SDガンダムGジェネレーション・オーバーワールド 明日無き未来へ
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第2ー2 G強奪
前書き
久々に更新できました。
これからもゆっくりですが更新していくつもりです。よろしくお願いします。
「これで、全部か?」
「はい。これで、全部です。」
和也達は、順調に買い出しをしていきようやく最後の店での買い物を終了した。和也の両手にはこれでもかと言う位の買い物袋をぶら下げていた。
「で、でも、和也さん。幾つか持ちますよ?」
「平気だよ。これくらい何ともないよ。でも、買い出しだけどさ・・・」
和也は、買い物袋の中身を上から見ていった。中身はそれぞれで日用品が殆どであったが一番異質で一番の重量を誇ってたのは、大量の一升瓶であった。
「しかし、なんでこんなに酒が必要なんだ?しかも、日本酒の一升瓶。」
「あはは・・・それ全部楓さんのリクエストです。そろそろ、ストックが無くなるそうでしたので。」
「これ1人で全部か・・・あの人、以外と酒豪なんだな。」
そんな風に話しながら歩いているとドーナツ屋の前に着いた。すると、店前で美穂が立ち止まりじっと見つめていた。
「どうしたんだ?ドーナツ食いたいのか?」
「いえ。ドーナツを見て友達を思い出したんです。ドーナツ大好きな子でしたから。」
すると、店から袋一杯のドーナツを持って出てくる少女がいた。その子は出てくるなりドーナツを取り出して食べだした。その少女を見た美穂は驚いた顔をしていた。
「ん?」
すると、少女の方も美穂を見つけると驚いた顔をしたが直ぐに笑顔になって此方に向かって走り出した。
「美穂ちゃーん!!」
「の、法子ちゃん!?」
法子と呼ばれた少女は、そのまま美穂に抱き付いた。勿論、ドーナツは離すことはなかった。
「美穂ちゃん!久しぶり!!」
「そうだね。久しぶり!でも、どうしてアーモリーワンに?確か、ロウさんの所に行ってた筈だよね?」
「うん。ロウさんのからのお使いなんだ。アーモリーワンは、ついでに寄って来たんだ。」
すると、法子は和也を見つけると目を丸くしていた。そして、和也と法子を交互に見た。
「えっと・・・初めまして。美穂と同じ部隊の・・・」
「もしかして、美穂ちゃんの彼氏ですか!!」
「「えっ!?」」
法子は、そのまま自分の世界に入ったのか色々妄想し始めた。
「えっ!?あの美穂ちゃんが、男の人と一緒にいるよ。それにこの人の持ってる物・・・もしかして、買い物デートッ!?それに、中身は・・・生活用品!?もしかして、2人はもう・・・」
「ちょっ!?ちょっと!」
そのままにしておくとあらぬ方向へと妄想がいきそうだったので、和也は慌てて法子を止めた。
「何か勘違いしてると思うけど、俺と美穂はそんな関係じゃないよ。同じ部隊のメンバーだけだよ。」
「それはそれで残念なような・・・」
美穂は、小さな声で呟くが和也には聞こえてなかった。
しかし、和也の説明でようやく法子は落ち着いていた。
「そ、そうでしたか。すみません!勝手に勘違いをしてしまって。」
「いやいや。気にしてないよ。」
「それに、法子ちゃんも知ってるでしょ。私は今、世界の異変を調査してるって。」
「いやー。美穂ちゃんが知らない男の人と一緒だったからつい・・・」
ようやく、落ち着いたのでお互いの自己紹介をする事が出来た。彼女の名前は椎名法子美穂の故郷での友達らしく現在は、美穂の手伝いをするために知り合いのジャンク屋で仕事の手伝いをしてるそうであった。
「今回は、ロウさんから美穂ちゃん達に贈り物を届けに来たんだ。途中、ここによって出発までの間ドーナツを買いに来てたんだ。」
「そうだったんだ。でも、ロウさんからの贈り物って?」
「それはね・・・」
すると、アーモリーワン内にサイレンが鳴り響くそれと同時に避難勧告も放送されていた。
「一体どうしたの!?」
「分からない。でも、ただ事じゃない。ここからじゃ遠いが急いで艦に戻ろう!」
キャリーベースに戻ろうとしている2人を法子が呼び止めた。
