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【IS】例えばこんな生活は。

作者:海戦型
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例えばこんな日記ののぞき見はイケナイ気分になっちゃう

 
前書き
ちょい下品あり。今更ながらこの作品は今まで自分の挑戦してない要素をぶち込むので本作品共以上に内容がひどいです。たぶん 

 
4月27日 ジェーン・ネスキオの手記

任務は任務なので真田の近くで護衛をすることに。別にする義理もないけど。仕事ですから。
特に中国から来た代表候補生はまだどんな人物か分からないので軽く警戒しておく。
護衛しやすいように一緒のソファに座って食事してたら胸が当たっていると文句を言われた。
この男にも恥じらいはあるのか。女子達の下着姿を見てもそこまでリアクションしてなかったから性欲ないのかと思っていた。
ん?私のバストサイズ?覚えてないがブラは篠ノ之のより大きかったかな?

・・・そういえばあのくそったれプロジェクトに使われてた物品はみんな年の割に妙に発育がよかったな。ひょっとして時々慰み者にされたのもあのデータにあった”納品”っていうのもそういう・・・いや、もう終わったことか。もう壊れたものを今更どう思っても変わりあるまい。




4月28日 凰・鈴音の日記

一夏のやつ思いっきり勘違いしてるじゃないの!!咄嗟にあのもう一人の男子が言ってたことを思い出さなかったら仕切り直しもできないところだったわよ!!まったく・・・

それにしてももう一人は一体どこでそんな情報を仕入れたのだろうか?あれはあたしと一夏しか知らないはず。そして一夏は私に言われるまで忘れてて、勿論あたしも言ってない。・・・甲龍に聞いたと言ってたけどさすがに嘘よね?
いや、でもそういえば人間の感情をリーディングする超能力者を育成する研究所ってのが何年か前に発見された事件もあったし・・・そういうことなの?

・・・だからってあいつを避ける理由にはならないし、いいか。たかが心を読まれたくらいで困るような凰鈴音様じゃないわよ!!
あいつと言えば、今日話をしたとき白髪で金目の女があいつとあたしの様子をじっと見てたわね。なんだか弾の奴が蘭の危なっかしいところを見てる時の目つきに似てたような気がする。付き合い長いのかしら?




4月29日 更識簪の日常生活メモ帳

突然知らないISのデータが送られてきて、そこで初めて背後に人がいることに気付いた。
顔写真は見たことがある、特別に特徴のない顔にどこか本音と似た雰囲気、真田悟朗左衛門だ。
何故データをくれたのかを聞いたら「ゼゼーナンの世話、手伝ってくれたんでしょ?今はこれくらいしかできないけど、お礼」と言われた。
カエルの世話を手伝ったのはお姉ちゃんが蛙嫌いだと知ってちょっとした優越感に浸りたかったから始めたものだ(実際たまにゼゼーナンを手にもってお姉ちゃんににじり寄るのは愉しい)。結構やましい思いあっての事なので素直に頷けなかった。すると彼は思い出したように「フタバ」という人が感謝していたといい始めた。それ誰かと聞いたら打鉄弐式の事だった。弐式の弐=2=双葉とは発想が(ここから先は笑いが止まらなくなってしっかり文字が書けていない)




4月30日 篠ノ之箒の手記

また真田のもとに来てしまった。なんとなく彼は他人のような気がしないのだ。
それに前に真田に教えてもらったアドバイスは結構上手くいったと思う。あれ以来ちょっとだけ自制も利くようになったし逃げられることは減った。だからひょっとして今回も、と心の何処かで甘えていたのだろう。
でも真田はその甘えに嫌な顔一つせず真面目に相談に乗ってくれた。そうか、料理か・・・分かった、頑張ってみよう!上手くできた暁には真田にも食べさせてあげるからな。待ってろよ二人とも。

・・・はっ!?いつの間にか一夏と真田の優先順位が同列になっている!?い、いや気のせいか。




5月2日


「・・・この学園の連中日記書きすぎだろ」

思わず突っ込んでしまう。自分の手記はまだしもひょっとして日記が流行っているのだろうか?
というかおい中国。その弾と蘭っていったいどんな関係の誰だ。私たちは付き合い超短いぞ。
そして更識。お前どれだけ笑ってるんだ。この日記を盗み見る前も思い出し笑いしてたろ。そんなに面白かったかそれ?ついでに篠ノ之、てめーの予感は当たりだ。諜報部の情報によると真田の家系は元々600年ほど前に篠ノ之から派生してるからお前ら遠い親戚だ。

