| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

転生とらぶる

作者:青竹
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

スーパーロボット大戦OG外伝
  0485話

『そうでしたの。テスラ研に目当ての機体はありませんでしたか』
「ああ。どうやらそっちの情報通りにオルレアン研究所の方が正しかったらしいな」
『それで今度はそっちに忍び込むと?』
「そうなる。何しろ、今はバルトールの件で世界中どこも混乱しているからな。騒ぎに乗じるにはいい機会だ」

 現在俺がいるのはフランスにあるブロワという街のホテルだ。そこでいつもの回線を使ってミツコと連絡を取っている。
 ブロワというのはオルレアンから西の程近い位置にある街なので、行動に移す際には素早く移動出来るのが強みだ。
 尚、俺に従うような形でロレンツォの所から引き抜いたムラタに関しては、別室で昼間にあったテスラ研での戦いの疲れを癒している。さすがにいくらカスタム化してあるとは言っても、基の機体がガーリオン・カスタムである無明でグルンガスト零式と真っ正面からやり合ったのはきつかったらしい。

『……アクセル。一応聞いておきますが、今回のバルトールの件に貴方は絡んでいますの?』
「いや、今回の件に関してはさすがに俺達シャドウミラーが暗躍したりはしていない。完全にウォン重工業の暴走だろう」

 暫しの間じっと俺の真意を確かめるようにこちらを眺めていたミツコだったが、やがて小さく頷いて矛を収める。

『いいでしょう。この件に関して関係していた方は特大のお仕置きを既に済ませてありますので。……それによく考えればアクセル達が私の所に顔を出してからそれ程時間も経っていませんし、この件で暗躍すると言うのは無理ですわね』
「……忙しい所で連絡を取って悪いな」

 何しろ今回のバルトール事件はイスルギ重工の傘下にあるウォン重工業が起こしたものなのだ。親企業とも言えるイスルギ重工にとっても影響は大きいし、風評被害も含めて手痛いダメージを受けているだろう。

『その件に関しては、政府の方と連絡を取ってますので大丈夫ですわ。それで、オルレアン研究所に関してですが……』
「ん? 何か新しい情報でもあるのか?」
『いえ。量産型ゲシュペンストMk-Ⅱのハロウィン・プラン。そちらについての情報を可能なら集めてきて貰いたいと思いまして』
「……ハロウィン・プラン、か」

 以前ヴィンデルが向こうの世界で乗っていた事もあり、原作知識と相まってそれなりにハロウィン・プランについては知っている。だが、向こうの世界ではエルアインスが量産型ゲシュペンストMk-Ⅱ改の上を行ったおかげで次期主力量産機は……いや、待て。確かに俺の知っている量産型ゲシュペンストMk-Ⅱ改についてはエルアインスの方が性能は上だった。しかし、それはあくまでも向こうの世界の話だ。例えばこちらの世界のエルシュナイデとエルアインスでは若干性能が違ったように、同じハロウィン・プランで設計された量産型ゲシュペンストMk-Ⅱ改ではあっても能力が違う可能性は十分にある。
 それに量産型ゲシュペンストMk-Ⅱ改に関しては、通常の量産型ゲシュペンストMk-Ⅱからバージョンアップするような形で改修が可能らしい。ガンダムで言うジムとジムⅡのような関係な訳だ。なら新規製造をするにせよしないにせよ、現在シャドウミラーで使っている量産型ゲシュペンストMk-Ⅱを改修すると言う意味では有用か。
 ただ難点を言えば、今の時期だと量産型ゲシュペンストMk-Ⅱ改がロールアウトしてからまだそれ程時間が経っていない為に機体の熟成がされていない点か。何しろ俺がこの世界に戻って来た時に起こっていたあの戦い。アレが本格的な量産型ゲシュペンストMk-Ⅱ改のデビュー戦だった筈だ。

「そうだな。こっちが目的の物を入手して、まだ余裕があるようなら挑戦してみてもいい」

 取りあえずこう言っておけばいいだろう。残念ながらハロウィン・プランのデータに関してはこちらで独占させて貰うとしよう。ハロウィン・プランについては、量産型ゲシュペンストMk-Ⅱ改だけじゃなくてゲシュペンスト・タイプRVもあるんだしな。特にタイプRVに関しては敵のENを吸収するヴァンピーア・レーザーや、タイプRV最大最強の武器でもあるメガ・バスターキャノンもある。この2つの情報については出来れば入手しておきたい所だ。

『ええ、お願いしますわ。……研究所にはいつ?』
「今夜だ。さっきも言ったが、折角の混乱を利用しない手はないしな。時間が経つと混乱もある程度収まってくるだろうし」
『分かりました。吉報をお待ちしてますわ』

