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凡人? 天才? それとも……。

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プロローグ 【部屋】

 
前書き
プロローグです!  

 





 ――もっと正しい選択肢を選んでいたらこんなバッドエンドには……!







 
 テレビの液晶画面には赤字で『ばっどえんど』とひらがなで書いてある。ただでも腹が立つバッドエ ンドなのにその文字がひらがなで余計に腹が立つ。
 
 俺、幸谷大地(こうや だいち)はある理由でゲームをしている。

「……なんだよ。このゲームは!?」

 絶対にと言っていいほどに挑発している。こんな、挑発的なゲーム作って何がしたいんだよ、このゲ ーム会社は!

 気が付くとテレビ画面にコンテェニューの文字が出ている。ゲームコントローラーを置いて、ゲーム 機本体の電源を切る。

「お疲れさま。ほい、コーラ」

 気の利く友達がコーラ入りのコップを渡してくれる。

「あぁ、ありがとう。さっきのでCG全部揃ったと思うよ」

 CGと言った単語で分かるかも知れないけど。俺のしていたゲームはあれでもギャルゲームだ。どう やったらあの展開に成るかわ聞かないでくれ。俺は人助けと言う立って前で俺にコーラをくれた少年 こと桜沢快(さくらざわ かい)のギャルゲームをしている。

「さすがは我が初めての親友。やるではないか」

「やめろよ。そのしゃべり方、気持ち悪い」

「ちぇっ。冷たいなぁ」

「それはどうも」

「なあ、大地? これでお前もギャルゲーの良さが分かっただろ? だから、Po5を買おうぜ」
 
「Po5って、あの高いゲーム機のことか?」

「じゃあ、Popでもいいからよぉ。買って一緒にギャルゲーやろうぜ」

 軽く溜め息を吐く。

 こいつと知り合ってから少ししか経たないけど、この台詞は飽きるほど聞いている。

「だから、俺はPopは持ってるけど、ギャルゲーはしないって、いつも言ってるだろ?」

 快は少々不満そうな顔をしていたが何とか納得してくれた。

「お前……。そっか……」

「なんだよ? 急に改めて」

「本当に、我が親友か?」

 イラッ。

「我が親友はそんな俺の生き方を全て否定するような、人間ではないぞよ」

 イラッ。イラッ。

「我が親友は断る時はいつも、べ、別にアンタのためにギャルゲーしたいとか思ってないんだからね! って、断っているぞよ」

 イラッ。イラッ。イラッ。イライライライライライライライライライライライライラッ!
 
「ンな断り方したことねぇよっ!!! なんだよ、そのツンデレ的断り方は!? 俺は金髪ですか?  でこ出してますか? 常日頃、強気ですか? 先ず、男のツンデレは吐き気するわっ!」

「えっ!?」

「なんでそんなにショック受けるんだよ?」

「お前ってツン――」

 快の言葉を遮るように頭を叩く。

「痛っ! 何すんだ、舌噛みかけたんだぞぉ」

「こんな茶番付き合ってられるか」

「ちぇっ。楽しかったのに」

 楽しいのはお前だけだよ。と心の中で思いながらコーラを飲む。コーラが渇いていたのどを潤し、炭 酸が刺激をくれる。思わずごくごくと飲み干す。

「良い、飲みっぷり。のど渇いたら言ってなっ。友達をお持て成しするのって、楽しいね」

 彼は何を言っているのだろう? お持て成しするのが楽しい!? 彼はお持て成しではなく、ただ単 に誰にも邪魔されずにからかうのが楽しいだけでは……。

「コーラのお代わりいるかぁ?」

「あぁ、お願いする」

 自分で入れようとコーラのペットボトルを見ると中身は無かった。

 ……流れで言ったけど、コーラのペットボトル空じゃね。

「なら、盗ってくるなぁ」

 悪友の快が不適な笑みを浮かべながら立ち去って行く。快が閉めるドアを見てからある違和感に気付 く。妙に快の部屋が女々しいというか、ギャルゲーが全く合わない感じで高校男児の部屋とは思えな いぐらい綺麗だ……。  
 
 まぁ、あれだな。きっと快は綺麗好きなんだ。――下に広がる水色のカーペット。そうだ、そうに決ま っている。――熊のぬいぐるみがタンスの上に …………あっ! 快に聞けばいいんだ。はぁ~、簡単 なこと――

 部屋のドアが開く。快が戻ってきたのだろう。

「快。この部屋。お前の部屋なのか? なんか、女々しいな――」

「「ッ!? ……誰?」」 

 ドアの目の前にいたのは快じゃなくて、ツインテールの少女だ。身長は140中盤ぐらいで目はくり っとしてて顔は整っている。そして何より……可愛い! って、そんなことよりも何故、女の子が? 考えろ! この状況が起きた元凶を……! って、分かるわけないよな。……ハッ!

「ねぇ? アンタ何してるの? ここ――」

「……そっか! これは夢か! 俺はいつの間に寝ていたんだ。まさか、こんなギャルゲー見たいなシ チュエーションに巡りあうなんて……これは、夢だ。きっと夢だ。絶対に夢だ。夢でありますよ   ね?」

 余りにも現実味のないシチュエーションに混乱し、ツインテールの少女に尋ねてしまう。すると――

「ごめん。部屋間違えたみたい」

 ツインテールの少女はとびっきりの笑顔でドアを閉める。

 ……今、明らか目が笑ってなかったような……。気のせいだよな。

『えぇぇぇぇえええっ! 今、絶対に誰か居たよね? 嘘ぉ、まさか……泥棒? こんな白昼堂々   と!? バカみたいだったし、下着とか盗んでクンカクンカしてないよねぇ! ああ、もう、最   悪!!!』

 ……なんだ? 今の??? 

 でも、自分一人で焦った挙げ句、夢、夢、夢。って、馬鹿なことしたな。ただの部屋間違いか……っ て、おい! あの反応から違うだろ……快の野郎、何考えてやがる。あいつ、一人暮らしって言っ  て……言ってなかったな。はめられた!

 さっきの快の不適な笑みが走馬燈のように思い出す。

 これはやばいな。逃げないと……殺される。って、しまった! ここは二 階だった!!! こうな ったら、窓から飛び降りるしか……。

 そして、再び部屋のドアが開く。
 
 

 
後書き
一気に登場人物がでてきましたねw

読んで貰ったら分かるようにこの物語は主人公こと、幸谷大地君の視点で進めて行きます!
たまに視点が変わるかもですがその時はしっかり、分かるように書きたいです。
指摘をドンドンしてください! 

後、このゲームの内容はそのうち分かりますので! 
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