嘘のようで本当の自衛隊体験
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ベッドメイク&半長靴磨き
前期教育・後期教育で一番重要なのは実は普段の生活でよく使うベッドメイクと半長靴(はんちょうか)磨きが大切になります。
無論それ以外にも装具や迷彩服のアイロンも重要ですが私が前期・後期教育で一番(精神的に)苦労したのがベッドメイクと半長靴磨きです。
まずはベッドメイク
簡単にやり方を説明するなら
1.毛布を敷く
2.毛布を敷く
3.シーツを敷く
4.シーツを敷く
5.枕を入れる
6.毛布を敷く
7.毛布を敷く
8.布団を置く
こんな感じです
「簡単じゃん
何が大変なの?」
と今思った就職自衛隊希望の読者の方
苦労することになりますよ(^_^;)
ベッドを作る際はシワひとつ無いようにして
毛布をピンと張ります
駐屯地によっては10円玉を落として弾くくらいピンと張ります。
出来ていなければ、やり直し
酷い場合は台風が上陸します。
当然ベッドを作ったら自分で畳み片付けます。
作るより片付けが大変で毛布とシーツをシワ無く畳み
毛布を決められた順番に置きます。
この時
綺麗に畳めていると毛布の断面がバームクーヘンのように見えます
「毛布はバームクーヘンにしろ!」
と班長に言われたら断面がバームクーヘンのように見えるように綺麗に畳みましょう
当然出来ていなければ、やり直し
もしくは台風直撃となります
作者が前期教育の時は
掛布団バサー!
毛布バサー!
シーツバサー!
敷きマット窓からポーン!!
という事がありました(笑)
次に半長靴磨き
半長靴は毎日磨いてつま先を光らせなければなりません
「何で磨くの?
やらんでもいいじゃん」
と思った読者の方
実は自衛官は常に端正な服装・端正な容姿を求められます。
常に見られているという意識を持たなければならないのです
ここで私の半長靴磨きのやり方を教えます
まず片手を半長靴に入れてブラシで埃や汚れを落とします(酷い場合は水洗い)
次にブラシに靴墨をつけて半長靴全体を磨きます
手ぬぐいで半長靴全体を磨きます(作者は工業用のウエスを使っています)
KIWIという靴墨を手ぬぐいにつけて、つま先を円を描くように磨きます(この時、息をかけながら磨くと光り易くなります)
小量の水でつま先を磨きます(作者は唾液を使っています)
軟らかい布でつま先を乾拭き(作者は工業用のウエスを使用)
以上になります
半長靴磨きについては人によってやり方が違いますので、つま先の光らせ方は個人で見つけてください
磨く半長靴が自分のならまだしも毎日
班長の半長靴も磨きます!!(ここ重要)
当然自分の半長靴よりも光らせる必要があります
もし自分の半長靴が光っていなければ…
半長靴を床に叩きつけられる
半長靴をゴミ箱に捨てられる
半長靴を外に捨てられる
等の恐ろしい事になります(-o-;)
作者は以前こんな体験をしました
あれは前期教育中盤頃
その日は私が班長の半長靴を磨いていて
(よーし
これだけ光れば班長も文句無いだろ)
そう思って自分の半長靴を取りに居室に戻ると
「おうトリじゃないか
入室要領は?」
班長が私のベッドで寝ておられました。
((・_・)エッ..?
何で班長が居るの?
しかも自分の居室なのに入室要領?)
そう思いつつも
(トリアージ2士は自分の半長靴の受領に参りました!)
と言うと班長は
「俺の半長靴か?
見せてみろ」
恐る恐る半長靴を見せると
「ダメやり直し(^w^)」
べシッ べシッ
つま先をデコピンされ泣く泣く(心の中で)再び半長靴磨き
そして居室に戻ると班長は退室されていて私のヘッドはぐちゃぐちゃ
半長靴はゴミ箱にポイされてました。
という事が実際ありました(笑)
後書き
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