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ドリトル先生と日本のお料理

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第二幕 八条大学その五

「そうなんだ」
「意外だね」
「そうだよね、けれどこれがね」
 ここで王子は先生に手で食べることを勧めました、白いおうどんの上に濃い緑の若布が一杯置かれています。
 そのおうどんを食べつつです、王子は言うのです。
「美味しいから」
「肉じゃがも」
「そう、美味しいから」
 だからだというのです、先生もおうどんを食べています。
 そのうえで、です、王子は言いました。
「このおうどんと同じでね」
「あっ、このおうどんは確かに」
「美味しいよね」
「これもね。凄く美味しいよ」
「イギリスにもパスタとかあるけれどね」
 イタリアから伝わっています、ですがその味はといいますと。
「コシがなくてね」
「このおうどんとは比べものにならないね」
「コシがあるだけじゃなくて味もいいよ。スープもね」
 おうどんの丼の中のスープもだというのです。
「いいね」
「それはおつゆだよ」
「和食ではそう言うんだね」
「そうだよ、おつゆっていうんだ」
 王子は先生にこのこともお話します。
「日本ではね」
「色々と日本だけの言い方があるね」
「和食の特徴の一つだよ」
「そのことも勉強していかないとね」
「そうそう、それでだけれど」
 その美味しいおうどんを食べつつです、王子は言うのでした。
「おうどんはのびないうちに食べて」
「それからだね」
「肉じゃがとね」
 それとでした、お話に出ている。
「丼もね」
「卵で御飯が隠れているね」
 先生は丼を見ました、黒い大きなお碗の中にあるそれはまさにそうなっています。そしてその卵をといで少し焼いたものの中にでる。
「葱と鶏肉だね」
「親子丼っていうんだ」
 王子はその丼の名前をここで言いました。
「この丼はね」
「親子丼だね」
「他にも丼は一杯あるけれど」 
 王子はうどん、若布うどんを食べ終わってからさらに言います。
「まずはこれをね」
「食べるんだね」
「そう、美味しいから」
 この親子丼もだというのです。
「食べようね」
「それじゃあね」
 先生もおうどんを食べ終えました、そして。
 その肉じゃがも食べます、そのうえで先生は目を丸くさせて言いました。
「いや、本当に」
「美味しいよね」
「これもね」
 肉じゃがもだというのです。
「美味しいね」
「そうだよね、これもね」
「ビーフシチューから出来たとは思えないけれどね」
 それでもだというのです。
「凄く美味しいよね」
「野菜も多いしね」
「野菜で思いだしたけれど三時にはね」
 お茶の時間にはというのです。
「フルーツが凄く美味しい喫茶店も紹介するから」
「ビタミンも必要だからだね」
「それで栄養を補給して」
「頑張らないとね」
そうそう、まあこの肉じゃがもね」
「いいね」
 先生はその味に満足して言います。 
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