ヘタリア大帝国
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TURN97 ソープ帝国その九
「野郎共、行くぜ」
「それでは」
「このまま」
トルコ達もその応酬を続ける、そしてだった。
数で押そうとする怪獣達をその艦艇の質と的確な戦術で防いだ枢軸軍が勝利を収めたのだった。それが終わってから。
枢軸軍はソープ帝国の帝都に降り立った、すると。
白い肌と青い瞳、そして銀髪の楚々とした美女が現れた、だが。
グレシアがその彼女に怪訝な顔で問うたのだった。
「この国の国家元首は」
「男性だと」
「詳しいことは知らないけれどその筈よ」
こう言うのだった。
「違ったのかしら」
「私はメル=ト=ランディ」
美女はこう名乗った、ソープ帝国の露出の少ない黒い服を着ている。
「そして」
「そして?」
「ゼン=ト=ランディでもある」
外見が瞬く間に変わった、声も。
褐色の肌に切り揃えられた髭のターバンの男になった、その姿で言ったのである。
「私はだ」
「!?これは」
「そうした種族らしいな」
レーティアが眉を顰めさせたグレシアに話した。
「二つの性を持ち姿形が変わる」
「そうした種族もいるのね」
「聞いたことがある、実際にソープ帝国のある中央アジアではだ」
そのランディの様な種族がいるというのだ。
「見た通りな」
「そうなのね」
「そうだ、私も存在は知っていたが」
それでもだというのだ。
「この目で見たのははじめてだ」
「銀河は本当に広いわね」
「全くだ、それでだが」
「助けて頂き有り難うございます」
ランディは女の姿に変わって言って来た。
「それでなのですが」
「ああ、話はついてるぜ」
トルコがランディに話す。
「助けてくれた見返りにな」
「枢軸諸国への参加が」
「決まったぜ」
問題なく、というのだ。
「だから後は大丈夫でい」
「それは何よりです。ですが」
「艦隊のことですね」
日本が応える。
「そのことはご心配なく」
「かなりの損害を受けたと思いますが」
「今から日本に戻りそこで修理しますので」
その大修理工場でだというのだ。
「ですから」
「大丈夫ですか」
「はい」
心配無用だというのだ。
「ですから」
「ではここは」
「日本に来て頂けますか」
日本はランディ、そしてトルコにこう申し出た。
「そこであらためてお話したいですね」
「わかりました、それでは」
「行かせてもらうぜ」
ランディもトルコも応える、そしてだった。
枢軸軍は日本に戻った、そこで損害を受けた艦隊を修理して。
そのうえでランディ達と話した、ランディ達は正式に枢軸に加わることになった。
枢軸側はまた新たな仲間を加えた、このことはよかった。
しかし問題はソビエトだ、彼等はというと。
「今は首相が満州におられるからな」
宇垣が一同に話す。
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