ハイスクールD×D―魔法使いのキセキ―
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旧校舎のディアボロス
第01話
前書き
読専だったのですが、妄想が止まらず書いてしまいました。至らない部分もあるでしょうが是非見ていってください。
「――――――――――――――――」
「おはようございます。目が覚めたようですね。大丈夫ですか?」
「――――――――――――――――」
「よかった。私も助けた甲斐あります」
「――――――――――――――――」
「覚えていないのですか?あなたは公園で神器を暴走させていたのですが」
「―――――――――――――――?」
「神器を知りませんか。あなたに宿る特別な力の事です」
「――――――――――――――――」
「そうですか。ふふ、これは面白いですね。偶然か。はたまた運命か」
「―――――――――――――――?」
「あぁ、すみません。あなたを笑ったわけではありませんが少しばかり愉快になりまして。
そうですね。ここで出会えたのも何かの縁です。私とともにその特別な力について学びませんか?」
「―――――――――――――――?」
「神器の力は様々な運命に合う可能性があります。最悪、狙われて命を落とすことも。
あなたが望むのであれば私が可能な限りお教えしましょう。ではもう一度聞きます」
―――――――――――――――――――魔法使いになってみませんか?
◇◆◇
「ふぅ・・・・落ち着く」
俺―望月 朔夜―は、木にもたれながら心を休める。
別にひどく疲れているわけではないが、何かと気を使う生活をしているから休息は必要だ。
何に気を使っているかと言えば女子にだ。
俺の通う私立駒王学園は元女子高だっただけに女子の比率が高い。
2学年で男女比が大体3:7くらいで、3学年では2:8くらいある。
そのため、男子の肩身が狭かったりする。
俺自身そこまで狭くは感じないが、下手に女子の反感を買って学校に通えなくなるようなことになりたくないので、それなりに気を使っている。
まぁ、それは疲れている理由の一端でしかないが。
そんなことで気を休めていると3人の男の声が聞こえてきた。
「おい松田。それは本当なんだろうな!?」
「ああ、体育の時間偶然みつけちまってな」
「なら、存分に拝もうではないか!」
「あいつら・・・」
どうやら、疲れの主因共がまた何かをやらかすようだ。
俺は立ち上がり声の主たちを追いかけ目的の場所に到着する。
「松本の腰、マジでエロいぜ!」
「82、58、87」
「そろそろ俺と変われ!」
そこには、壁に顔面を付けて覗きをしている二人と剥そうとしている一人の三人組の男子を見つける。
「またやってるのか・・・こいつらは」
こいつらは校内でも有名な三人組だ。悪い意味で。
壁に張り付いている坊主頭の方は松田まつだ。
スポーツ万能な奴なんだが、その能力を運動ではなく撮影に、それも女子高生の全てを撮るという下心に注いでいるという才能の無駄遣いの具現化した奴だ。ついた別名が『エロ坊主』や『セクハラパパラッチ』。
もう一人の方が元浜。
メガネを通して女子の体系を数値化する特技を持っている。才能の無駄遣いその二だ。ちなみに、メガネを外すと力が出ないらしい。お前はアンパンか。別名『エロメガネ』『スリーサイズスカウター』。
二人の後ろにいるのが兵藤 一誠。
二人ほど特異なものはないが、おっぱいに懸ける思いは人の数倍はあるだろうおっぱい魔人。胸の大きさについて語らせたら大変うるさいくらいに語ってくる。こいつは身体的特徴がないためか別名は『エロ兵藤』。また、あだ名である『イッセー』はかなり有名だ。
で俺はこの変態三人組のストッパー兼お目付け役として認知されている。松田と元浜とは中学、イッセーにいたっては小学校からの付き合いだからな。言っても聞かないが。
そんなことを振り返りながら止めに行こうとする。
「「やべぇ、逃げろ!!」」
「うぉ!!」
突如、松田と元浜が走りだし、イッセーはいきなりの事にしりもちをついた。そして
