転生とらぶる
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魔法先生ネギま!
0456話
「あら、この焼売美味しいわね」
夕食時、レモンが皿に乗っている焼売をフォークで口へと運び思わず呟く。
焼売にフォークはどうよ? とも思うが、何しろレモンは普通に欧米で暮らしてきたのでその辺はしょうがない。ちなみにコーネリアも同様に箸は使えず、マリューが多少不器用だが何とか……といった所か。マリューに関しては俺がアークエンジェルに乗ってた時、キラがM1アストレイのOSを作成したあの時期に何度かオーブの食事で箸を使っていたらしい。
そのマリューが箸で何とか焼売を掴んで醤油と辛子をつけて口へと運ぶ。
「これ、エザリアさんからお裾分けで貰ったのよ。麻帆良でも有名なお店の焼売らしいわ」
……待て。麻帆良で有名な店。しかも中華となれば俺に思いつくのは1つしか無かった。
「超包子か?」
「ええ、確かそういう名前だったと思うけど……知ってるの?」
「知ってるも何も、俺の元同級生がやってる店だ」
「ほう。アクセルの元同級生という事は、15歳の少女だろう? それにしては随分と美味いな。皇宮の料理人にも負けない程の腕だぞ、これは」
満足気に頷き、こちらもフォークで焼売を口へと運ぶコーネリア。
皇族として育って来たせいか、その何でも無い仕草も様になっている。
「そう言えばアクセル、明日麻帆良に行くんですって?」
「ん? あぁ」
俺もまた焼売を箸で口に運びながらレモンの言葉に頷く。
本来であれば魔法世界から戻って来てそのまま学校生活を終わらせたかったのだが、今日、円や美砂にせめて別れの挨拶くらいはして欲しいと頼まれたのだ。
……まぁ、現状でホワイトスターに無条件で来る事が出来るのはあやか、千鶴、円、美砂、エヴァ、フェイト、ネギ、葉加瀬の8人だけだから水臭いと思われるのもしょうがない。
「ま、いわゆる転校の挨拶みたいなものだな」
「……アクセルが中学生ねぇ。ちょっと見てみたい気はするけど」
「俺は構わないが……中学校に来るのなら目立たずに、そうだな。女教師の格好でもしてくるんだな」
「それは、アクセルの趣味かしら?」
「それもあるが、俺ばっかり一方的に見られるのは嬉しくないからな。……あぁ、それと恐らく明日以降だが葉加瀬聡美という同級生……いや、この場合は違うな。技術者が来るから俺の新機体の開発に協力して貰ってくれ」
その言葉に、レモンとマリューの動きがピタリと止まり視線を俺へと向けてくる。
「……どういう事か教えて貰えるかしら? 貴男の新機体開発に部外者を……それも、まだ15歳の少女をスタッフとして迎え入れろと?」
レモンからは生半可な事を言ったら許さない、という鋭い視線が向けられる。
マリューも無言ではあるが、同様にいつもは優しげな顔を厳しく引き締めて俺へと視線を向けている。
「一応言っておくが、葉加瀬は中学生ではあるがその技術力は本物だ。何しろ茶々丸の制作者の1人だしな」
「……へぇ。それが本当なら確かに大した物だけど。でも、何でわざわざ新型機の開発に引っ張り込むの? 確かに技術力は大した物かもしれないけど、だからと言って絶対に必要と言う訳でもないでしょう?」
レモンの言葉に、特に何を言うでもなくテーブルから少し離れて空間倉庫のリストからグレートグランドマスターキーを取り出す。
「それは……確かエヴァの魔法で見たわね。グレートグランドマスターキーとか言ったかしら」
「ああ。こっちに戻って来てから暇な時にちょっとずつ調べていたんだが、これを魔法媒体として使うとネギまの世界以外で魔法を使ってもある程度まで魔力の消費は抑えられるというのが判明してな。まぁ、それでもネギま世界で魔法を使う時のように気安くは使えないんだが、それでもこれを新型機に組み込めば魔法という自由度の高い攻撃手段を手に入れる事が出来る。さっきも言った茶々丸だが、茶々丸は科学と魔法のハイブリット。魔法科学の産物と言ってもいい存在だ。で、その茶々丸を作った超は俺の記憶を追体験したなら知ってると思うが既にこの世界にはいない。つまり、このグレートグランドマスターキーを新型機に組み込むのに必要な技術を持っているのは現在俺の知ってる限りでは葉加瀬しかいないんだよ。つまり、わざわざ葉加瀬を引き込むんじゃなくて、その技術を持っている唯一の人物が葉加瀬だから引き込んだ訳だ」
