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日常

作者:ふにょ
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目覚まし時計



朝起きると目覚ましがなる前だった。
三年ほど前に買った目覚まし時計だが今までこれが鳴るまで寝ていたためしがない。大抵は今日のようになる直前に起きる。最近では、もう目覚ましはなくても良いのでは無いかと考えるようになってきた。会社の同僚も。
「それは、お前の体内時計がしっかりしてるんだ。」
と言って私の考えに賛同してくれている。
私は、少し勿体ない気がしたがその目覚まし時計を欲しいと言っていた友人にあげた。明日もきっと起きられると信じてその日は床へと入った。
しかし、次の朝起きてみるとその時は出勤時間をとおに過ぎたときだった。会社に連絡してから足早に出勤する。会社への道のり、車のなかであの目覚まし時計のことを考える。あの目覚まし時計は鳴りこそしなかったがキチンと私を時刻通りに起こしてくれていたのだと。
 
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