時はラウル達が何と言おうと、我が命と引き替えにしてでも斬艦刀が貴様の命を断つ」
「くくっ、そうか。ならそうならないようにしないとな」
ゼンガーの言葉に小さく笑みを浮かべて返すと、次に通信を送ってきたのはユウキだった。
「アクセル大尉。俺は大尉がバン大佐を裏切ったのを許した訳ではありません。ですが、決して何の理由も無くあの行為を行ったとも思っていません。それに実際に手を下したアーチボルドは俺達の手で倒しましたし。それでも俺が大尉に抱くのは複雑な感情ではありますが……」
「ユウ……」
ユウキとしては自分でも言ったように複雑な胸中なのだろう。そんなユウキを気遣うようにカーラが声を掛けている。
「今は、ラウル達の言葉を信じて大尉を信じようと思います」
そう言い、次の瞬間には鋭い視線を俺へと向けてくる。
「しかし俺の銃口が大尉を狙っているというのは忘れないでください」
「気を付けよう」
『それで、話を戻させて貰うが。アクセル・アルマー、君は何を求めてここにやってきたのかね?』
クロガネからの通信にグロウセイヴァーの腕をヘルゲートへと向ける。
「先程も言ったように、現在の俺はイスルギ重工と手を組んでいるからな。そのイスルギの手の入ったヘルゲートが起こした騒ぎはなるべく早く鎮めておきたい。それに見ての通り、俺の部下にはスレイもいる。肉親の情ってのは俺にも理解出来るんでな」
さすがにここでラミアを救う為云々と言うのは怪しすぎるので、丁度いいとばかりにイスルギ重工とスレイを原因にさせて貰う。いや、スレイがフィリオをどうにか説得する為というのが理由の1つにあるのは間違い無いし、折角手を組んだイスルギ重工が不利な立場になられると困るのは事実なんだが。
『スレイ・プレスティ。……今の君の言葉を聞く限りでは、彼女もシャドウミラーに所属していると考えていいのか?』
「そうだ。私は私の理由があって、シャドウミラーに所属している。別に強制された訳でも、脅されている訳でもない」
レーツェルの通信に割り込んだスレイがそう告げる。
『……そうか。我が友が聞いたら怒るか、悲しむか。はたまた喜ぶか。どうなるのかは分からないが、君が自分自身の意志でシャドウミラーに所属したというのなら……ん? 何だ?』
レーツェルの言葉を遮るようにしてアラームがクロガネのブリッジへと鳴り響く。
『……皆、高熱源体が接近中だ! 各機警戒を!』
その声にクロガネ搭載機はそれぞれが迎撃態勢を取り、スレイのカリオンはいつでも各種ミサイルが発射出来る体勢を、そしてムラタの無明はシシオウブレードへと手をかける。俺もまた武器ラックからガン・レイピアとハルバート・ランチャーを取り出していつでも撃てるようにする。
いや、近づいて来たのがコンパチブルカイザーだってのは分かってるんだが、一応ここは他の奴等に合わせておかないと不自然だし。
そして次の瞬間宙域に姿を現したのは、俺の予想通りにコンパチブルカイザーだった。
「ファイター・ロア!」
そのコンパチブルカイザーへと通信を送ったのは、やはりと言うかラウルだった。まぁ、俺がミロンガに乗っていない以上一番コウタとの仲がいいのはラウルだからな。しょがないと言えばしょうがない。
「お前もバルトールの件でここに来たと思っていいのか?」
そう尋ねるラウルだが、コンパチブルカイザーの方からの通信はない。
そのまま数秒待ち、クロガネにいるレーツェルへと通信を入れる。
「レーツェル・ファインシュメッカー、ここでこのまま待っていてもどうにもならないだろう。バルトールは動く様子も無い。お前達がこのままここで待っているのなら、俺達は先にヘルゲートに突入するが……お前達はどうする?」
『ふむ、確かにただこのままここにいても埒は明かないか。いいだろう、全機ヘルゲートへ突入せよ。ハガネとヒリュウ改に合流する!』
その言葉を聞き、ダイゼンガー、ラーズアングリフ・レイブン、ランドグリーズ・レイブンの3機がすぐに。そしてエクサランス・コスモドライバーが一度コンパチブルカイザーの方を向いてからヘルゲートの中へと突入していく。
「スレイ、ムラタ。俺達も行くぞ。中での戦闘がそろそろ始まっている筈だ。シャドウミラーとしては戦闘に遅れて、突入したらバルトール事件は解決してました……なんて真似は避けたいからな」
「ふっ、確かにな。それに獅子王の刀を持つ者としてリシュウやゼンガーに後れを取るというのは業腹だ」
「バルトールなどに兄様の乗る艦を沈めさせはしない!」
2人共やる気は十分、か。
最後に未だにヘルゲートの近くに浮かんだままのコンパチブルカイザーへと通信を送る。
「聞こえているか」
「……誰だ、お前」
モニタに表示された俺の顔を訝しげに尋ねてくるコウタだが、まぁ、ムウの時は映像無しの音声のみだったからしょうがないか。
「アクセル・アルマー。……ただ、お前にはこう言った方が分かりやすいだろうな。ムウ・ラ・フラガだ」
「……ムウ? その割には乗ってる機体が違うじゃねぇか」
「ミロンガもいい機体ではあるが、この戦いに出すには武器の威力とか色々と問題があってな。それよりもお前はどうするんだ? このままここで俺達がヘルゲートを攻略するのをただ見ているだけか? まぁ、それならそれで構わないが……後で何があっても後悔はするなよ?」
それだけ言って、返事を聞かずに通信回線を切りヘルゲートの中へとグロウセイヴァーを向かわせる。負けん気の強いコウタの事だし、ここまで言っておけばまず間違い無くヘルゲートへと突入してくるだろう。コンパチブルカイザーの性能を考えると、戦力的には出来ればいて欲しい機体だからこの挑発が効果を発揮してくれるといいんだが。
そんな風に思いながら、クロノスの追加ブースターを噴射させスレイとムラタを追いかけるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:195
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:426
ページ上へ戻る