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PARTY EVERYDAY

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第二章


第二章

「肉の一切れ位でがたがた騒ぐな!」
「けれどですね」
「こいつがですね」
「けれどもこいつもない」
 これは鬼軍曹が正論だった。そのおっかない人がだ。
「肉なら他にもたっぷりあるだろうが」
「ええ、そうですけれどね」
「それは」
「わかったら食え」
 そう言って軍曹自ら肉を焼きはじめた。そうしてそれをまた食べるのだった。
 そのバーベキューとビールで夕食にした。それからテントの中で寝た。
 次の日の朝起きると今度は前線にロボットが出ていた。やけに俺達に似せた銀色の機械の奴等だ。そのロボット達を見て思ったことは。
「なあ、あいつ等」
「何だ?」
「どうしたってんだ?」
「あのロボット俺達に似てないか?」
 こう言った。思ったままだ。
「俺達に何かよ」
「そうか。只のロボットじゃないか」
「だよな」
 けれど他の奴等はこう言うだけだった。
「どう見てもな」
「あんなのな」
「そうか?結構似てると思うんだけれどな」
 俺はまだそのロボットを見ながら首を捻った。
「俺達の方のロボット達もな」
「それはそうとしてだよ」
「あの連中が来たからにはな」
「ああ」
 話は戦争に戻った。そうしてだった。
「バズーカだな」
「それで吹き飛ばそうぜ」
「向こうもバズーカ出してきたしな」
 敵の兵隊達もだった。俺達がバズーカを出してきたのと同じだった。
 それで俺達がロボットにバズーカをぶっ放つと向こうもだった。それでロボット達を倒す。俺達も向こうもそうしてロボット達を蹴散らした。
 ロボット達が消えると今度は塹壕に入って向かい合った。その日はそれから戦車を出してもヘリや飛行機を出してもだった。睨み合ったままだった。
 そのまま睨み合って一日が終わってまた肉の取り合いだった。
「だからそれは俺のだよ」
「俺のだってんだろ」
「いいや、俺のだ」
 昨日と同じだった。そしてその次の日。俺達のところにとんでもないニュースが入って来た。
「えっ、あの国がですか」
「あの国もですか」
「ああ、来たぞ」
 将校がこう俺達に言ってきた。何と別の国が俺達の戦争に介入してきたのだ。しかも俺達の国も向こうの国も両方相手にするというのだ。
「これで三つ巴だ」
「何かややこしくなりましたね」
「三つもって」
「しかも国連も介入するそうだ」
 今度は国連もだった。あの五つの国が威張り散らしてやりたい放題やっている場所だ。俺達にとっちゃそうした迷惑な存在でしかない。
「あと別個に太平洋やらEUやらも介入を検討中らしい」
「何か何処もかしこもですね」
「無茶苦茶になってきましたね」
「派手なパーティーになったな」
 将校は笑いながら言った。
「どいつもこいつも介入してな。賑やかになってきたな」
「ですね。本当に」
「誰も彼もなんて」
 それでも前線にいる。だとすればすることは一つしかなかった。
 俺達は銃を取ってそれで戦う。戦いは派手になるばかりだった。その派手な戦いから何がどうなるのか俺達にはわからない。けれどパーティーはまだまだ続くことだけはわかっていた。


PARTY EVERYDAY   完


               2009・12・5
 
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