鉄槌と清風
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20部分:19:無限書庫にある知識
19:無限書庫にある知識
翌日の朝、良彦は数日寝込んでいた後始めての実戦だったので、念のためという事で本局で簡単な検査を受ける事になったのだが。
その時クロノとユーノも何か用事があるとかで、一緒だった。
「朝から検査とかめんどい、つか、ランニングの時間が」
「念の為だ、君の場合は数日寝込んだんだしね…そっちのフェレットモドキにもついでに頼みたい事があったし、そのついででもあるけどね」
本局とか、良彦は一人なら迷う自身満々である。
「だれが、フェレットもどきだ、僕にはユーノ・スクライアって言う名前がだな」
「まぁ、落ち着いてくれ、スクライア一族は調べ物にはつよいだろ、本局無限書庫で闇の書について、調べて欲しいんだ」
「無限書庫って、なんぞ?」
上がった単語に良彦の疑問の声。
「あぁ、本局にあるデータベースで、知られている次元世界全ての知識があるって言われてる、んだけど…資料が多すぎて普通じゃ使えないんだ」
「僕らスクライア一族は、文献調査用の検索魔法とか得意だから、要するにクロノは、得意分野の仕事をしろって言ってるんだよね」
「前線は、良彦もいれれば、人数は互角、使う武器の性能差もあまり無いからな、なら裏方仕事をする人間も必要だ、僕も少し調べたい事があるしね」
「そんな場所があるのか、凄いな…なぁ、少し調べ物増やしてもらっちゃまずいかな、急ぎじゃなくてもいいんだけど、個人の事だし」
「僕はいいけど、クロノは?」
「まぁ、最優先は闇の書で頼む、空いた時間位はいいんじゃないか、細かい判断は君に任せるよ」
「了解、でヨシヒコ何を調べれば良いの?」
「えーと、リヒトヴェッテル・ベシュテンバーグっていう、古代ベルカの騎士なんだけど」
「古代ベルカの騎士で、しかもそんなに名前まではっきりと…っていうか、なんでヨシヒコが騎士の名前とかしってるのさ?」
「前も思ったんだが、良彦…君はもしかして、記憶継承をしてる一族なのか?」
「記憶継承?って、なんぞ?」
「古いベルカの王族の末裔なんかで偶にいるそうなんだが、古代ベルカ戦乱の時代何人もの王と呼ばれた人達、その中で数少ないながら子孫に自分の思いを伝えるかのように、記憶を継承してる事があるらしい」
「ほー…まぁ、ちかいっちゃ、ちかいのかな…細かい事はその人の事わかってからでいいか、俺もそこ等辺自信ないし」
「まぁ、今は闇の書の情報と、対処が大事だしな…」
ふと、遠くを見つめるクロノ…その少しの時間で、良彦はユーノに近づき小声で
「(ユーノ…闇の書は、本来夜天の書って言う名前だ、後自動防衛プログラムって言うのと無限転生プログラム…まだ出てきて無いけど管制人格っていうのがいるはずだから)」
「(ヨシヒコ、なんでそんな事しってるのかな?)」
「(さっきクロノがチラッといってたけど、記憶継承、だっけ…それのなかにあったんだ、それ以上細かい事はわからないし、キーワードがあれば少しは違うかなっと思ってさ)」
「(はぁ、で、クロノには知られたくない、と?)」
「(なんだかんだ聞かれるのが、めんどくさい…後さっきの騎士も、キーワードで使えるかもだぞ?)」
「(判ったよ、キーワード候補としてありがたく使わせてもらうよ、クロノには、だまっておくね)」
「(さんきゅー、ユーノが実は人だって、恭にいと士郎さんにはだまっとくな)」
「(あははは)」
「さて、良彦、診察はこの先でしてもらえる、ユーノは僕の知り合いで、手伝ってくれる人がいるから合いに行こう」
良彦とユーノの間で密約が成立したころ、とりあえず分かれる場所に着いたらしい。
「おう、んじゃさくっと終わらせて、少しでも体動かさないとな」
「君は本当に修行マニアなんだな」
「あぁ、なのはもそういってたね」
「寝込んだ三日分まだ取り戻して無いんだぞ、今日休んだらまた取り戻すのに時間かかるんだぞ!」
「判った判ったから、なら診察を早く受けて来い」
「あはは、がんばってねヨシヒコ」
見送りを受け、診察室に駆け込む良彦、中からは看護士さんの怒鳴り声が聞こえていたとか。
で、それから又数日、守護騎士たちは地球から遠い世界で蒐集しているのか、中々補足すらできない状況が続いている。
ずっと待機してるのも疲れるので、基本なのは、フェイト、良彦は緊急時以外自由になってる。
先日は、フェイトも携帯あった方が便利だろうということで、なのは、フェイト、アリサ、すずか、良彦で買いにでかけた。
フェイト以外の3人の意見がばらけるなか、フェイトは自分の好みの携帯を結局は買ったらしい。
ちなみに良彦は、通話とメール機能くらいしか使わないのに、何故か性能はトップクラスの携帯だ…なのはおすすめのを買ったらこうなった。
で、又それから数日…その日は良彦は自宅にストックしている食材が切れそうなのでスーパーへよることにして、なのはとフェイトは待機兼宿題で出張指揮所へ向かった。
買い物をしている良彦の目に、見覚えのある女性…金髪で優しそうな顔をした、少し前は良くあっていた…シャマルを見つける。
買い物を速攻ですませて、出口へ急ぐ良彦、ぎりぎりでシャマルが出て行くのに間に合う。
