やおよろずっ!!
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狂った人形編
おまわりさんこいつです!!
前書き
遅れて申し訳ありません!
今回は二話同時投稿です。
誤字脱字があるかもしれませんがよろしくお願いします!!
月曜日の朝、なんとなくレイから貰った眼鏡でレイを見てみる。今は消しゴムに入っているはずだからどう見えるのか試してみたい。
メガネを装着し見てみると。
「なんとまあ。」
レイがミニマム化されていた。例えで言うとラノベの表紙とかで書かれているキャラ的な、
コイツは面白いな……俺は早速これをかけて登校することにした。なんか見えるかな?
いつもの道、ワクワクしたせいか思いのほか早く家から出たのでゆっくり歩いている。
いつもの道だが、こうゆっくり歩いているとのどかに感じる。
一家の大黒柱として会社に出向こうとしていると思われるスーツの人が居たり、友だちの家にインターホンを鳴らしている中学生がいたり、
幼稚園児たちとその保護者がバスを待っていたり、
近所同士の女性が道端で世間話をしていたり、
小学生が元気に登校していたり、その後ろにニヤケ顔をした小さな男が乗っていたり、
日常的な穏やかな風景……ん? 日常的……?
俺はふと振り返る。そして男を指さしてこう言った。
「変態だあぁぁ!!」
ヤバっ! つい言ってしまった。そいつ神かもしれないのに! 神は眼鏡をかけている俺にしか見えない。第三者から見たら、俺が変態だっ……!
『お、俺ぇ!?』
その男は何か焦ったのかドロンと俺と同じくらいの大きさになる。
神が人間と同じサイズになると誰からも見えるようになるらしい。
しめたっ! まさか焦ってこうなるとは、
「な、なんであんた俺が見えるんだ!?」
「そうか、あんたも神か……」
「あんたもって……その眼鏡、まさか!」
男が驚いたように言う。いやぁ、いくら変態でも神をビックリさせるって気持ちいいな。
そして、今気づいた。さっきの小学生が泣いている事を、周りの人に見られていることを、
(ヤバっ! こういう場合どうすればいい? )
『変態はどこですか!?』
((警察キタァーー!!))
俺たちの心が合わさった気がした。
仕方ない、ここは俺も乗らしてもらおう!
「おまわりさんこいつです!」
「オウフッ!!」
男がショックを受けたのか変な声を出す。男に警官が近付いていく。
『貴方、署までよろしいですか?』
「くっ、やなこったあ!!」
男はそこらの小学生に入り込む。コイツ、何の神だ?
混乱していると見物者の中で知り合いを見つけた。
「あ、天ちゃん、おはよう」
「なんだ、美恵か、おっす。」
「何その残念そうな言い方!?」
残念では無いけど、いろいろあって疲れたからな……
「そ、それより見た!? あの男の人小学生の後ろから出てきたよ!」
いかん、見てしまったか……見られたからには消えてもらおう的なことは無いが面倒だな。でも、前俺が言ったこと信じてなかったしいい機会かもしれん。
『大丈夫ですかー?』
「おう、大丈夫……って何!?」
生徒カバンを見るとちょこんと小さな女の子がいた。
「どうしたの天ちゃん?」
美恵には見えていないらしい。ダジャレか、
『初めましてー、カバンの神と申しますー。』
「カバンの神? あんたも神かよ。」
「え、何言ってるの?」
自己紹介するカバンの神に応答する俺に何がなんだか分らない美恵、カオスな空間が生まれた。
「って、そんなことはいい、さっきの男は何だ?」
「そ、そんなこと聞かれても……」
「お前じゃない。カバンの神に聞いている。」
「だからカバンの神って誰!?」
さっきから美恵がうるさい。少し落ち着いて欲しいものだ。
『あれは私の弟ランドセルの神ー、昨日喧嘩して家を出てったのー。』
「なるほど、それで小学生か……」
「小学生が、どうしたの……?」
『どうかお願いしますー。弟を止めてくださいー。このままでは彼ロリコンだから小学生に手を出してしまうかもしれないのー。仮にも神だからね、何かやらかすかもしれないしー、』
「な、なんで俺が!?」
『それに君にも多少小学生に何かしようとした疑いがあるからー、ここは退散するのが得策がと思うなー。』
嫌だ、小学生にてお出してしょっぴかれるなんてっ……!
「! わ、わかった。どうすればいい?」
『私がナビゲートするから指示通りに走るんだー、』
「了解! 行くぞ!」
「ちょっと、天ちゃんどこ行くの!?」
そんな声を聞きながら俺は全力疾走をした。
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