「またあんたらの仕業ね・・・」
「いや、『あんたら』って・・・俺は見れてない・・・」
しりもちをついたイッセーは竹刀を持った女子達に囲まれた。このままだとボコボコにされるだろう。
自業自得ではあるがイッセーは未遂であるため助け舟を出すことにするか。
「少し待ってくれ。そのバカは未遂で見ていたのは松田と元浜だ」
「朔夜!」
「こいつは俺が説教しておくから残りの二人の方に行ったらどうだ?旧校舎の方に向かったようだ」
「望月君がそういうならわかったわ。お願いね」
そういうと女子たちは旧校舎の方に走って行った。
「サンキュー、朔夜。助かった」
「これに懲りたら少しは自重しろ」
「いや、だって女子の生肌を拝めるんだぞ!見たい決まってるだろ!」
本当に少しは反省してほしいものだ。
そう思いながらイッセーの頭を殴る。
「イテッ!なにしやがる!」
「言っただろう。『俺が説教をしておく』と」
「だからって殴ることはないだろ!」
「何度言っても聞かないお前が悪い。それに・・・」
「「ギャァァァァァーーー!!!」」
説教を続けていると何処からか男の悲鳴が2つほど聞こえてきた。
「それに、あんな風にボコボコにされるところを、拳骨一つで済んだんだ。安いだろ」
「・・・そうだな」
そんな会話をしながら俺とイッセーは旧校舎に向かった。
◇◆◇
旧校舎の前に付いた俺たちの目の前に竹刀でタコ殴りにされたであろう二人が転がっていた。
「イテテテ・・・おい、朔夜!俺たちを売るとはどういうつもりだ!!」
「そうだぞ!それに同じ場所にいて覗こうとしていたイッセーが無傷とはどうことだ!」
「覗きなんてやってるお前らが悪い。それに別にイッセーは無傷じゃない。俺から拳骨をお見舞いしておいた。まぁ、実行犯と未遂者の差だ」
「というかお前ら。俺を身代りにする気だった・・・な・・・」
「ん?どうしたイッセー」
イッセーが旧校舎を見上げながら固まったので俺たちも同じように旧校舎の窓を見上げる。
そこには赤い人影が居た。
「綺麗な赤髪だな・・・」
「三年のリアス・グレモリー。99、58、90。オカルト研究部部長。駒王学園が誇る2大お姉さまの一角だ」
元浜がメガネとつまみながら解説をしているが見とれているイッセーは聞こえていないだろう。
グレモリー先輩もこちらを見ていたようだがすぐに窓から離れていった。
どうやらイッセーたちはグレモリー先輩を話題に会話をしているようだが、俺はずっと先輩が居た窓を見ていた。
駒王学園に通う生徒の中に変わったオーラのようなものを放つ生徒がおり、グレモリー先輩もその一人だ。
まぁ、放っている生徒の殆どが学内じゃ有名な生徒だから、有名人が放つ魅力を感じているだけだろう。
そう自己完結し、イッセーたちの会話に入っていった。
◇◆◇
夕方となり俺はイッセーとともに下校をする。松田と元浜は方向が違うためすぐに別れた。
何気ない会話をしているとイッセーが暗い表情をする。
「はぁ・・・にしても、これが灰色な青春というものなのか。このまま俺の学園生活は何も縁のないまま終わってしまうのか・・・」
「それはお前の自業自得だろう。あれだけ煩悩、性欲を振りまいていれば嫌われる」
まっとうな女子ならあれだけの言動をしている奴に近づこうとは思わない。
まぁ、性欲に忠実な部分を除けばこいつはかなりいいやつなので言動を改めれば彼女の一人くらいはできるかもしれない。言動を改めたイッセーなんて想像もできないが。
「お前はいいよな。成績は学年トップで結構女子からの人気も高いじゃないか」
確かに俺は勉強はできるし、女子からの受けは悪くない。だが
「成績はともかく女子からの受けが悪くないのは主にお前らの説教をやっているからだろうな」
そういう理由だ。こいつらが色々問題を起こすたびに俺が仲裁やら成敗やらをしている。おかげで生徒のみならず教職員からも説教や注意を頼まれる始末だ。
「う・・・ってこれじゃ俺たちが主人公の引き立て役みたいじゃないか!」
「よくわからんが、そう思うのなら言動を改めてくれ。せめて学校でエロ本を広げない程度には」
