【IS】例えばこんな生活は。
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例えばこんな夏休みは学生だけの特権だろ
7月18日
とうとうやってきた夏休みだ。今まで学校内から出れない身だったがこれからはジェーンさん随伴+オウカを連れるという条件の下外に出てもいい事になっている。素晴らしきかな自由の味。
久しぶりにゲーセンめぐりに行こうと出発!俺、人型オウカ、ジェーンさん、暇を持て余したラウラさんとウツホも付いてきた。
・・・周囲の目線が痛い。そういえば俺、パッと見には美少女ばかり4人も侍らせてるように見えるのか・・・なんか中学時代の友達も時々冷たいし、学園内に男は一人しかいないしなー・・・・・・あ、そうだリューガさんが居たじゃないか。あの人も学園に連れて来れば2人だ!天才だし何とかなるだろ入学くらい。
ゲーセンめぐりは最終的に1万円ほど浪費したがなかなかに楽しかった。オウカは八紘一宇による超計算であらゆるゲームで商品やコインをかっぱらい出禁になったけど。ジェーンさんもパンチングマシーンを粉砕して出禁になった。
俺?彼氏が手綱ちゃんと握っとけって怒られた。違うんですけど?
しかも何故か俺は「ハレムキング」という仇名と共にゲーセンの名誉会員にさせられた。解せぬ。宣伝効果か?なに?「俺は昔ハーレムに憧れて・・・」知らんがな。(´・ω・`)
あと帰りに真田さん一家メンバーに「さん付けやめい」と言われた。しょうがないのでジェーンさんはジェーン、ラウラさんは本人たっての希望でいつぞやの”ラウラ姉”に固定された。ついでにジェーンも俺の事ゴエモンって呼ぶことになった。
ラウラ姉は恍惚の表情でミミズのように体をくねくねさせている。道のど真ん中で変な動きするもんだから世話が大変だった。
7月19日
お前らぁ・・・多分忘れてんだろうからここで宣言してやんよ。
6月24日で書いてた弟の目の病気用のAREが・・・完成したんじゃワレぇぇぇぇぇぇぇ!!!
正確にはこれ自体に弟を治療する効果は無く、今以上に視力が悪化しても実質的な視力が低下しないための装置だ。篠ノ之にもアドバイスを貰ったので素晴らしい完成度に仕上がった。
弟・・・名前は宋詞朗って言うんだが、とにかく弟は視細胞という光を感じ取る細胞が退行してしまう病気だ。視細胞は視力の感度や色の判別等に関わる細胞だから、年を重ねるにつれて視力が低下していく。はじめてこれを医者から言われたときは母さんも泣き崩れたもんだ。俺も辛かった。
で、結局何を作ったかと言うと・・・ISハイパーセンサーの機能を基に人間用の改造を加えた超ハイテク眼鏡というこれと言って捻りの無いアイテムだ。
が、しかぁぁぁぁぁしッ!!こォォの眼鏡にはッッ!!それ自体がすべて太陽光発電及び振動発電更には生体発電機能付きッ!!更には10トントラックに轢かれようが劣化ウラン弾の直撃を受けようが瞬間的なら耐えられるぅバリア機能付きィィィッッ!!そしてッッ!!!ハイパーセンサーと同じく直接視神経と同期させる神経接続機能によってッ!!いくら細胞が悪くなろうが眼鏡ある限り実質的な視力は低下しないのだァァァーーーーーッッッ!!!
ISの科学は世界一ィィィィ!!!作れぬ物は無いッッ!!!
