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転生とらぶる

作者:青竹
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スーパーロボット大戦OG外伝
  0492話

「……ちっ、やっぱりか」

 先に進んで行った船団の様子を確認し、思わず舌打ちをする。
 モニタに表示されているアルバトロス級が率いる船団の反応。それはいいのだが、現在その船団へと向かっている複数の機体反応がミロンガのレーダーに表示されたのだ。

「アクセル!」

 同時に、カリオンでも俺と同じ物をレーダーで発見したのだろう。スレイの焦ったような声が通信で聞こえて来る。

「分かっている。このままだと……ちょっと拙いな」

 こうして見る限りでは、新しく接近して来ているバルトールの方が船団の位置に近い。つまりは、俺達よりも先に接触するという事になる。

「だが……何故ここにまだ新しいバルトールの一団がいるのだ? 俺達が先程倒した一団以外にも追っ手として放たれていたのか?」

 無明からの訝しげなムラタの声。
 確かにその辺はちょっと疑問だが……ODEシステムに使われている者の能力か何かで先読みでもしたのか? 軍人の類も連れ去られていた筈だし。

「理由は分からないが、バルトールが俺達よりも先に船団に接触するのは確実だ。……このままの速度では、な」
「だが俺の無明は現在の状態でほぼ全開に近いぞ。これ以上の速度を出すのは無理だ」
「私の方はまだ幾らか余裕がある」

 さすがにプロジェクトTDの機体と言うべきか。カリオンが製造されたのはインスペクター事件の辺りなのに、それでもまだ機動力という一点では最高レベルの性能を誇るか。

「なら……ムラタ、悪いが俺とスレイは先に行く。お前はなるべく早く追いつくことを考えてくれ」
「危険ではないか? 俺の無明に比べてミロンガとカリオンは攻撃力に劣るだろう」
「それはしょうがないさ。心配するのならなるべく早く追いつくんだな。……でないと、先にバルトールを全機頂くぞ?」

 ニヤリ、とした笑みを浮かべながらムラタへ告げる。

「ほう、それは大変だ。アクセルに獲物を全て取られる前に俺も追いつかなくてはな」

 俺の言葉に、こちらも同様にニヤリとした笑みを浮かべるムラタ。

「スレイ、行くぞ。カリオンが追いつかなくても置いていくからそのつもりでな」
「ぬかせ。プロジェクトTDで作られたカリオンの実力を見せてやる」

 こちらも強気な笑みを浮かべるスレイ。
 その笑みを確認しつつ、ミロンガのバーニアを全開にして徐々に速度を上げていく。
 それに負けじとついてくるカリオンと無明。だが、やがて1分もしないうちに徐々に無明がこちらの速度についてこれなくなり、ジリジリと距離を離されていく。そして。

「加速」

 精神コマンドの加速を使い、ただでさえ速かったミロンガの速度がさらに上がる。精神コマンドという要素を加味したミロンガの速度は、やがてカリオンすらも徐々に引き離し始めた。

「くっ、このカリオンが追いつけないとはな。しょうがない、先に行け。私がイスルギ重工から受けた最後の任務なんだ。みすみす失敗はしたくない」
「分かっている。それにいくら速度が出るとは言っても、所詮は1機でしかないんだ。すぐに追いついてこいよ」

 その言葉を最後にスレイのカリオンもミロンガから引き離される。
 その後はミロンガ1機だけで宇宙空間を斬り裂くように飛び進み、加速の効果が切れると再度加速を使用する。そしてやがて……

「見えた!」

 モニタにアルバトロス級を始めとする船団を確認。同時に船団の横方向、3時方向から複数のバルトールの姿を確認する。だがミロンガの速度と、精神コマンドの加速のおかげで接触は俺の方が早い!

「アルバトロス級、聞こえるか。こちらアクセル・アルマー」
『聞こえている。間に合ってくれたか』

 ロレンツォのほっとしたような声。恐らく逃げ出すのにギリギリで防衛戦力としてのAM等は積み込めなかったのだろう。それでもアルバトロス級やペレグリン級に搭載されている連装ビーム砲を撃ち続けてはいたのだが、運動性能の高いバルトールには命中弾は皆無であり、牽制程度にしかなっていなかった。

「取りあえずは俺だけだが、残りの2機もすぐにこちらに追いつく。それまで何とか持ち堪えてくれ。本来であればこの宙域から離脱して欲しいんだが、そうするとバルトールが間違い無く追いかけていくからな」
『了解だ。各艦、砲撃を続けろ。敵を撃墜するのではなく近寄らせない事を最優先に!』