そんな会話を続けていると
「あ、あの。駒王学園の兵藤一誠君、ですよね?」
声をかけられた。
声のする方を見ると見たことのない制服を着た黒髪の女子がいた。
「あの!」
「あ、あぁ。ゴメン、俺に何か用?」
「はい。少し時間いいですか?」
どうやら彼女はイッセーに用事があるようだ。
「イッセー。先に行ってる」
「ああ」
そのまま俺は道を進む。
彼女はイッセーにどんな用があるのだろうか。またイッセーが何かをやらかしその被害者か?いや、それは無いか。イッセーは彼女と初対面のようだし。すると彼女は被害者とイッセーの仲介を頼まれた子だろうか。だが、険悪な雰囲気はなかった。
・・・ダメだ。イッセーが揉め事を起こした考えしか思い浮かばない。友人なのだから別の考えをするべきなのだろうが、基本イッセーと女性の接点がマイナス方向にしかないのが原因だろう。
考えても分からないため別の事を考える。
そういえば、さっきの子からグレモリー先輩達と似たオーラを感じた。似ているだけで同じではなかったが。彼女も有名人気質なのだろうか。
そんなことを考えているとイッセーが走ってきた。
・・・気持ち悪い笑顔を顔に張り付けて。
「朔夜!聞いてくれ!俺に彼女が出来た!!!」
「・・・は?」
あまりにも予想外な言葉に俺は思考を停止させてしまった。
「だから彼女だって!さっきの子、天野 夕麻ちゃんって言うんだけど、夕麻ちゃんが俺の彼女になったんだ!」
「・・・罰ゲームとかじゃなくて?」
「違う!」
「・・・ドッキリとかじゃなくて?」
「違う!!」
「・・・実は男の娘とかじゃなくて?」
「あんなにかわいい子が男なわけあるか!!」
「マジか・・・」
「そんなにありえないか!!」
「普段を考えるとな」
「う・・・そりゃ俺だって同じように疑ったがマジだ」
まさかイッセーに告白するとは、ずいぶんと変わり者が居たものだ。いや、他校の生徒のようだから一目惚れなのだろうか?
さすがにこれ以上いうのは彼女にも、イッセーにも悪いな。
「そうか。友人としておめでとう、と言っておく。大切にしろよ?」
「もちろんだ!くぅ~。これで俺もリア充の仲間入りだ!!」
騒がしい奴だ。それだけ嬉しいのだろうな。これをきっかけに言動に自重を持ってもらいたいところだ。
◇◆◇
夜、自宅に帰った俺は夕食を済ませ自宅にある一室に居る。
ここは明らかに普通じゃない部屋だ。壁には様々な文字が書かれており床には魔法陣が描かれている。
部屋に入った俺は左手に持っていた杖を振るい明かりをつける。これも普通では有りえないことだろう。
ここからは学生望月 朔夜ではなく魔法使い望月 朔夜の時間だ。
体の中にある力を感じながら杖に意識を向け呪文を唱える。すると目の前にあるコップに水が貯まった。
続けて別の呪文を唱えると今度はコップが空中に浮く。そのまま反転させる。本来なら重力のままにこぼれるであろう水はコップの中にとどまったままだ。
コップをそのままに今度は水に意識を向け。コップの中から水をだし宙に浮かべる。コップを右手に持ち、さらに呪文を唱える。今度のは水を凍らせるものだ。水は氷に変わり宙を漂う。氷を床におろし息を吐く。
特に問題はないようだ。
その後も色々な魔法を練習したが変わらずと言ったところだろう。見てもらう人もいないし、すぐに上達するものでもない。
最後にあるものを取り出し、握りながら力を込める。そのまま少ししたところで握るのをやめ握っていた物を片付ける。
やはりこの作業は疲れる。だが、日課でもあるのだからやめることはしない。
明かりを消し部屋を出る。
明日から浮かれたイッセーがうるさいだろうからゆっくりと休むことにしよう。
後書き
主人公の口調や地の文が安定しないです。
色々思考錯誤しながら続けていきたいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございます
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