 その言葉を最後に、通信が切れる。
 ……さて、あのミツコの事だ。俺の思惑をどこまで読んでるのやら。
 まぁ、それでも俺のやるべき事は変わらないんだが。

「アクセル、いいか?」

 そんな風に思っていると、部屋の扉がノックされてムラタが顔を出す。

「何だ?」
「今回のオルレアン研究所の潜入。俺は何をしてればいいのだ? 潜入と言うからにはテスラ研の時のように陽動的な襲撃はしないのだろう?」
「ああ。残念ながら今回はここで留守番だ」

 その言葉に、若干不満そうな顔をしつつも大人しく頷くムラタ。
 俺に従う前なら斬る者、あるいは物を求めてオルレアン研究所へ勝手に襲撃を掛けそうな危険性があったのだが、今はそんな様子は微塵もない。
 こう言う状態でのムラタなら、きちんとシャドウミラーの戦力として計算できるな。

「それと、今回のオルレアン研究所の侵入が終了した後に一旦シャドウミラーの本拠地に戻る。その時はお前も連れて行くぞ」
「承知した」

 ホワイトスターに戻ったら、俺の新型機に使用する為のトロニウム・エンジンを本格的に作り出す事になる。まさかヒュッケバインMk-Ⅲのものをそのまま流用はしない筈だし。そうなると多少の時間は出来るから……そうだな、同じ剣術家同士、桜咲辺りと戦わせてみるのも一興かもしれないな。

「シャドウミラーの本拠地へ戻ったら褒美と言う訳じゃないが、お前に丁度いい相手と会わせてやろう。純粋に剣術を使う者としてはお前より数段上の実力者だから、会っておいて損は無い筈だ」

 まぁ、神鳴流が純粋な剣術かと言われれば素直に頷くのは躊躇するが。

「ほう、それは楽しみだ。なら俺はその時を楽しみにして待っているとしよう。先程の通信が多少聞こえたが、オルレアン研究所に侵入するのは今夜だとか? なら明日か明後日にはその剣術家と相見える事が出来るのか」
「そうなるな」

 そう答えると、ムラタは満足そうに頷き部屋を出で言った。
そんなムラタの背を見送り、俺は早速忍び込む為の準備を始める。部屋にある時計は既にPM06:54分を指しており、そろそろ暗くなって忍び込むのにも丁度いいしな。
 テスラ研に忍び込む時は時間の関係で使わなかった黒いボディスーツを取り出し、顔を覆うような半ばヘルメットに近いバイザーを空間倉庫から取り出して身につける。

「……さて、ミッションの開始と行こうか」

 呟き、影のゲートへと身を沈めてミロンガの隠してある場所へと向かうのだった。





「さすがにバルトール事件の真っ最中と言う訳か」

 夜、俺の目の前にあるのはフランスにあるマオ社の研究所であるオルレアン研究所だった。研究所の敷地内から500m程離れた場所からバイザーの機能を使って研究所の様子を見てみると、最初に視界に入ってきたのは多数の警備員達。昼間に起きたバルトール事件を受けてか周囲を見回っている警備員の数自体は多いが、そんな警備員達に共通してどこか落ち着かないような雰囲気が漂っている。

「まぁ、そりゃあバルトールに民間人が誘拐されていたり、テスラ研の研究者を誘拐する為に襲撃したという情報があればこうもなるか」

 何しろこの研究所はマオ社の研究所で、そのマオ社はテスラ研と深い繋がりを持っている。襲撃されたと言う情報や、その目的も当然そっち経由で流されている事だろう。
 それで警戒を強めたのだろうが、警備員達が浮ついてるようではな。いや、侵入する方としてはそっちの方が断然ありがたいんだが。
 テスラ研の時と同様に、研究所から少し離れた場所で影のゲートを展開。そのまま身を沈めて研究所内の通路へと姿を現す。

「……スライム」

 こちらもまた同様に、空間倉庫からスライムを細い糸状にして展開。防犯カメラの位置を確認し……

「ちっ、予想以上に多いな」

 探索の結果に思わず舌打ち。さすがマオ社の重要研究施設と言うべきか、通路の至る所に防犯カメラが設置されていて死角となる場所が思いの外少ない。俺が潜んでいる場所のような飛び石状に死角はあるのだが……

