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レインボークラウン

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第六十五話

                   第六十五話  雅美はというと
 雅美はもう六年の娘達と完全に打ち解けていた、そして華奈子達との仲も極めて良好である。
 その雅美がだ、今田先生に言うことは。
「私、ずっと不安でしたけれど」
「それでもですね」
「はい、今は凄く嬉しいです」
 今の状況にだというのだ。
「このままでいられたら」
「いいですね、それではです」
「それでは?」
「その嬉しい、幸せと思える状況をそのままでいさせるにはです」
 それにはというのだ。
「その状況でいられる様に努力することです」
「仲がいいことをですか」
「はい、仲がいいこともそのままで保つ為にはです」
「努力しないと駄目なんですか」
「若しも」
 今田先生は笑顔だがしっかりとした顔で話した。
「何もしないのなら」
「それならですか」
「その幸せな時はすぐに終わってしまいます」
「すぐにですか」
「お友達を大事にすることです」
 それが今先生が言う努力だというのだ。
「自分勝手にならず、相手のことを気遣って」
「そうしていけんばいいんですね」
「そして自分を卑しんだり媚を売らないことです」
 このことも大事だというのだ。
「自分を大事にして、相手も大事にすることです」
「そうですか」
「あとです」
 先生はその努力をさらに話した。
「意地悪はしないことです」
「そのこともですね」
「はい、誇りのあるいい人でいること」
 先生はこの場合の努力を一言で話した。
「それが大事なのです」
「そうなんですか」
「ではです」
「はい、じゃあ私はそのことも努力します」
 雅美も笑顔で応えた、そしてだった。
 雅美はそうした努力もはじめたのだった、そして努力はただ勉強や魔法やスポーツに対するのではなかった。
 人間性や友達付き合いにも必要だとだ、そのことがわかったのだ。
 それでだ、今田先生にこうも言ったのだった。
「私、これからも色々なことにですね」
「はい、努力すればです」
「もっといい人にもなれて」
「お友達とも仲良くなれますよ」46
 先生も笑顔で話すのだった、そして。
 雅美を見守るのだった、その雅美は。
 性格のことでも努力を続けるのだった、毎日自分に悪いことはないかと思いながら意地悪等をしないうようにしてったのである。


第六十五話   完


                           2013・8・25 
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