魔法少女リリカルなのは~過去を捨て今を生きる者~
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A’s編
熱いバトルがあったのさ
前書き
前書きで通達するなと言われた作者です。
うん、わかってた。わかってたんだよ。そんなことはもう、とっくにわかってた。うん。
だからまあ、とりあえず本編に移ろうか。
いや、別に投稿できなかった理由を誤魔化してなんかない。うん。
それではっ
「まっさか、マジでお前だったとはなぁ」
慎吾はそう言いながらオレらに近づいてくる。
「慎吾、あぶねぇぞ!」
そう叫んだのはヴォルケンリッターの一人、赤い髪の少女だった。
「大丈夫だ、ヴィータ。こいつらは俺の知り合い。だから少し攻撃はやめてくれ」
少女、ヴィータは少し渋ったが、慎吾のことを信用しているのだろう、引き下がってくれた。
「なあ、本当に慎吾なんだよな?」
「一年の頃からずっと一緒だったのに、わかんねぇのか?」
「じゃあお前が好きな奴の名前は?」
「み___い、言わねえよ!?」
学校でいつもしている、この巫山戯たやり取り。
間違いなく、コイツはオレたちの知っている内山慎吾、本人だった。
「なあ慎吾、なんでお前がソッチにいるか、聞いてもいいか?」
オレは割と真剣に尋ねる。
そんなオレを見て、慎吾は真面目そうに、
「少なくとも、今はムリだ。今の俺たちにはやらなきゃいけないことがある。明日の夜七時に学校に来てくれ。そこで俺のことを話す」
「わかった。なら、この場で戦うのはやめて欲しい。戦いは次回に持ち越しってことで」
「アイツ等に頼んでみる。だからお前らからも攻撃すんなよ?」
「わーってるよ」
というか、そんなことしたらリンディさんがまた母さんに怒られる。
「ほら、さっさと行って来いヘタレ慎吾」
「その言い方やめてくれないか!?」
慎吾はそういってヴォルケンリッターのもとへ向かった。
それを見て、オレも美愛たちの方へ戻る。
「今回は休戦だ。オレらからは絶対に攻撃すんなよー」
「と、とりあえず私は了解。おにぃが言うんだし、その選択は間違ってないはず」
「うん、私も美愛と同じ考えだから問題ないよ。お姉ちゃんは?」
「もーまんたい!それにそう簡単に友達を攻撃なんかしないよー。ね、なのは」
それを言われるとオレが少し困る。普通にオレ、攻撃してた気がするし・・・。
「うん、話し合いは、大切なの!」
美愛、フェイト、アリシア、なのはも納得してくれた。
なのはと美愛がこっちを見てた気がするけど、きっと気のせい。
主戦力であるオレらが攻撃をしないのだから、アースラのメンバーも攻撃は諦めるだろう。多分。
すると、慎吾たちの方でも話し合いが終わったのだろう、結界が解かれ。ヴォルケンリッターは何処かへ飛んで行った。
「あ、アースラに待機してる人たち、今は絶対に追わないでね!今追ったら明日、話し合いができなくなるかもしれないから!」
行動に移される前に、追跡するなと今言ったし、今日はもう終了。
オレたちは地に降りてバリアジャケットを解き、そのまま帰宅した。
翌日の七時。
オレは昨日慎吾に言われたとおり、聖祥に来ていた。
少し待つと慎吾も合流する。
「あ、陽龍一人か?」
「そっちのが楽だろ。じゃあ慎吾、早速質問するけど、いいか?」
「いや、先に俺からいいか?」
慎吾に言われ、オレは頷く。
「どうしてクリミナル・・・この腕輪を俺に渡したんだ?」
そう言って見せるのは、漆黒のブレスレット。去年の慎吾の誕生日にオレから送ったのもだった。
「いつかお前に必要になると思ったから。でも名前、なんで犯罪者なんだ?もっといい名前があったろうに・・・」
「・・・ほら、今の俺って、犯罪者って立場じゃん?それより陽龍、もう一つ。今この場は監視されているのか?」
「ああ。でもこっちからは絶対に攻撃しない。まだ闇の書の主もわかってないから、攻撃が行くこともない」
もしも攻撃したら、やっぱりリンディさんのトラウマが出来るだけだし。
「そっか。ならいいや。じゃあ陽龍、好きに質問してくれていいぞ」
慎吾は安心した顔でそう言った。
「じゃあとりあえず適当に。まず、なんでお前はソッチにいるんだ?」
「俺が闇の書の主を、そしてヴォルケンリッターを守りたいと思ったから」
その言葉でオレは思った。
今の慎吾は、半年位前・・・フェイトの味方であったオレと同じだ、と。
フェイトの味方であるために、なのはと美愛の敵でいたオレと。
アイツは今、闇の書の主、そしてヴォルケンリッターの味方でいるために、オレたちの敵でいると。
「じゃあ二つ目。お前らの目的はなんだ?」
「これは敵がお前だからこそ言うが、闇の書の主・・・はやてを助けて、平穏な、楽しい日々を手に入れるためだ」
「大切な友達であるお前に一つ注意。闇の書が完成しても、平穏なんか手に入らないぞ。唯一手に入るのは、ただの破壊だ」
オレがそう言うと、慎吾は驚いた顔をする。
慎吾は全てを知っているわけではなかったらしい。
「闇の書は過去の主によって改変され、破壊しか生み出さなくなっている」
「・・・でも、俺たちはソレに頼るしかないんだ。たった一つの、希望なんだ。その希望に縋りでもしないと、はやてへの侵食は止まんない。だからまだ、諦めるわけにはいかない」
そういう慎吾の瞳には、確かな決意があった。
そんなところも、あの時のオレと似てると思った。
「なら、オレたちは私生活以外では敵どうしだな」
「あれ、私生活以外なのか?」
「だってそんなんだったらオレ、春になのは・・・はともかく、美愛と戦いっぱなしじゃん」
絶対にオレが圧勝するけど。
「春に一体何があった!?」
熱いバトルがあったのさ。
「ま、そういった話は、これが片付いてからゆっくりしようか」
オレはそう言って笑い、聖祥を後にした。
後書き
慎吾が軽くイケメソなのはオリキャラだから。
そして犯罪者には突っ込まないでください。答えられないんで。
企業秘密です。トップシークレットです。禁則事項なんです。
さて、そろそろ本編もクライマックスですが、ここから先はまた更新が遅れると思います。
現在戦いで手間取ってる最中なんで。なかなかバトル・・・というか、かっこいい厨二病末期な必殺技が思い浮かばん。
なんで、そこから先、いつ投稿できるかは神のみぞ知る、ってやつです。
それではっ
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