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ヘタリア大帝国

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TURN104 謎の女その六

「お陰で修理工場はこの有様よ」
「洒落になってないわね」
 こうも言うキャロルだった。
「しかも向こうは殆ど無傷よ」
「何もダメージ受けてなかったわね」
「どうなのよ、これって」
「連合軍への対策が出来たのに」
「また変な敵が来たね」
「あの海賊何とかしないとまずいわね」
「何か攻略法があるかしら」
 アメリカ妹は真剣にそれを考えだしていた、今はやられたがリベンジは忘れていないのだ。
「凄い攻撃力と機動力だけれどね」
「それがない相手なんていないけれどね」
「それでもよね」
「ええ、あるわ」
 こう話すのである。
「絶対にね。けれどね」
「あれだけ強いとね」
「中々難しいわね」 
 今は枢軸軍もお手上げだった、そして。
 その翌月まただった、彼等はまた来た。
 再び枢軸軍は出撃して迎撃をしたがそれでもだった。
 その用兵に翻弄される、今回も一方的にやられてそのうえでだった。
 あっさりと撤退される、ダメージを受けた艦隊は修理工場に入れられチェルノブは大忙しという状況になっていた。
 日本もそれを見てだ、危惧する顔で台湾に言う。
「損害が増える一方ですね」
「はい、困ったことに」
「僅か十個艦隊にここまでやられるとは」
 こう言うのである。
「この有様は」
「参りましたね、おそらく二月程したら」
「連合軍も来ます」
 その彼等もだというのだ。
「そしてこのまま損害が蓄積されていると」
「敗れます」
 日本はあえてこのことを言った。
「このチェリノブを失い」
「それからもですね」
「最悪何処まで負けるか」
 それがわからないまでに深刻だというのだ。
「即刻対策を講じなければ」
「慎重に対応を検討する、では駄目ですね」
「それは何もしないということですから」
 他には状況を注視するだの事態を見守るだのいう言葉もある、こう言って何もしない輩にはそのやからが暴漢に襲われている時に同じことをすればいいだろう。
「ですから」
「何とかしないとなりませんね」
「絶対に」
「ではすぐに会議を開きますか」
「そうしましょう」
 こうした話をしてだった、そのうえで。
 枢軸軍の提督と国家達は会議室に集まった、そのうえでだった。
 会議に入る、まずはアメリカ妹がこう言った。
「あの動き本当に何処かで見たんだよね」
「はい、そうですよね」
 クーもアメリカ妹に応える、彼の艦隊も海賊に壊滅させられている。
「艦隊の動きが我が軍のものです」
「レッドファランクスって欧州の海賊だよね」
 アメリカ妹はここでこうも言った。
「何でうちの動きなんだろうね」
「いや、以前はああした動きではなかった」 
 イスパーニャがここで言った。
「あの様なガメリカ的な動きではな」
「オフランスや私達みたいな動きだったわ」
 ローザも話す。
「以前はね」
「艦艇がドクツであるということは」
 ネルソンはこのことからこう推察する。 
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