手に持っていたグレートグランドマスターキーを空間倉庫に戻して、再びテーブルに着く。
「もっとも、当然無料で手を貸して貰える訳じゃない。技術班の何人かに手が空いたら葉加瀬に対して色々と講義をしてくれるように頼んでくれ。技術班の奴等にしても、魔法科学に触れられるのはマイナスにならないだろう」
「そうね、確かにアクセルの言いたい事も分かるし、理解も出来るわ。てっきりまたアクセルが唾をつけた子かもしれないと思ったけど、それも違うようだし」
その台詞に、思わずジト目をレモンに向けてしまった俺は悪くないだろう。
「レモン、俺をなんだと思ってるんだ?」
「……中学生に、しかも4人に手を出した女好き」
……ジト目で言ったら、ジト目で返された。
「あー、いや、けど実際に手を出した訳じゃないのは記憶を追体験したから知ってるだろ?」
「そうね。もし本当に手を出してたら……さて、どうなってたかしらね?」
ニヤリ、とした冷たい笑みを浮かべるレモン。
「レモン、その辺にしておけ」
俺とレモンのやり取りを見守っていたコーネリアがそう声を掛け、レモンも溜息を吐いて小さく頷く。
「まぁ、アクセルの考えは分かったわ。確かに魔法を新型機に組み込むのならその葉加瀬という子の協力は必須でしょう。技術班には通達しておくわ」
「悪いな」
俺の無茶な要求を受け入れたレモン、そして間を取り持ってくれたコーネリアの2人に対して礼を言う。
「魔法に関してはそれなりに興味深いから構わないわよ」
レモンがそう言いながら頷く。
「全く。いい男にはいい女が寄ってくるのは自然の摂理だとは言っても多少は自重した方がいいぞ?」
「あー、了解……」
コーネリアの忠告に苦笑を浮かべるしか出来ない俺だった。
「それよりも、そのグレートグランドマスターキーをヒュドラに搭載するのなら残り1つのヒュドラはどうするの?」
「それに関しては取りあえず適当に何かつけておいてくれ」
「そういう風に言うって事は、何かお目当ての武器があるのね?」
「ああ」
レモンの言葉に頷き、視線をコーネリアの方へと向ける。
「上手く行けばギアスの世界である物が手に入るだろうからな。それを搭載するつもりだ」
「ある物?」
「そうだな、レモンにはこう言えば分かるか。MAPWってな」
「……本気?」
「ああ。もちろんそうほいほい使うつもりはないが、準備してあるのと無いのとじゃ大違いだろ」
「MAPW?」
マリューの不思議そうな声に、レモンが口を開く。
「Mass Amplitude Preemptive-strike Weapon。訳せば大量広域先制攻撃兵器って所かしら」
「……それって核じゃないの?」
「種別的にはそれもあるが、俺が考えてる奴は放射能とかは一切無いクリーンな兵器の予定だ」
その言葉に安堵の表情を浮かべるものの、結局説得は出来ないままに実際入手してからどうするかを決めるという事になるのだった。
夕食終了後の、4人でゆっくりとしている時間。俺達は麻帆良で流れているTV番組の電波をゲートで受信してそれを眺めていた。TVではニュースが流されており……
「来たな」
「ああ。さすがに行動が早いと言うべきか」
俺の言葉にコーネリアが同意し、マリューとレモンも頷いている。
現在TVに映されているテロップの内容はこうだ。
『雪広財閥と那波重工が前代未聞の大プロジェクト! 火星のテラフォーミングを日本政府を通して国連に提案!? 独自にテラフォーミングへの道も示唆』
そしてTVに映し出されたいわゆる有識者の面々は口々に売名行為だ、技術的に無理だ、何か他の狙いがあるのではないか、と意見を交わし合っている。
……いやまぁ、技術的に無理だっていうのは正しいんだけどな。俺達シャドウミラーがいなければ無理だっただろうし。
表の世界だとこういう扱いだろうが、魔法世界からのバックアップも受けている以上はそう簡単に潰れる事もないと思うが……
