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妖精の十字架

作者:雨の日
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~幽鬼終焉~

「たかが魔力の開放毎気でなにが変わる!!」

「余裕だな・・・」

口角を少し上げた
ジョゼはまるで俺に恐怖しようとしていない

「余裕?当たり前だ!きさまらっ・・・!?!?」

ジョゼの言葉は途中で遮られた
俺の拳が水月に減り込んだのだ

「余裕が仇となったな。ジョゼ」

体をひねり遠心力を利用した蹴りを再びジョゼの水月に叩き込む
そして、吹き飛ぶジョゼをつかみ、膨大な魔力をのせた、双無・天ノ剛拳を鼻っ柱に決める
ここにきてようやくジョゼが反撃を開始する

「図に乗るなぁ!」

「・・・」

直線攻撃など、今の俺には通用しない
少しだけ体を横にブラし、頬をかすめる程度でよけ、左手で拳撃を放つ。あごに決まり、ジョゼの体が一瞬ふらつく
もちろん俺がそれを見逃すわけがない

「双無・天ノ剛脚!覇王拳!咆哮!」

太ももに蹴りを、肩に拳を、よろけたところにゼロ距離で咆哮を見舞う
流石のジョゼも、踏ん張りきれず、一瞬で壁際に飛ばされる


「くっ・・・!」

「?ただの岩?」

苦し紛れか岩石を投げつけてきた
難なく弾き飛ばすが、なんとその直線上にジョゼの魔法弾が仕込まれていた

「なにッ!?」

「読みが甘いな!流石は妖精!」

しかし、この程度、どんなに気づくのが遅くとも悠々とかわせる
上体を反らし、マトリ○クスの体制でかわす
そして、体制を立て直す反動で、特大の咆哮を放つ

「ブラッド・ガードォ!」

・・・狙い通り。そして、倍返しだ
そう、俺の咆哮はただのフェイク。俺が魔力を貯め終わるまでの時間稼ぎにすぎない

「双無・天ノ怒リ!」

両拳から衝撃破が飛ぶ
その衝撃はの速度はマッハ3。当然、ジョゼには対処しきれない

「がはぁ・・・!くぅぅ!?」

「・・・そろそろ降参しておけ。勝ち目が無いのはわかっただろう?」

「ふ、ふざけるな!貴様らなどに屈するなど!?」

「3秒。それだけ待ってやる」

最後の審判だ

「なにが3秒だァァ!!」

「3--」

「貴様らより我々の方が数段、いや、格段に強い!屈するなど・・・っ!!」

「2--」

「朽ち果てるのは貴様らだぁッッ!」

「1--」

「歴史から消えされェ!妖精の尻尾ォォォォッォオ!!」

「・・・そこまで」

足を開き腰を落とす
そして、腕が黒く輝く

「折角、慈悲を与えたのにな・・・」

「デッドォ・・・」

目を閉じ、魔力を集める

「ウェーーーブゥゥゥ!!」

そして、目を見開き・・・

「滅竜奥義・壱ノ型・覇砕―――――」

ジョゼの魔法を打ち消し、俺の拳は音速を超えた速さでジョゼに叩き込まれた・・・・・・・
 
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