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仮面ライダーフォーゼ 自分の手で

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第五章

「五分と五分だ」
「そうだな、それならだ」
「?ああ、そうか」
 フォーゼは歌星の言いたいことが一瞬わからなかった、だが考えてすぐに察してそのうえで頷いて言うのだった。
「ここはか」
「暫くそのままで闘ってくれ」
「俺もだな」
 メテオも歌星に問うた。
「それは」
「そうだ、二人共今はそのままで戦ってくれ」
 ノーマルフォームでだというのだ。
「そうしてくれ」
「わかった、では俺もだ」
 リブラはジェミニと闘いつつ歌星に応える、そして実際にだった。
 ライダー達はノーマルの状況でホロスコープス達と戦い続ける、ユウキもその戦いを見ていてそれで気付いた。
「前の弦太郎君達だったら」
「気付いたな、君も」
「はい、ノーマルフォームですと」
 フォーゼもメテオもだ、この場合は。
「とてもホロスコープスには」
「勝てなかったな」
「はい、それに」
 もう一つあった、ユウキも気付いたことは。
「ホロスコープス自身も」
「そうだな」
「前はもっと強かったですよね」
「戦闘力は変わらない」
 歌星はこのことをまた言った。
「ホソスコープス自身のな」
「つまりそこにですね」
「君の姿のままのジェミニはあくまで君の姿を借りただけだ」
「あのジェミニは私にとって代わろうとしていました」
「つまり君と同じだけの力を身に着ける寸前だった」
 まさにその寸前だった、ユウキも危なかったのだ。
 だが、なのだ。今のジェミニはというと。
「しかし今のジェミニはそんな力はない」
「ただ姿が同じだけですか」
「そうだ、それだけだ」
 本当にそれだけだというのだ。
「あのリブラも若しかすると元の姿は速水校長かも知れないが」
「速水校長の力はないんですね」
「そういうことだ」
 歌星はここでユウキを見た、そして言うことは。
「君も速水校長もそれなりのものを持っていてそれがゾディアーツにも影響していたのだ」
「つまりその変身する人の能力がゾディアーツにも影響するんですね」
「弦太郎達を見ろ」
 そのフォーゼ達、仮面ライダー達をだというのだ。
「二人もその備わっている資質がライダーとしての力に影響しているな」
「それと同じなんですね」
「そういうことだ、あのホロスコープス達はただのホロスコープス達でしかなくだ」
「弦太郎君達は仮面ライダーの力に弦太郎君達の資質も重なってるんですか」
「だから今の強さだ」
「ううん、だからですか」
「弦太郎達は最初の時よりも遥かに強くなった」
 二人共だというのだ、これまでの多くの戦いでそうなってきているというのだ。
「だからだ」
「ホロスコープスが相手でも今の状態でもですか」
「戦えている、互角にな」
「そういうことですね、ただ今は互角ですけれど」
「今の状況ではだ」
 話が限定された、ここでだ。
「若しホロスコープスの援軍が来るかこちらがフォームを変えるとだ」
「それが替わりますね」
「今のライダーとホロスコープスのことはわかった」
 これまで見てだというのだ、既にライダー達もホロスコープスの二人もかなり長い時間戦っている、肩で息をしている感じも見える。 
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