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この明るい星空の下で。

作者:音無咲夜
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天文部の謎と十六夜奏。

俺は宿題を忘れた。
いや、正確には忘れてはいない、持ってくるのを忘れたのだ。
だが、高校に入るとそれだけでは済まされない。
もう一度書けと言うのだ。
「イザヨイが宿題を忘れるとは珍しいね。
忘れたとしても授業中に絶対に終わらせるのに。」
「忘れたんじゃない、持ってくるのを忘れたんだ。」
「ふーん・・まあどうでもいいけど。」
じゃあなぜ聞いた。
「五組から都市伝説を流したんだけどさ?いつ、うちに来ると思う?」
「どんな都市伝説なんだ?」
「それはね・・・・」
慧はバッグから、手帳を取り出した。
「地学室の上は屋上だろう?でも、地学室の上は
今は使われてない屋上の倉庫があるんじゃないか・・・
っていう都市伝説なんだけど。」
「あり得るな。」
「あり得るでしょ♪」
「まあいい、俺はこれ仕上げて行くから先に行っててくれ。」
「うん、先に探してるよ、じゃ。」
慧は軽快な足取りで外へ出ていった。
数十分後
「おわった~」
俺は教卓に宿題を投げて、走っていった。
「ちょっと遅れたな。」
俺は地学室へ向かった。
「ん?なんでだ?鍵がかかっている。」
部屋のなかに気配はない。
「どこにいったんだ?」
俺は屋上へ出た。
突き当たりを右に曲がり、細い道を通ると。
「おい慧、望月、」
「おう、イザヨイ。よく分かったね?」
「お前が教えてきたんだろう?
んで夜空と三咲は?」
「潜入中よ、そんくらいわかりなさいよ。」
まあ確かに、部屋からライトや埃がはみ出てきているが・・
「ああぁぁ!!!」
「どうした!?」
「見つけたよ!!やっぱり地学室に通じてるよ!!」
「やっぱりね♪」
「隠し階段か・・・ますます訳のわからん。」
「昔の天文部・・・どんな部活だったのかしら?」
「・・・・まあいい、さっさと戻るぞ。」
俺達は隠し階段から地学室に入った。
5時半
「もうこんな時間か、俺は帰るよ。」
「うん、私も」
「じゃーねー」
「さよなら!」
俺と夜空は、学校を出た。
「なあ夜空、慧たちにはあのことを話さないのか?」
「・・・・・」
「いいならいいんだ、・・・・・まあ、お前が忘れなくても、
回りの人から、忘れられれば全て・・・時候になっていくんだろうな。」
「えっ?・・・・」
「・・・俺の両親がいないのは知ってるだろう。」
「うん」
「両親は俺を庇って二人とも死んだんだ。」
「!?」
「姉貴が言うには俺はずーっと泣いていてな。
俺が悪いんだ・・・・俺のせいだ・・・って
中二の時だったよ・・・」
「・・・・・・」
「・・・・嫌な話を聞かせたな。」
「奏くん・・・私、天文部のみんなにも言うよ。」
「・・・いいのか?」
「時候になっちゃ嫌だからね♪
じゃあね、奏くん♪」
夜空は、最高の笑顔で走っていった。
(奏くんは私が笑顔にする。)
夜空は、そう誓った。


























































 
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