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銀河鉄道物語 リリカルな異世界[地球]

作者:stk
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遅れ

僕は放送を使う用意をしていた。
『本日も新銀河鉄道銀河副線をご利用頂き誠にありがとうございます。まもなく償いの星に緊急停車致します。』
償いの星。
軽犯罪者や危険分子を集めておく施設があるこの星は銀河鉄道の車両があまり止まらないことで有名だ。
それは止まる必要が無いからである。
ここの駅は降りることはできても乗ることは出来ない。
『新銀河鉄道乗車規則違反により時空管理局員一名を拘束するものとします。詳細は第三車両に設けられている車掌室までお越しください。』
僕は機関車両から第三車両まで移動することになったがここで一つ問題がある。
第二車両の時空管理局員たちだ。
第三車両に行くには絶対に通らないといけない。
「それでは犯罪者さん。行きましょうか。」
僕はなんの方法も思い付かなかったので普通に通ることにした。
「失礼します。本列車は地球に向かう前に償いの星に緊急停車致します。ご理解頂くようお願いします。」
僕が歩いて行こうとすると
「どうして連れていくん?」
聞かれてしまった。
それで一番簡単な方法は
「乗車規則を違反しましたので当然「そんなわけない!」・・・どうしてそう言い切れるんですか?」
「乗車規則は注意のみであって拘束の対象には含まれていないはずや。」
くっ。
この人はやばい。
新銀河鉄道(こっち)のことをかなりしっている。
「お前。所属はどこだ?」
えっ?
今度はちっこい人かよ~。
僕はとことんついていないのかも。
「新銀河鉄道レビュース分岐点鉄道管理分室局長夏村咲です。」
「「「夏村!?」」」
なんか驚かれているような。
気のせいかな?
「それよりもあなたは誰なんですか?僕たちの仕事にけちつけて。」
「私か?私は時空管理局特務六課所属兼銀河鉄道特別捜査官の夏村綾だ。」
ええ~。
この人が綾さん!?
まさかこんなところで出くわすなんて。
ついてないわ。
「失礼しました。ですがこちらにとっては都合の悪い話を聞かれているかも知れませんのでやはり・・・。」
「大方、私たちのことを本部に連絡していたんだろ。」
「・・・・・。」
ヤバイよ~。
なんだか僕が拷問を受けてるみたい。
「図星か。」
しょうがないよね。
「そうです。本部に報告してましたよ!しかし空間軌道場内ではそちらの法には触れない!あなたたちは私を捕まえることはもちろん、尋問も出来ないのですよ!」
私はそう言い捨ててこの車両を後にした。
しかし問題は償いの星を通らなくなったこと。
これは本部に伝えないとね。
『こちら乗り入れ専用車両100。償いの星は行かなくていいです。』
『了解。それでは正規の軌道に戻します。遅れは約5分です。』
『了解しました。』
ヤバい。
遅れが五分もあるなんて。
もしもの時は補助機関車を呼ばないとね。
僕はマイクのスイッチを入れて
『皆様、本列車は現在約5分の遅れが出ています。銀河鉄道運行規則に基づき補助機関車を呼び動力を上げることが予想されます。ですのでお荷物などにご注意下さい。』
さてと後二時間くらいで地球か~。
あれ?
地球になんおようなのかな?
現在の本部はトレーダーにあるはずなのに。
「入っていいんかな?」
「どうぞ。」
なんだろう。
あんまり話したくはないんだけど。
「失礼するよ。」
「なんのようですか?時空管理局海上警備部捜査司令兼特務六課課長八神はやてさん。」
「そこまで知られとるんか。やっぱり侮れんわ。」
そりゃあ有名人ですもんね。
「それで何のようでしょうか?」
「さっき夏村言うてたやん。やっぱり未來くんに関係するんか?」
これって答えて良いのかな?
一様銀河鉄道の中では極秘扱いらしいんだよね。
「すみません。僕からはお答えできません。」
「どうしてや?そんなこと隠してもしょうがないやん。」
「新銀河鉄道管理局では重大事項の一つですので。それに私は・・・」
「?」
ヤバい。
僕の情報を流しそうに・・・あれ?
いま僕じゃなくて私って言ったよ。
僕が私なんて言うはずがない。
となるとこの人となにか関係があるはず。
「すみません。一年前の惑星爆発に心当たりはありますか?」
新銀河鉄道管理区間内エリアA支部担当惑星オーグル。
近代化した街並みとは別に豊富な自然環境を持つ惑星。
農業、工業がバランスがとれた経済を持つなど高度な社会環境を持つ惑星の一つである。
そんなオーグルに突然起きた地核大変動。
あらゆら生命体、植物を一瞬にして消し去り、オーグルは死の星となった。
そして数時間後には惑星爆発を起こし無くなった。
本当に突然の出来事である。
SDF(空間鉄道警備隊)や新銀河鉄道管理本部研究院、MR(魔法警備隊)、SPG(空間擲弾装甲兵)の調査でも自然爆破ではなく人口爆破の確率が高いとされたがその後調査は打ち切られてしまった。
噂によると管理局本部が関わりたくない組織が関与していたためとからしい。
「オーグルは本当に残念やった。」
「知ってるんですか?」
「もちろんや。オーグルが爆発したのは時空管理局が持つアルカンシェルによる次元断層が影響しているんやから。」
 
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