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やおよろずっ!!

作者:グラゼロ
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なんか、増えたよな……

 
前書き
二話連続です。
感想、アドバイス等よろしくおねがいします!! 

 
俺は学校から帰り我が家で至福の時間を過ごせるかわからんが過ごそうと考えていた。
まあ、家に帰るとあいつがいるわけだが……
そう考えると足取りが遅くなる。憂鬱だな……
団地の階段を登るがこれが気分と重なりまた辛い。……ああ、前この環境に満足していると言ったばかりなのに、
「はー……ただいま、」

「「「おかえりー!!(なさい)」」」
相変わらず三人とも元気だな。おれはこんなんだっていうのに……
自室に鞄を置いて着替える。
ふと思った。別に前のように自分の部屋に違和感を感じる訳ではない。自分がさっき思ったことに違和感を覚える。
『相変わらず三人とも元気だな。』
うん、特に違和感はないはず……三人?
なんか、増えたよな……
そう思った直後脱兎の如く駆け出す。居間のドアを大げさに開け声を出す。
「誰だお前らぁ!!」

「今頃気づいたんだね。」
消しゴムの神ことレイが言う。お前の存在はいいとして……
「なあ、レイ、こいつら誰だ?」
あとの二人が超絶気になる。
「お、お邪魔してます……」

「邪魔してるぞ」
二人は俺に挨拶をする。一人はなんか人見知りっぽい感じでもう片方は馴れ馴れしいな。

とりあえず机を四人で行儀よく並び自己紹介をしようとしていた。
「俺はこの家の主の八尾天万だ。」
敢えて主の部分を強調させる。最初くらい威厳は持っておきたい。
「はーい! お馴染みの消しゴムの神ことレイです!」

「「「知ってる(ます)」」」
おお、会って話してもないのに見事にハモった。この二人とならやっていけそうだ。
「……そんなハモらなくても、」
レイが残念そうに言う。
余談だがこの前友人と話していたらそいつがかんだせいか『ホモった』と言い放った。そいつは今でもホモと呼ばれてるんだがどうでもいいか。
「まあいい、じゃあそこの男の人、」

「俺か?」

「お前だ。」
その男性は全身ムキムキだった。シュワ○ツネッガーを思い出させる。俺も好きなんだな、シュ○ルツネッガー、

「俺は上腕二頭筋の神だ。よろしく。」

「上腕二頭筋の神!?」
因みに上腕二頭筋とは腕を曲げたら膨らむ筋肉だ。わかりやすく言うと力こぶかな?
「趣味は筋トレだ。」

「想像しやすっ!!」

「好きなものはダンベルだ。」

「想像しやすっ!!」

「胸フェチだ。」

「想像しっ……いや、できなかったな、」
腕フェチかと思った……人生そう甘くはないな。
「まあ、よろしく頼む。」

「お、おう…………ん?」
何か違和感が、大事なことを忘れてるような……
頑張って頭をひねるが何も出てこない。……気のせいか?
「まあいい、次」

「私、ですね……?」

「お、おう」
この子の印象はどこか硬い真面目そうな子だ。普通に可愛いし、いいやつかもしれない。
ただ、ひとつ問題があるとすれば、その背中に立派な羽根が生えていることだ。この子は一体何者だろうか。
「わ、私は! そ、その……」
なんだこれ、可愛い。頭撫でたい。
守りたくなる系だ。
なにはともあれとても緊張しているようだ。
緊張をほぐしてやろうと優しく言う。
「落ち着いて、自分のペースでいいから言ってみ?」

「なんか私の時と態度が全然違うんだけど……」
そりゃそうだ、バカ野郎。
お前とこの子は違う。心がピュアなんだよ。お前と違ってな。
「わ、私は……て、天使です。」
そう聞いた途端俺はレイの首根っこを掴み部屋の端による。
「おい、お前って八百万の神の一人だよな。」