「待って!2人共私についてきて。私達の港の方が近いから。」
「でも・・・」
「いいから!」
「・・・分かった。案内してくれ。」
「和也さん!?」
和也は、法子には何か考えがあるのを気付き美穂を説得して法子についていくことにした。
一方、キャリーベースでは・・・
「一体どうしたのです!?」
「それが、今通信を傍受したんだけどどうやらザフトの新型MSが連合軍に強奪されたらしいんだよ!現在、奪われたMS3機とザフト軍が交戦してるみたい。」
「艦長!?大変です!」
すると、有香が緊急の報告をした。どうやら、アーモリーワン周辺で微弱ながら次元干渉数値が感知されてそれが徐々に上がってるとの事であった。
「・・・どうやら、いつの間にか次元干渉に巻き込まれてたみたいですね。各員それぞれの持ち場に着いてください。恐らく、戦闘に入ります。パイロット達にはMSに搭乗するように伝えてください!」
「艦長!でも、和也さんと美穂ちゃんがまだ戻ってきてないよ!!」
「仕方ありません。2人には悪いですが此方は先に出ましょう。智恵理さんは、鷺ノ宮隊として出撃してもらいます!」
「了解!」
そして、キャリーベースは緊急発進することになった。
アーモリーワンで強奪されたのは、ザフト軍の最新鋭機MSガンダム3機であった。今日は、その機体に合わせて建造した新造戦艦ミネルバに乗せられる筈だった。
「どうしてこんなことしてるんだよ!あんた達は!!」
強奪されたMS3機以外にも1機開発されていて既にミネルバに乗せられていた機体、ZGMF-X56Sインパルスは強奪された3機を取り戻そうと出撃した。
「目的はなんだ!」
インパルスのパイロット、シン・アスカはインパルスに装備されている2本の対艦刀、エクスカリバーレーザー対艦刀を連結させて大型な接近戦武器として使用して斬りかかっていた。
「チッ!コイツ!」
「邪魔・・・」
「何なんだよ!新型は3機だけじゃないのかよ!」
3機のMS、カオス、ガイア、アビスを強奪した3人、スティング、ステラ、アウルは驚愕していた。情報では、新型機は3機だけであること。多少のイレギュラーは自分達の力量でなんとか出来るだけの腕をしていた。しかし、目の前にいるのはイレギュラー中のイレギュラー。恐らく自分達と同じ新型機である機体を目の前にしていたのだから。
「どうするんだよスティング。」
「俺達の任務は、コイツを奪取することだ。本来なら無駄な戦闘はするべきじゃないがな。」
スティング達は回避行動をしながら交代していった。作戦目的である機体を伝えられたポイントまで移動しなければならなかったらだ。
「アウル!ステラ!無駄な戦闘はさけて指定ポイントに急ぐぞ!時間がない。」
和也と美穂は、法子に連れられて向かったのは自分達が入港したのとは別の港だった。法子は、そこに着艦している貨物船に乗り込み続いていくとそこには、3機のMSが置かれていた。それぞれ別々のMSではあったが3機共同じ赤色のカラーリングの塗装がされていた。
「これは?」
「これって、もしかして・・・」
「そう。あの赤い彗星が乗ってたMSだよ。ザクにドムにゲルググ。しかも、3機ともロウさんが私達側の技術も取り入れて出力や推進力とか上がってるんだよ。」
そこに並んでたのは、ある世界で“赤い彗星”と呼ばれたパイロットが乗ってた機体であった。そして、法子はこの機体をロウが回収して使えるようにしてくれたと説明してくれた。
「これなら、安全にみんなと合流できるよ。」
「分かった。じゃあ、二人ともそれぞれの機体に乗り込んで。準備が出来たら宇宙にでるよ。」
「え?宇宙ですか?コロニー内じゃ・・・」
「コロニー内だけど、恐らく別動隊が宇宙で待機してるはずだ。彼等は必ず宇宙に出るさ。そんな予感がするんだ。」
和也には何故か根拠は無かったがそうなる気がしていた。二人は和也の言葉を信じてそれぞれの機体に乗り込み機体を起動させた。
「よし!行くぞ!」
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