「おーい、シャマル」
かけられる声にびくっとするシャマル、振り向き…諦めと焦りが浮かんだ顔で
「よし、ひこくん?」
今買った荷物を持ったままあとずさる。
「おう…てか、大丈夫何もする気ないし、ただ話ししたいんだけど、いいかな?」
「え、でも…良彦君、管理局に協力してるんでしょ?」
「管理局にはまぁ、協力してるのは確かだな、でも皆と戦いたい訳じゃない」
「……とりあえず、此処じゃなんだし、あそこの喫茶店にいきましょうか」
「あぁ、そうしよう」
近くにあった喫茶店に、買い物袋を持ったまま入る二人…端から見ると親子?とか思われてるかもしれない…シャマルには内緒だ。
注文をすませ、直ぐに暖かい飲み物が出てくる。
「で、お話って?」
「ヴィータにも少し聞いたんだけど…はやてになにか、あったんだろ?」
「何でそうおもうの?」
「前普通にあってたときは、皆毎日家にいた、てことはあの時は蒐集はしてなかったんだろ…でも、10月の終わり頃から、休みの日とかいってもはやてとザフィーラだけとかになってた]
一旦、頼んだココアを飲み続ける
「で、管理局の方で聞いた話しじゃ、その頃から蒐集の被害らしきものが報告されてる…はやては、あの性格からして、蒐集を命じる子じゃない、じゃぁ守護騎士はどうか」
「………」
「これも主の命無く蒐集をするはずは無い…けど、いま実際にしている、なら…そこには何かの変化があったはず、守護騎士の皆は代わったように思えなかっただったら、はやてに何かあった、そうかんがえたんだけど?」
じっと、シャマルの目をみて、理詰めというには穴だらけの理論で尋ねていく。
「闇の書…夜天の書に何か、関係してるのか?」
「…はやてちゃんのリンカーコアを闇の書が浸食をしているの…それではやてちゃんのマヒが上に広がってきている…だから、闇の書を完成させないと、いけないの」
「……そう、か…でも、判ってるか、夜天の書は完成させると破壊しか生まないぞ?」
「そんな事…そんな事ない、はず」
「守護騎士の記憶は、転生のたびに消える、たしかそうだよな」
「何故、そんな事を知ってるの良彦君?」
「管制人格から、聞いたことがある…まぁ、俺じゃないけど」
「管制人格のことまで…貴方は、何を知っているの?」
「俺が知ってるのは、夜天の書は完成すると破壊を生むこと、書自体は自動防衛プログラムに守られていること、無限転生プログラムがあること、管制人格がいること、位だよ…どうすれば良いのかは判らない」
「それでも今のままじゃ、はやてちゃんが、危険なの、恐らく残り時間はかなり少ないはずよ」
「こっちでもいま、急いで調べてもらってるから…ぎりぎりまで、最後のページを蒐集するのまってくれないか…頼む」
「…………とりあえず、皆に話してみるわ、良彦君、嘘言ってなさそうだし」
「あぁ、俺もできる限りの事はするから…っと、一寸ごめん」
話ていると携帯がなる。
「はい、八坂ですけど」
『良彦君、エイミィだけど、大変なの、急いで人気の無い場所へ、転送するから』
「あ、あぁ…わかった」
携帯を切り、シャマルに向き直り、自分の分のお金を机に置いて。
「ごめん、シャマル、緊急事態っぽいからいかないと、これ御代ね払いおねがい…後さっきの話も頼むよ」
そういって、にもつを持って外へ飛び出していく。
残されたシャマルは、困った顔をして、暫く考え込んでいたが、支払いをすませ家路へと付いた。
エイミィの言う緊急事態とはほぼ同時のタイミングで二つの次元世界で、守護騎士、シグナムとヴィータが補足され、それぞれフェイトとなのはが、捕獲に向かったとの事であった。
が、良彦が指揮所へ転移させられ、エイミィの元にたどりついた時には、システムがハッキングされ、どちらの世界の状況も不明になってしまう。
それほど掛からず回復したかと思えば、なのはからは仮面の魔導師の邪魔でヴィータを逃がしたと言う連絡…フェイトの方は、連絡がなく、バイタルを確認したら、魔力がほとんどなく。
リンカーコアの反応も弱かった為、蒐集されたと判断、直ぐに医療班が回収へむかった。
バルディッシュに残っていた記憶から、こちらも仮面の魔導師が関係というか、そいつがシグナムに蒐集をうながしていた。
守護騎士のほかに仮面の魔導師についても注意が必要という、結果に落ち着いたのだが。
エイミィさんは簡単にシステムがハッキングされたせいだと落ち込んでいるし、アルフも一緒に言っていればと悔やんでいた。
仮面の魔導師はほぼ同じ時間にかなり遠い次元世界に現れていた、腕の良い魔導師なのだろう。
ともあれ…夜天の書を完成させれば、はやてだけでなく地球も危険、だけどはやても助けたい。
そんな矛盾する事を考えながら、良彦はどうするべきか幼い頭で考えていた。
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前半は、リトからの知識をユーノに、後半はシャマルに…両陣営の頭脳部担当に教えた格好です…リトもあんまり詳しい事はしらないので、判断材料の一個程度にしかならないと思ってます。
次回は、はやてのお見舞い第一弾でしょうか…守護騎士たちは隠れている時ですね。
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