万華鏡
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第三十六話 浴衣を着てその七
「だからね」
「その辺りは中々議論があって」
「ビールとかは出せないんだな」
「そうなの」
そうなっているというのだ、実際に。
「難しいところなのよ」
「折角お供えしてもらってもか」
「そうなのよ」
こう言うのである。
「今回は結論は出ないと思うわ」
「そういう問題なのね」
「長期化してるのね」
「そうなのよ、去年からお話してるけれど」
それでもだというのだ。
「お話は平行線でね」
「よくあるわね、そういうこと」
「折角お話してもっていうのは」
「そう、神社でもそれは同じなのよ」
話が平行線になるということはというのだ。
「特にこうした神様の関係はね」
「お供えしてもらったから、って訳にはいかないのね」
「神事に使うからね」
儀式やそうしたものにだとだ、美優にも話す。
「それでなのよ」
「そうなんだな、それはか」
「そう、簡単じゃないのよ」
かなり厄介な問題だというのだ。
「だから今年は日本酒だけよ」
「そうなのね」
「あのお酒だけなのね」
「ビールを飲みたいなら買ってね」
自分達でだというのだ。
「そうしてね」
「うん、じゃあね」
「そうするわね」
こう話してだ、五人は今はというと。
お酒の話も気になるが浴衣と出店のことを詳しく話して決めた、浴衣は何を着ていくのかが決まった。出店はこうなった。
「じゃあ皆それぞれ買って食べて」
「それでよね」
「手当たり次第にね」
「美味しそうなものをね」
こう話した、種類にはこだわらないということになった。
琴乃はこの話から家に帰った、すると。
弟がだ、家に帰った彼女にこんなことを尋ねてきた。
「姉ちゃん最近ゲーム買ってるか?」
「ゲーム?プレステの?」
「ああ、そっちな」
そちらのゲームを買っているかどうかだというのだ。
「そっちはどうなんだよ」
「そういえば入学してから」
琴乃は思い出しながら弟に答えた。
「ないわ」
「そうなのかよ」
「最近忙してくてね」
それでだというのだ。
「ゲームする時間も短いから」
「何だよ、それじゃあ駄目だろ」
「駄目っていうの?」
「だって、部活もあるし」
「そっちで忙しいからかよ」
「そう、ゲームはね」
何しろ今までその存在を忘れてしまったいた程だ、それでなのだ。
「しないから」
「それでかよ」
「たまにするけれど」
昔に買ったゲームをだというのだ。
「そんな感じだから」
「じゃあいいよ、モバゲするからさ」
「お金の方注意しなさいよ」
今問題になっている課金のことも話す。
「さもないと大変なことになるわよ」
「わかってるよ、それもさ」
「だったらいいけれどね」
「ゲームは楽しむものだろ、それも安くな」
「安くなの」
「ゲーム買うにしても中古だよ」
実はこの弟はかなりケチな方だ、それで趣味のゲームを買うにしてもなのだ。
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