ついでに博士の趣味で「湯気で眼鏡が曇った時のためのワイパー機能」「発信機の反応を追ったりする機能」「望遠機能」などなど素敵な機能満載。まぁ年齢に合わせて開放していこう。
次に会えるのはもっと先なんでさらに微調整をしてから改めて渡すことにはなるが、当初予定していた完成度に達したから日記に書いたのさ。
7月20日
昼寝してたら夕方になってた。
食堂でのほほんに話したら「あるある」って言われた。あるよね~。
鈴に横から「ねぇよ」って突っ込まれたけど。
それはそうと、ウツホについて全然書いてなかったのでここに一応書いておくのもいいかもしれない。
彼女は一般常識に疎いのでいろいろ世話を焼くところが多いのだが、基本的には生徒会の虚さんが同室で世話をしてくれることになっている。名前の響きが同じだからかウツホが虚さんに懐くのは早かった。今では布仏家の末っ子的なポジションと化しつつあるみたいだ。暇なときは虚さんの後ろをチョロチョロしている姿を見かける。
それと、日常生活では意外にもおりむーが結構ウツホの世話を焼いている。だらしない姉の世話を焼くのには慣れているがこういう精神的に幼い子の世話を焼くのは新鮮でちょっと楽しいらしい。これも甘やかされた末っ子ゆえだろうか。最も鈴ちゃんとシャルが恨めし気な視線で見つめていることには気付いていないようだが。
7月21日
セシリアがもうすぐ帰省するらしい。ティアとも暫くお別れだ。
何でもブルーティアーズの基礎理論を考えた人がティアのボディを改良するのも兼ねてるとか。
流石にイギリスまではいけない。御上のせいで国外旅行も出来ないこんな世の中じゃ・・・とぼやいたら紅茶入れてくれた。味は良く分かんないけど明らかにその辺の紅茶と香りが違う。美味しくいただいた。流石イギリス。
ついでに色々聞かせてくれた。イギリスの水は基本的に硬水で、軟水で入れた時に比べて茶葉の味が引き立ちにくくなるんだとか。逆に軟水で入れると茶葉の渋みが出やすく、味にこだわるか香りにこだわるかで使い分けるんだって。さらにミルクティーを作る時先にミルクを入れるか後でミルクを入れるかで勢力が二分してることまで、英国人の紅茶へのこだわりは凄いね。
なお、ヨーロッパで紅茶文化が広がったのは飲み水が臭いのを誤魔化すためだったのだというちょっとロマン崩れる事実も小声で教えてくれた。
7月22日
(何も書かれていない)
7月23日
メシマズ大国とかそういう問題ではない。セシリア自身の料理スキルの問題だこれは。
おりむーと一緒に仲良く丸一日ぶっ倒れてしまって日記すら書けなかった。
あのサンドイッチにはいったい何が入ってたんだろうか?結局残りはジェーンがその超人的な胃袋で処理したらしい。改造人間の底力すげぇ。
現在セシリアは代表候補生軍団つきっきりで家庭科の授業を実施中。生徒会メンバーも参戦している辺りかなりガチの教育を行っている。あの会長が真剣なまなざしをしていたから間違いない。確かに自分の治める学園で男子生徒二人が毒さ・・・食中毒なんて放っておけなかったんだろう。
俺はオウカが、そしておりむーはいつの間にか仲良くなってたウツホが看病してくれている。明日には退院できるだろう。・・・あ、ウツホがこけておりむーのベッドにダイブした。そしてそのウツホの胸をおりむーが(ここから先は塗りつぶされている。誰が塗りつぶしたのかは不明だが、ゴエモンではないようだ)
7月24日
セシリアが遂に今日えげれすへ帰る。学園前までだけど見送りにいった。
皆もISコア達も寂しがっている。ネットワークで繋がってるんじゃないの?と思ったが、どうもその辺も含めて「心境の変化」があったらしい。ISが人類の知らないところで変革しているのか?
お迎えさんメイドがやってきた。チェルシーさんというらしい。こうしてみるとマジでお嬢様なんだなと実感させられる。ガチ貴族らしいし。
将来のセシリアの旦那探しに協力しろと言われたので「探すだけなら」と承諾したら微妙な顔をされた。何やら認識の齟齬があったようだ。その後割り込んできた箒ちゃんと何やら話していたが、一体なんだったんだろうか?
学園で初めてできた友達。日記には書いてないけど毎日のように会ってたし、1週間で帰ってくると分かっていても何となく一抹の寂しさを覚える。これが恋なのかなってそんな訳はないが。単純に寂しいだけだ。
オウカが「私はずっと一緒だよ?」と小さく囁いたのが不覚にもウルッときて、彼女をなでなでしながらセシリアを見送った。
後書き
心境の変化・・・オウカとウツホのエモーショナルデータが及ぼした影響。ISが人間と同じ枠に収まった上で感じた感情は未だかつて存在しなかった。だからこそこれは世界的に起きつつあることを皆は知らない。
セシリアスペシャル・・・もうすぐ帰るとか急に言われたらついつい意識しちゃうよね。
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