美和の2ライフ
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美和の2ライフ
前書き
「あんたなんか産まなきゃよかった。早く出てってよ!!」
一番大切にしていた人から怒鳴られた。
「あんたはただのさいふ。金だけ出してればいいのよ。」
親友だと思っていた人に鼻で笑われた。
「別にお前のこと好きじゃないし。」
好きだったひとから冷たく言われた。
もうどうしたらいいのか分からなかった。ただここに、この家に、この学校に、この町に私の居場所はないということは、はっきりしていた。早く出て行こう。遠い所へ。私のことを知っている人がいない遠い遠い所へ・・・
ある春の日。私は田舎町にやって来た。今日からは、過去のことは全部忘れよう。私は今ここにいてここから新しい人生を切り開いていくんだ。そんなことを考えながらある家の前にきた今日から私をすませてくれる家だ。え~とたしか四人家族だったかな?長女28歳、次女23歳、三女18歳、長男14歳。長男の子は私と同い年か~。楽しみ~!!インターフォンを押そうとすると中から大きな声がしてきた。
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