 ロレンツォの命令と同時にアルバトロス級とペレグリン級から多数のミサイル、ビーム砲が近付いてくるバルトール部隊目掛けて発射される。
 その攻撃の殆どをミロンガの特性であり、バルトールの特性でもある運動性を活かして回避し、あるいはアーム・マシンガンでミサイルを撃墜する。
 ちっ、さすがにミロンガの後継機だけあってその高性能さは明らかだ。だが……

「そっちにばかり気を取られすぎたな!」

 アルバトロス級やペレグリン級から放たれるミサイルやビーム。俺はその真っ直中へと突っ込み、縫うようにしてバルトールへと近付いていく。

『何を考えている!? 死ぬ気か貴様!』

 一瞬だけビームやミサイルの勢いが衰え、ロレンツォの怒りに満ちた声が通信で聞こえて来る。だが、俺はそれを気にせずにビームソードを引き抜き……

「はああぁぁぁっ!」

 横を通り抜け様にバルトールのコックピットへとビームソードの切っ先を埋め、そのまま胴体を斬り裂いていく。

「気にするな、ミサイルやビームはこっちで勝手に避ける。弾幕を張るのを最優先にしろ!」

 通信でロレンツォへと怒鳴りつけ、そのままの勢いでバルトール達から距離を取る。

『正気か!?』

 バーニアを全開にして強引に機体の方向を変え、そのままバルトールをアルバトロス級から引き離すようにして移動しながら再びロレンツォへと通信を入れる。

「もう少しすればスレイやムラタが来る。それまでは俺の事よりも自分達を守る事だけを……」

 そう言った時だった。ミロンガの進行方向から10発を越えるミサイルが放たれたのは。そして……

「遅いんだよ」

 俺は笑みを浮かべたまま、こちらへと向かって来るミサイルの中へと突っ込んでいく。

「ふんっ、少しは慌てれば可愛げがあるものを……」

 スレイのその声と共に、放たれたミサイルはバルトールへと殺到して宇宙空間へと爆発の華を幾つも咲かせる。
 その場で強引に機体を反転させ、カリオンからのミサイルを回避して近づいて来たバルトールのうちの1機と1m程の距離を取って向かい合う。そのままの状態で移動し、ストレイト・マシンガンの銃口をコックピット付近へと向け……
 ガガガガガガガガッ!
 殆ど零距離と言える距離でマシンガンを連射し、バルトールの脆い装甲を砕き、コックピットを破壊する。
 そして、俺達に対する追い風はまだ続いていた。

『ロレンツォさん、大型艦艇が1隻こちらに急速に近づいて来ています!』

 そんな声がアルバトロス級の通信を通して聞こえてきたのだ。
 よし、このタイミングで近付いてくる艦。それも1隻なら間違い無い、ヒリュウ改だ。

「ロレンツォ、ここは俺達に任せてお前達は宙域から離脱しろ!」
『何? どう言う事だ?』
「俺が貰っている情報が正しければ、近づいて来ている艦はヒリュウ改だ。ここで奴等と協力してバルトール共を叩く。その間にお前達は合流ポイントに向かえ」

 ミロンガのバーニアを全開にし、クルリとその場で反転。そのトリッキーな動きにデータ不足で対処出来ないバルトールの頭部へとビームソードを叩き込み、唐竹割にする。

『……了解した。お前が例え誰であれ、感謝する。スレイ・プレスティ。お前にも感謝を』
「私は私の依頼を果たしただけだ。それよりもお前達はやるべき事があるのだろう。早く行け」

 その言葉を最後に通信を切り、宙域から離れていくアルバトロス級やペレグリン級。そしてそれと殆ど同時に宙域へと姿を現す赤い戦艦。ヒリュウ改だ。

「……これを狙っていたのか?」
「まぁ、ここでニアミスするかどうかは運だったがな」

 バルトールの右腕から放たれるアーム・マシンガンの弾丸を回避しつつ、バーニアを調整してスレイのカリオンと速度を合わせる。
 すると、突然バルトールの殆どが進路を変更。俺達ではなくヒリュウ改の方へと向かっていく。どうやら戦力的に向こうの方が脅威だとODEシステムが判断したらしい。それでも数機のバルトールを俺達の足止めとして残していったのはそれなりに俺とスレイも危険度は高く設定されているからだろう。

「スレイ、今のうちだ。とにかくヒリュウ改を利用してこいつらの数を減らすぞ。それにそのうちムラタの機体も到着する」
「ああ」

 スレイが頷いた時だった。オープンチャンネルでその声が響き渡ったのは。

『スレイ! そのカリオンに乗っているのはスレイ・プレスティでしょう!? 応答なさい!』

 レオナの声がヒリュウ改からオープンチャンネルで響き渡る。だがスレイはそれに答えずに近付いていたバルトールへとソニック・カッターで突撃して、その装甲を斬り裂いていく。

