DQⅤ 世界を救う少女
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第一部・トラブルを解決する幼女
ビアンお兄さんと会いました
「お、リーアじゃん!うわー、久しぶりだなー!俺のこと覚えてるか?」
私の名前はリーアです。最近6歳になりました。
今日、故郷のサンタローズへ帰ってきました。
故郷といっても、ほとんど何も覚えてないんですけど。
…なので、私の目の前のこの男の子のことも何一つ覚えていません。
「なんだよー、忘れちまったのか?俺はビアン。8歳。お前より2こもにーさんなんだぞ!」
あ、少し思い出しました。
そういえば色々遊んでもらったような気がします。
なので、とりあえず挨拶をします。
「ビアンさん、こんにちは。私リーアです。6歳です。」
「知ってるよ!名前よんだし、お前より2こにーさんだって言ったろ!それと、呼び方が他人行儀!」
怒られてしまいました。
でも、他人行儀って言われたって…なんて呼べばいいか言ってもらえなきゃ。
「なんて呼べばいいんですか。」
「知らねーよ。」
ひどい…。
じゃあ、片っ端から呼んでみることにします。
「ビアン」
「お前より2こもにーさんなんだぞ。」
「ビアン君」
「お前より2こもにーさんなんだったら。」
「ビアンお兄さん」
「よし、それでいこう。」
意外とあっさり決まりました。
ビアンお兄さんでいいって。
「なー、お前のことはなんて呼んだらいい。」
「リーアでいいです。」
「よし、リーア。リーアは父さん達が話してることの意味わかるか。」
「…わからないです。」
「そうだよな!お前がわかったら俺のプライドズタズタだったよ。」
「それは大変ですね。」
「ということで。リーア、2階にいって遊ぼうぜ!」
「はい。」
連行されました。
「よし、俺はにーさんだからな、本を読んでやる!」
そういってビアンお兄さんが持ってきた本は…そら…の…なんとかです。
すみません、読めないです。
「ビアンお兄さん、よくこんなの読めますね。」
「いや、読めないかも知れないが一か八かやってみる。」
「そうですか。」
「よーし、いくぞ。えー、に、く…せし…ありき。しか。無理だ、わかんねえ!」
ビアンお兄さんもわからないみたいです。
「よし、じゃあ俺こっちなら読めるぞ!」
それは、…の…。さっきより読めません。
「これはな、魔法の本だ!」
魔法の本だそうです。
「よーし、いくぞ。えー、メラ。小さな火の玉を出す。使い方…。」
「ビアンー!そろそろ帰るぞー!」
「あ、リーアごめん、俺もう帰んなきゃ。また明日!」
「はい!」
そう言って、ビアンお兄さんは帰ってしまいました。
早くまた遊びたいです。
後書き
ビアンくんが本を読むところ、本当は「そらにくせしありきしか」なんですよね。
でも、そらって漢字じゃん!
女の子のビアンカちゃんが読めても男の子のビアンくんが読めるわけにはいかない!
というどうでもいい根性のもと、ビアンくんはそらを読めませんでした。
魔法の本は、熟読して暗記しちゃったんでしょうね。
そうでなきゃ、こんなに漢字を読めるはずがないです。
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