レインボークラウン
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第七十八話
第七十八話 錬金術以外にも
亜美は錬金術をする、しかしその他の魔女の必須科目はどうなのか。そのことは赤音が彼女に尋ねた。
「使い魔もいるし」
「それで箒もやな」
「お空も飛べるわよね」
「魔女やさかい」
だからだとだ、亜美は赤音のその問いに笑顔で応える。
「出来るで」
「そうよね」
「あと錬金術の中で劇薬も作ったさかい」
それでだというのだ。
「それを使ってな」
「硫酸とか?」
「もっとちゃうねん、それを相手にぶっかけることも出来るで」
「魔法で飛ばすこともよね」
「意外とこれが怖いねん」
「そこ意外とじゃないでしょ」
赤音は亜美の言葉にこう突っ込み返した。
「普通に怖いでしょ」
「普通かいな」
「そう、普通でしょ」
劇薬を飛ばすことは怖いというのだ、赤音のイメージとしては劇薬といえば硫酸や塩酸といったものだからだ。
「そんなの使うのね」
「そやねん」
「ううん、錬金術も怖いのね」
「科学や化学とも一緒なところあるから」
春奈が腕を組んで納得した顔になる赤音に対して話す。
「劇薬とかもあるのよ」
「そうなのね」
「実際錬金術から科学や化学が生まれたところもあるのよ」
「じゃあ魔術と科学とかって近いの?」
「そうした面jは確かにあるわよ」
春奈は赤音にこのことも話した。
「科学っていっても最初は色々とミックスされていたから」
「そうなのね、いい勉強になったわ」
「うち等って科学者でもあるねんな」
亜美も春奈の話を聞きつつ述べる。
「面白い話やな」
「魔術と科学が交差するっていう言葉もあるけれど」
赤音は腕を組んだまま話す。
「そういうものなのね」
「そう、相反するものじゃないのよ」
「じゃあ科学だからって特別視する必要もないのね」
「ないの」
春奈はまた言った。
「だから安心してね」
「理科の授業もなのね」
「魔術と似たところが多いから」
「うん、じゃあそう考えて授業受けてみるね」
「うちもや」
亜美も応える、七人で話をしていてこのこともわかったのだった。
第七十八話 完
2013・10。4
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