「……いいのか?」

 プロジェクトTDは元々DCで行われていた計画だ。そしてレオナはそのDCに協力していたコロニー統合軍の、それもエースが集まる事で知られているトロイエ隊のメンバーだったのだ。この2人が顔見知りであっても不思議ではない。ましてや、確かスレイはトロイエ隊にスカウトされたという経歴があった筈だ。

「構わん」

 レオナの声に悩むかと思っていたのだが、スレイの声は何を躊躇うでもなくキッパリと俺の言葉に返してくる。原作ではイスルギ重工にいた事で悩んでいた筈なんだが……

「今の私にとっては、宇宙を飛ぶ事よりも、プロジェクトTDよりも、そのNo.1である事よりも……兄様の病を治すのが最優先事項なのだ。その為ならばイスルギ重工の依頼をこなすのに躊躇いは微塵もない!」

 ……なるほど。既に思いは固まっていたか。

「なら、向こうがバルトールの大半を引き受けてくれている間に、こっちもとにかく数を減らすぞ!」
「言われるまでもない!」

 スレイが吠え、カリオンの速度を上げてバルトールへと接近。その横をすり抜け様にホーミングミサイルを撃ち放ち、バルトールへと命中して機体諸共に爆発する。
 カリオンのその行動を見て、今はとにかく話しても無駄だと判断したのだろう。ヒリュウ改から所属PTやAMが出撃してくる。まず最初に目を引くのがタスクの操るジガンスクードだ。その両手には錨のようなものが装備されており、ジガンスクード・ドゥロとなっている。PTやAMが20m前後であるのに対して、その大きさは約70mと、トリニティゲインと比べても倍近い大きさを誇っている。そしてその隣にはレオナの機体であるズィーガーリオン。ガーリオン・カスタムをタスクが改造した機体で、T-LINKシステムを搭載しているのが最大の特徴だろう。その2機の背後にはカチーナとラッセルが操る量産型ゲシュペンストMk-Ⅱが2機。
 カチーナ率いるオクトパス小隊がヒリュウ改へと向かって集まっているバルトール部隊へと攻撃を仕掛ける。ジガンがバルトールの攻撃を防ぎ、ズィーガーリオンが敵の動きを乱し、2機の量産型ゲシュペンストMk-Ⅱがその隙を突く。
 ……なるほど、さすがにずっと同じメンバーでやって来ただけあってその連携は見事なものだ。

「っと!」

 その動きに気を取られていると、その隙を逃すかとばかりにバルトールからの攻撃が集中してくる。全く、少しの余裕くらいもって欲しいんだが……

「なっ!」

 振りかぶられたエネルギー・ナイフの一撃を機体各所に設置されているバーニアを噴射して細かく動き、ギリギリで回避。すり抜け様に両肩に装備されているTBGミサイルを発射。さすがにすれ違い様の殆ど零距離から放たれた大量のミサイルを回避出来る筈も無く、その華奢な装甲が破壊されて機体が爆散する。
 そして射程距離内にいるバルトールへとストレイト・マシンガンの銃口を向けた時……

「来たか」

 ミロンガのレーダーに映った無明が両肩の大型ブースターを全開にして宙域へと突入し、俺の狙っていたバルトールをシシオウブレードで斬り捨てたのだった。
 さて、突然の乱入だしヒリュウ改の方に連絡を入れておかないと拙いだろうな。スレイはレオナとの関係で、ムラタはそもそもそんな気遣いが出来ない。つまり残ってるのは俺だけな訳だ。

「ヒリュウ改、聞こえるか。こちらイスルギ重工所属のテストパイロット、ムウ・ラ・フラガだ。今宙域に飛び込んできたガーリオン・カスタムは俺が雇っている傭兵だ。敵ではない。繰り返す。宙域に突入してきたガーリオン・カスタムは敵ではない」
「ふざけるなっ! 味方だって言うんなら顔くらい見せろよな! それにあのガーリオン・カスタムは見覚えがあるぞ! インスペクター事件の時にあたし達を襲ってきた機体じゃねぇか! それをそうやすやすと信じろだと? ふざけるんじゃねぇっ!」

 この声はカチーナか。相変わらずの鼻っ柱だ。

「悪いが、こちらは一応極秘任務であり、立場の関係で顔を見せる事は出来無いしガーリオン・カスタムについての情報も開示出来ない。もしどうしても知りたいのならイスルギ重工を通してくれ。通信を終わる」

 まだ何かを叫んでいたカチーナをそのままに通信を切り、残り少なくなって来たバルトールへと向けてストレイト・マシンガンの銃口を向けるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:180
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???

撃墜数:423 
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