「それにしても・・・はぁ。トラッシュもアートマンも何考えてんだか・・・」

本来私の日記など集める必要はなかったのにアートマンの命令にトラッシュが便乗する形でこんなものを集める羽目になった。
トラッシュはまだわかる。あいつはこんな界隈にいるくせに恋だのラブだのがやたら好きだから学生の日記を見たがってもおかしくはない。だがアートマン、てめーは何故私の日記を見たがる。てめーはいつも狂ったようにキメラみてえな化け物とか巨大蟲とか創ってニヤニヤしてる奴だろうが、さっぱり意味が分からんぞ。

分かんないので通信繋いでみた。

「おいくそったれアートマン」
「一応上司に当たるわがはーいに何たる無礼。許すん!」
「てめーは何故私の日記を見たがった?」
「何でってそりゃおめーこの前送って来られたゴエモン君のDNAサンプルとお前さんのDNA組み合わせてハイブリッドトンデモ人間作るから記憶刷り込みの参考に」

は?(威圧)何だこいつ頭湧いてんのかそれとも記憶刷り込みとかわざと私の記憶掘り起こそうとしてんのかよーしどっちもだなケンカ売ってんだな。つーか勝手に私のガキ作ってんじゃねえよ。

「待ちやがれてめー何作ってんだカスが!!おいこらヒポクリットの許可得てやってんのか!?」
「許可貰ってるよー」
「何考えてんだあいつぅぅーーー!?!」

ヒポクリットは上司オブ上司、S.A.の元締めだ。あいつがやれと言ったら必ずやるし、あいつが良しと言えば断固として良し、そういう存在だ。

それにしてもアートマンめ、いつも何考えてるかわかんない男だがまさか聖書を足蹴にする人造人間製造なんて真似までやるやつとは知らなかった。

「というか君は感情無いんだろ?なら自分の遺伝子がどうなろうと”関係ないしどうでもいい”はずだよねぇぃ~?」
「・・・・・・うるせぇ」
「という訳でちょっとゴエモン少年の精子搾取してくんない?君の卵子はあるけど彼のはないからあれば研究が」
「死ねっ!!!」

ぶつん。

公序良俗なんぞ知ったこっちゃねえと言わんばかりにダイナミックなパワハラをかましてきたあいつが何だか無性に腹立つ。これは矛盾だ。私には何もないのだから”関係ないしどうでもいい”のだ。そのはずなので当然”苛立ち”という感情が生まれることはあり得ないのだ。
なのになぜ私は・・・感情があるかのように振る舞ってしまったのか。
擬似人格とベース人格の分離が出来なくなった?否定(ネガティブ)。分離はできている。
今更感情を得ようとしている?それも否定(ネガティブ)。それならば擬似人格をベース人格と融合させればいい。

「だったら何だ。まさか求めてるってのか?作り物の居場所を真田の横に置こうとしてるってか?それでそこに収まろうとでも?」

馬鹿が考えそうな馬鹿馬鹿しい馬鹿の三文芝居染みた馬鹿の塊だ。否定できない自分が何よりも馬鹿の証拠。
私はもう何も求めていない。求めていないはずだ。求めてなど・・・・・・・・・・

明日も無感動で無意味で無価値な1日だよな?今更違うなんて言われたって、私はもう知らんぞ。
 
 

 
後書き
ヒポクリット(偽善者)・・・S.A.の元締めにして最高”無”責任者。組織の存在が公に出たらその瞬間全権をアートマンに移して知らぬ存ぜぬを通すがばれない内だけ最高責任者。表社会ではどこかの国際IS委員会の会員。何処かは不明だがその情報だけ流しているので会員の間では腹の探り合いが絶えない。

アートマン(認識)・・・S.A.でも他のメンバーよりわずかに高い地位におり、ジェーン達にもヒポクリットの承認があれば命令できる。生物学であまりにも異端な研究ばかりしていたために学会を永久追放されたがそれが災いして逆に野放しに。危うくバイオハザードを起こしそうになったところでヒポクリットに拾われ勝手気ままに研究をしている。

ハイブリッドトンデモ人間・・・ちゃんと人の形してる。実は二人造ってる。 
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