嘘のようで本当の自衛隊体験
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射撃 前編
前書き
今回は2部構成になります
自衛官が必ず経験し陸上自衛隊では必修の能力
それが小銃射撃です。
しかし小銃を渡されて、その日に射撃!
という事はありません
小銃を撃つ前に小銃に関する知識を覚えます
まずは分解結合 通称:分結
教育期間中に使用する64式小銃は部品が多いです( ̄○ ̄;)
その部品ひとつひとつに名称があり全ての名称を覚えます(^_^;)
そして私の時は
分解を5分以内
結合を6分以内
にするよう言われ出来ていなければ過ぎた時間×3回
腕立て伏せをしました
例えば5分30秒だった場合
90回も腕立てをする事になります(-o-;)
さらに
分解が終わって部品の名称を覚えていると班長が適当に部品を盗んで?
盗まれた部品の名称を言えなければ部分の文字数×10回
腕立てをさせられました(ρ_;)
一番注意すべきなのは分結中に部品を落とさない事で、落とした場合も腕立てになります(笑)
私の同期は銃身
普通は落とさない銃身を落として500回
腕立てをしてました(本当)
分結については繰り返しすると自然と速くなりますし名称も覚えます
分結の次が射撃予習
実際に銃を構えて空撃ちします
これで個人の癖や構え方を矯正して当たるようにします
同時に照準の練習も行います
銃の空撃ちは銃に良くないと聞いた事がありますが本当かどうかは分かりません
射撃予習の次
もしくは前に故障排除の教育があります
故障とは一般的に弾詰まりの事です
実弾射撃中に故障が発生したら、どう処置するかを教えられます。
そして様々な教育を経てようやく
空砲射撃になります(笑)
実弾撃たねーのかよ(;`皿´)
と思った読者の方
自衛隊に入隊した人は銃を撃った経験がありません(当たり前ですが)
なので空砲を撃ってから実弾になります。
また
空砲でも危険という事を認識させる為にも行います
(空砲って音だけだろ?
危ない訳がない)
と思った読者の方
空砲でもかなり危険です
という訳で
作者の人生初の空砲射撃~(笑)
その日の天候は晴天でした。
まさに空砲射撃にはピッタリの天候
いつもは駆け足に使用するグランドが物々しい雰囲気に包まれていました。
班長・班付きの表情は険しく心なしか区隊長も緊張の表情をしています
理由は単純明快
グランドで空砲射撃があるからでした。
「空砲って音だけだろ?」
「もしかして実弾撃つとか?」
「それはないだろ」
準備が終わるまで待機していた私達は雑談で時間を潰していました
そこに班長が近づき
「おいお前ら
今からここでタバコを吸うな
どうしても吸いたいなら向こうで吸え
いいな」
そう言って約50メートル先の喫煙所を指差す班長
いつもとは違う雰囲気を察した私達は静かに準備が終わるのを待つことにしました。
準備が終わると区隊長の号令で集合
まずは班長・班付きの空砲射撃を見学する事になりました。
その時
64式の銃口から約3~4センチの位置にコーラの缶(中身あり)
と某週間少年が置かれたのです。
しかし
班長・班付きは気にせず64式に空砲を装填
安全装置を外し
引金に指をかけ
そして
バーン!!
コーラの缶と某週間少年に向けて発砲しました。
撃たれたコーラの缶は天高く吹き飛び
某週間少年はズタボロになりました
(・_・)エッ..?
(゜∇゜)
(・_・;)
(・◇・)?
(」゜□゜)」
様々な反応をする新隊員達
その思いはひとつ
(空砲こえー!)
だったと思います
何故コーラの缶が吹き飛んだり某週間少年がズタボロになったかといいますと
空砲を発射した際に発射ガスが出ます。
この発射ガスが散弾銃の散弾のようになって飛び散り
そこに強烈な圧力が加わり発射ガスはコーラの缶に叩きつけられます。
缶は発射ガスに耐えきれず裂けます
裂けた面から中の炭酸ガスや炭酸水が吹き出てさらに発砲時の風圧で吹き飛ぶ
という訳で
仮に空砲を至近距離で人に撃った場合
下手をすれば死にます(^_^;)
なので空砲=安全
という認識は間違いです
班長・班付きの実演の次はいよいよ私達の番です。
耳栓をしっかりして空砲を受け取り64式に装填
「射撃用意!!」
安全装置を外し引金に指をかける
うまく照準出来なかった事を今でも覚えています
「撃てー!」
緊張しながらも引金をゆっくり引く
バーン!!
(アレ?)
発砲した瞬間
私は拍子抜けしたような気持ちになりました。
思っていた以上に反動が無かったのです
もう一度
引金を引く
バーン!!
(……こんなもん?(ρ°∩°))
反動が全然ありません
というよりも無反動
後から知ったのですが空砲は反動が無いのだとか…
後書き
ご意見・ご感想お待ちしておりますm(_ _)m
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