「SPの減りを気にしていられるような場合じゃない、か」

 スライムでコンピュータが動いている部屋を探し出しながら、これからの行動を考える。
 通路にこれ程の量の防犯カメラが設置されている以上は、当然各部屋の中も同様と考えるべきだろう。そしてテスラ研の時のように襲撃でも起きていない限りは防犯カメラを破壊するというのは……いや、待てよ? 確かにコンピュータのある部屋だけの防犯カメラを破壊すれば、それは目立つだろう。だが、もしそれが複数ヶ所の防犯カメラだったら? それも数ヶ所ではなく十数個、あるいは数十個同時に、そして広範囲に。それなら俺の狙っているコンピュータのある部屋だけが目立つという事もなく、何かの襲撃だと考えればより重要度の高い場所へと警備も集中するだろう。
 そう、例えばヒュッケバインMk-Ⅲのある場所とか。

「よし、それでいくか」

 呟き、空間倉庫からさらにスライムの触手を伸ばす。そしてその触手がほんの数mm程度の細さで分裂し、同時に研究所内の者達に見つからないように通路の隅や天井を通ってオルレアン研究所内へと広がって行く。当然何らかの認識が必要な部屋もあるのだが、そこは数mm程度の細さのスライムが通れる程度の穴を天井に開けてそこから潜りこんでいく。そしてスライムの触手が絡みついた防犯カメラの数は約70。それでもオルレアン研究所内全ての防犯カメラではないと言うのだから、この研究所内がどれ程厳しい警備態勢を敷いているのかが分かるだろう。

「ふぅ……」

 息を整えながら脳裏にステータスを表示する。現在SPの数値は440。スライムを操作している間にSPブーストのおかげでほぼ全快している。

「……斬っ!」

 スライムを使って70以上の防犯カメラ全てを切断。同時にスライムを空間倉庫の中へと回収し、影のゲートを展開。コンピュータが動作していて、人の姿が無い部屋へと転移する。

「……よし」

 部屋の中を見れば殆ど人の姿は無く、スライムで確認したようにコンピュータも動いている。そのままハッキングプログラムのディスクを取り出して読み込ませ、起動パスワードを自動的に入力して他のコンピュータからの接続を切り、疑似的にだがスタンドアローンの状態にする。そしてスリープ状態から復帰したコンピュータを操作して情報を検索。
 ……なるほど、ヒュッケバインMk-Ⅲは地下5階にあるハンガーか。最優先の情報を入手し、次にハロウィン・プラン……の前に、一応ブラックホールエンジンのデータや設計図の類が無いかを検索。……駄目か。マオ社にとっても完全に部外秘の最重要機密らしく、地球上にある中ではトップクラスの研究所である筈のこのオルレアン研究所にもブラックホールエンジンの情報は無い。
 いや、あるにはあるのだ。整備する時に必要な類の、本当に限定された情報だが。……そうなると、設計図やらその他の詳細な情報があるのはマオ社本社のみ、か。
 舌打ちをしてハロウィン・プランのデータを表示。……こっちもまだ量産型ゲシュペンストMk-Ⅱ改の運用が始まったばかりでそれ程のデータは無い、か。だが設計図自体はあるし、機体データの情報も少なからずある。運用データが無いのは残念だが。そのデータを空ディスクへとコピーし、ギリアムの乗っているタイプRVのデータは……おお、さすがハロウィン・プランの重要拠点。ブラックホールエンジンとは違って設計図や機体データ、武器データ、運用データ等の機密情報がたっぷりと残されている。これもコピーして……ちっ、量が量だけにちょっと時間が掛かるな。
 そしてコンピュータのモニタにコピー完了の文字が出た瞬間……
 ヴー、ヴー、ヴー。
 オルレアン研究所内へと警報が鳴り響く。同時に目の前で起動していたコンピュータが強制的に電源を切断される。
 ちっ、浮ついた空気を放っていた割にはそれなりに反応が早いな。侵入者である俺の場所を確定したのか?
 スライムの触手を再び空間倉庫から伸ばし、この部屋の防犯カメラを切断する時に侵入した穴から研究所内へと伸ばしていく。すると……

「おいっ、いきなりコンピュータの電源が切れたぞ!」
「その前にこの警報は何の警報だ!?」
「も、もしかしてテスラ研から連絡があったバルトールとか言うのが来たんじゃない?」
「いや、それにしては爆発の類が……ん? あそこって確か防犯カメラが……おいっ! 何で防犯カメラが壊されてるんだ!?」

 そこまで聞いてスライムを空間倉庫へと収納する。
 なるほど。コンピュータの電源を切ったのは俺の位置を特定した訳では無くて、侵入者にデータを奪わせない為の処置か。だが1歩遅かったな。
 取りあえずデータに関しては問題無い。後は本命の機体のみ、か。
 影のゲートへと身を沈めて地下5階にあるハンガーを目指す。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:125
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???

撃墜数:412 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