「うん、そだよ。」

「その、だな……天使ってどうなんだ?宗教的に、」

「まあ、確に天使は代表的な宗教で言うとキリスト教、イスラム教、ユダヤ教で登場するんだけどね、何でだろうね。まあ、日本には信教の自由という権利があるし後は何か歪みが生じたかもしれないね。」
流石、消しゴムの神と言っても神は神だ。俺も特別詳しいわけではないがそれくらいは知っている。
「あ、あのー……どうかしたんですか?」

「あ、ごめんごめん。」
これ以上あの子の不安な顔を見るわけにはいかない。俺とレイは席に着いた。
「じゃあ、改めて、よろしく頼む。」

「は、はい。実はガブリエル様に頼まれてここにやって来ました。」
ガブリエル、聞いたことはある。なんとなく上位の天使っぽいとは思っていたな。ていうか自己紹介の筈なのに話変わってないか? まあ、いいか。
「実は数日前から急にあなたの周りで天使の反応が見られたのです。」

「なにぃ!?」
神だけでなく天使まで? なんかすごいことになってきたな……
「神の反応も見られるようですがそれはレイさんに任せるとして、私が担当になりました。これからもよろしくおねかいします。」

「おう!……む?」
あれ?また違和感だ。何か忘れてるような……そうだ!
「お前らまさかここに住むの?」

「おう。」

「ふつつかものですがよろしくおねがいします。」

「また、増えるのか…………」
なんか、これからもいるよ! って感じで言うからさ、て言うか
「お前、なんで来たの?」
上腕二頭筋の神に聞く。さっきから気になってたよ。

「フンッフンッ、お、俺か?」

「お前だ。そして人の家で体鍛えるんじゃねぇ。」

「俺も統治の神様から頼まれて来たんだ。ま、消しゴムの神が監視員なら、俺は戦闘員と言ったところか。」

「ふぅーん、」

「あ、お前信じてないな。けど俺はいつでもお前の中にいるんだぜ?」

「き、気持ち悪!」

「気持ち悪言わんでくれ。忘れたか? 俺は上腕二頭筋の神だ。人の上腕二頭筋の中に入り込める。」
あー、ありましたね、そういえば。
けど何かいつも自分の上腕二頭筋に誰か入ってると思うと、
「気持ち悪っ!!」

「気持ち悪言わんでくれ。それにまだ特殊な力を持っている。」

「なにぃ!? まだあるのか!?」

「そうだ!!」
気になる! どんな能力だ?
「俺は、貴様の筋肉をムキムキにすることができる!!」
……………………は?
このムキムキなんか言い放ちやがったが、俺が、ムキムキに……?
「す、すげー!」
歳柄にもなく興奮した。だって俺結構ひょろひょろだし、憧れるよ。
「ムキムキの天万……ないわー」

「あぁん!?」
横からレイが茶々を入れてきて歳柄にもなくきれてしまった。
「わ、私も……その、ムキムキは……」

「のォォォ!!」
天使に言われた……マジ天使な天使に……
「八尾君はそのままの方が、か、恰好いいよ?」

「天ーー!!」

「ど、どうしたの!? そ、それに天って……」
感動のあまり天使の呼び名が決まった。ああ、癒される……
しかし癒されていると横から重い声が聞こえた。
「あ、でも俺は上腕二頭筋の神だからムキムキになるの上腕二頭筋だけだな……」

「キモッ!! すこぶるキモッ!! 嫌だそんなムキムキ!!」
それは流石にやめてくれ! 全身ヒョロヒョロなのに腕だけムキムキだったら多分、いや確実にキモい。
「まあ、いろいろ任せろ!」
任されてしまった。これからの生活、憂鬱だな……
「これから頑張ろうね! 八尾君!」
前言撤回、これからの生活が楽しみだ…… 
 

 
後書き
疲れました、テスト勉強と並行はきついですね。
テストが終わり次第更新は頻繁にしたいのでよろしくおねがいします!! 
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