嘘のようで本当の自衛隊体験
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危険な作業
前書き
何気に思ったんですがFFⅦとリリカルなのはのクロス小説って面白いと思いますか?
自衛隊では危険な作業が沢山あります
有名な作業だと不発弾処理がありますね
自衛隊の不発弾処理作業は世界トップクラスの技術があり今まで一度の事故を起こしていません
これには理由があり作業を行う隊員は施設科の隊員ですが不発弾処理徽章という資格を所持しており
この徽章を取得する為に教育に行き知識と経験を積むのです
実は不発弾処理以外にも危険な作業はあります
今の季節だと車両のタイヤ交換があります
(全然危険じゃなくね?)
と思った読者の皆様
その油断が死に直結する場合がありますよ
高機動車や軽装甲機動車なら危険はありませんが大型トラックのような車両になると話は別になります
タイヤを交換して空気を入れているとタイヤのゴムを押さえている金具が吹っ飛ぶ事があるんです(-o-;)
吹っ飛んだ金具が顎や顔面に直撃して殉職された隊員もおられます
だがしかし
作者はそれより命の危険を伴う作業をした事があります
それは…
蜂の巣の除去です(`∇´ゞ
わぁー!(°□°;)
待って待って!!
まだブラウザバックしないで
結構重要だからコレ!!(°□°;)
というのも演習や演習場整備で演習場に行くと
たま~に見つかるんです蜂の巣が(^_^;)
蜂は恐ろしいです
特にスズメバチは毎年死者が出ています。
そして極たま~に隊舎に巣を作ったりしてくれます(-_-#)
そうした場合は被害が拡大する前に処理する必要があります
あれはある日の朝礼の前
私は中隊長に呼び出しを受け何を言われるかと思ったら
「蜂の巣の処理をしてもらいたい」
ハイ?(^_^;)
「あの~何で私が蜂の巣の処理を?」
「今この駐屯地に蜂の巣の処理経験がある隊員が少なくてね
だからトリアージ三曹に処理してもらいたい」
「…何で私なんですか?」
「鳥取出身でしょ?
こういう事には慣れてるよね?」
反論できませんでした
作者は蜂の巣の処理を何度か経験していたからです
「わかりました
必ず処理してきます
あと2~3人程人をください」
「わかった若い者を使ってくれ」
という訳で作者の蜂の巣処理が始まりました
今回の作業に同行するのはM士長とS1士
二人を高機動車に乗せ蜂の巣があるという隊舎に向かいます
要するに偵察です(`∇´ゞ
「この辺何だけどな」
「それっぽい巣は無いですね」
「…アレじゃないですか?
隊舎の出入口のちょっと上にある」
S1士が何かを発見
指差した場所に近寄ると…
ありました\(^ー^)/
そこそこ大きい蜂の巣です
「よく見つけたなS1士
あとでジュース1本おごろう」
「ありがとうございます」
「オオスズメバチじゃなきゃいいですね(笑)」
「だったらヤバイから高機動車で来たんじゃないか(笑)」
しかし
蜂の巣にいる蜂を見た瞬間
「……キイロスズメバチかよ(ノ△T)」
巣を作っていたのはキイロスズメバチというスズメバチの仲間で
作者の天敵ベスト3に入る虫です( ̄○ ̄;)
ちなみに
1位はムカデです
偵察を終えた私達は作戦会議を行います
キイロスズメバチは攻撃性が強く巣に近づいただけで攻撃するので生身のまま行くのは自殺行為です
なので作者の私有車を使用して車両の中から処理します
強力な殺虫剤を6本買っておき巣の表面を壊す為に私物の89式小銃の電動ガン(4倍率のライフルスコープ搭載)を準備します。
というのも蜂の巣に直接殺虫剤を噴射しても巣の内部にいる蜂には、ほとんどダメージがないからです
念には念を入れて巣の処理中は半径数メートルには近寄らないように呼びかけと歩硝を立てておきます
作戦開始は明日の0830時頃に決定
そして
戦いの火蓋は切られました
車両に乗り込んだ私達は慎重に巣に近づいて行きます
作者の私有車の窓には中に入られるのを防ぐ為に防虫ネットを張っているので不審車両みたいな外見になっています(笑)
巣から約1メートルの位置で停車
「S1士部隊に報告」
「了解
00こちら01
これより蜂の巣の除去を開始する 送れ」
『00了解
幸運を祈る』
「M士長…車両10センチ前へ」
ここで私達の役割を紹介します
作者は助手席に座り蜂の巣を攻撃します
M士長はドライバー
S1士は通信手兼 作者のサポート
という振り分けになります
「S1士89を」
「銃!!」
「銃!」
自衛隊では相手から銃を受け取ったり渡したりする時に「銃!!」と言う場合があります
バッテリーは入れてあるので70発入りの弾倉を装填
銃とスコープの先だけ車外に出しスコープを覗きます
そして切り替えレバーをレにして引金を引きます
パパパパパパ
BB弾が巣の表面を破壊し あっという間に弾切れ
いい感じに穴が空いたので殺虫剤の射程距離まで接近…
するのですが
カンカンカンカン
「トリアージ班長」
「…何だ?」
「ヤバくないですか?」
巣を攻撃されたキイロスズメバチは完全に戦闘体勢になっており巣からは次々と蜂が飛び出し
私達が乗車する車両に体当たりを繰り出します
あちこちで蜂がぶつかる音がするのでM士長は、かなり怯えています
「大丈夫大丈夫
車内にいる限り刺されりゃせん」
巣にかなり近づいてバズーカみたいな殺虫剤を噴射!!
蜂が面白いように落ちていきます
「ハッハ見ろ!
蜂がゴミのようだ!!」
「「……」」
「…すみません」
突然S1士が変な事を言ったので無言で無視しておきます
殺虫剤を3本噴射すると巣から蜂は出なくなりました
ここで問題発生!!
「トリアージ班長
…どうやって回収しますか?」
「…どうしよう」
うっかり蜂の巣をどう回収するかの方法を考えていませんでした
車内にあるのは
殺虫剤3本
89式小銃
予備弾倉4本
ゴミ袋
無線機
「とりあえず巣を撃ち落とそう」
再び89を手にした私は巣を撃ち落とすとゴミ袋を手にします
「ちょっと行ってくる」
「「班長!!?」」
車外に出た私は猛ダッシュで巣に接近しゴミ袋に入れて車内に戻ります
「よし出せ!!」
奇跡的に蜂に刺される事は無く私は帰還
蜂がいない所で下車してゴミ袋の中の巣に残った殺虫剤を噴射して
蜂の巣の除去は完了しました
ちなみに
巣にいた蜂の子は調理して中隊の皆さんで、美味しくいただきました(笑)
後書き
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