「なるべく早くストライクダガーを雪広財閥と那波重工に譲渡した方がいいだろうな」
「機体の方はいつでもいいわよ? 鹵獲時や技術調査で壊れていた部分も量産型Wに言って修理は完了したし」
「こっちの準備は良くても、迎え入れる方の準備がまだなんだよ。どうやら2ヶ所に分散してストライクダガーを受け入れるんじゃなくて、合同の研究所のようなものを用意するらしい。……まぁ、あの世界の技術者にしてみればストライクダガーの解析には幾ら人手があっても足りないんだろうし防諜の意味もあるんだろうが。……メギロートの方は?」
「そっちも順調よ。取りあえずテラフォーミング用にプログラムを弄った機体を順次生産中」
「……となると、先発隊として送り込んでみるのもありか」
「でも、火星までとなると結構な日数が掛かるわよ?」
「システムXN、それもオリジナルのアギュイエウスが俺達の手元にあるのを忘れたか? 平行世界間の移動はともかく、同一世界間の転移なら問題無く行える筈だろう?」
「……そう言えばそうだったわね。ならその辺はアクセルに任せるわ」
そんな風に話している間にも、TVの中では雪広財閥と那波重工について語っている。とは言っても、その殆どがテラフォーミングはまず失敗するだろうという前提で話を進めていたが。
念動力を使ってTVのリモコンを手元に取り寄せ、スイッチを消す。
そして何事かとこちらを見ているレモン、コーネリア、マリューの3人を前に、空間倉庫から今日起動させたばかりのものを合わせて合計3つの時の指輪を取り出す。
「時の指輪だ。これを嵌めている間は不老になる。もし俺が他の世界に転移した後に時差があった時でも、これがあれば死に別れるという事はないだろう。その代わり、これを受け取った以上は永遠に俺と一緒に過ごす事になると思ってくれ。……それでも、受け取ってくれるか?」
リビングに一瞬広がる静寂。だが、すぐにその静寂は破られる。
「アクセル、貴男と私の付き合いの長さを忘れたの? 私は貴男とならどこまででも一緒に付いて行くわよ。それこそアクセルが嫌だって言ってもね」
レモンが艶然と微笑み。
「私は、この身も心も全てをアクセルに捧げると誓った筈だ。その私がアクセルと共に生きるのを拒否すると思って貰っては困るな」
コーネリアは雌豹の如き笑みを浮かべ。
「私はアクセルがいなければ、恐らくここにこうしてはいられなかった。貴方がいるからこそ、私はここにいるのよ。そう、私はいつまででも貴方の側にいる」
慈母の如き優しい笑みをマリューが浮かべる。
そんな、俺に取っては出来過ぎと言ってもいい程の恋人達を前に、俺はまずレモンの手を取りその左手の薬指へと時の指輪を嵌め、次にコーネリア、そしてマリューにも同様に左手の薬指へと時の指輪を嵌めるのだった。
さすがに不老をもたらすマジックアイテムと言うべきか、それぞれの薬指よりも大きかったサイズの筈が、指に嵌った途端自動的にサイズ調整されてそれぞれの指に丁度いいサイズへと姿を変える。
「この指輪をつけている限りは、文字通りの意味で不老となる。ただ勘違いして欲しくないのは、あくまでも不老であって不死ではないという事だ。つまり敵に攻撃を受ければ怪我をするし、同時に指輪自体もマジックアイテムだとは言っても普通の指輪同様に想定外の衝撃を受ければ破壊される可能性もあると言うのを忘れないでくれ」
「……ありがとう、アクセル」
「ああ。何物にも代え難い品だ」
「そうね、今日程嬉しい日はそうそう無いわ」
3人の恋人達が嬉しそうに微笑み、それぞれが俺へと口付けをしてきて……そのまま寝室へと雪崩れ込むのにそう時間は掛からなかった。
ちなみに翌日、俺を含めて4人全員が疲れの為に寝坊してエキドナからの通信で起こされたのは不可抗力だと言っておきたい。
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:120
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:411
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