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俺はどうやら死んだようだ

作者:流迅
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ファルエシナ魔法学園に入学しました
新学期っていろいろあるよね
  祝!ファルエシナ魔法学園入学!

 
前書き

真新しい紺の制服に身を包まれ、神崎と愛咲は学園へ歩いていた。 

 


学園の制服である紺のブレザーに身を包まれ、俺と佳奈は学園へ続く桜並木を歩いていた(天の声と言ってることが同じなのは見て見ぬふりをしてください)。ラジェルマから学園までは徒歩五分ぐらいなので、朝が弱い俺にとってはありがたい話だ。そんな春の香りに包まれ新鮮な気持ちになっているものの、一つ大きな疑問がある。


「佳奈さん。何で貴女まで俺と同じ学園の制服着て一緒に登校してるの?」

俺の隣には紺のブレザーとチェックのスカートを身に纏ったラジェルマ№3戦場の歌姫こと愛咲佳奈が、クレープ片手にニコニコしながら歩いている。よく朝からそんなに甘ったるいもの食えるよな。


「何でって、私も神崎君と同じで学園に入学するからに決まってるでしょうが」

何当たり前のことを言ってるの?と言わんばかりの表情で佳奈が疑問についての答えを口にする。OK詳しい話は慶次に聞こう。


「そうか、ちょっと待っててくれな佳奈。時よ、我と何時以外の時間を止めよ『タイムストップ』」

呟くように発した詠唱が風の音によってかき消されるのと同時に俺と慶次以外の時間が止まる。時間が止まると言っても、俺はあまり自由に動くことが出来ない。理由は世界の事案が止まってるのにその空間の中で、『動いている』という矛盾が生まれ世界の理から負荷を与えられるから。

「ハァハァ…やっぱり時間を止めるのは楽じゃないな…。転移」

ラジェルマのギルマス室、通称慶次の自室に転移した俺は、驚く慶次をよそに、空間魔法でこの世界とは次元の異なる部屋を作りだす。


「説明は中でする…。早く入ってくれ」

なんとなく事情を察したのか慶次はあ何も言わずに俺を担ぎ空間の中に入っていく。慶次も世界からの負荷が与えられているはずなのに、何てタフなやろうだ。


「いきなりこんな場所に連れてきて悪いな慶次。少しお前に聞きたいことがある」

魔封器を全て外してから慶次に話しかける。魔封器を外したのは単純に魔力が足りなくなるからだ。


「どうせ何で佳奈がおまえと一緒に学園に入学するのか、だろ?」

くしゃくしゃの煙草に火を点けながらつまらなそうに口を開く慶次。寸分の狂いもなくあたってるよ。そもそも学園は5年制だとつい先日、慶次から聞いたばかりだ。何を言いたいかというと、何故23歳の佳奈が学園に入学できるかと言う事だ。単純に16歳になる年に学園に入学するのが義務ならば、佳奈はとっくに学園を卒業してるはずだからな。


「実はアイツ訳あって学園に通えなかったんだよ。それでも学園に通うのがこの国の義務だから通うように言ってたんだけどあいつ、人と関わるのが怖いって言って頑なに学園に通わなかったんだ。それがお前が学園に入学するって言ったら、眼の色変えて入学したいってさ。だから、アイツが自分の口から理由言うまではそっとしておいてくれや。頼む」


頭を下げる慶次の顔にはいうものような気怠さはなく、代わりにどこか寂しそうな表情を浮かべている彼が俺の目の前にはいた。何かと慶次も佳奈の事をしっかり考えていたんだな。


「わかったよ。変なこと聞いて悪かったな。じゃあ俺、佳奈の事待たせてるから戻るわ。じゃあな」


鬼咲を一人残し神崎は空間から姿を消した。残された鬼咲は何も言わずに空間から自室へと戻る。神崎が時間の流れを戻したのか、世界から自分に与えられていた負荷は綺麗さっぱりなくなっていた。


「さーて、俺も『出勤』するかー。今年はどんな奴らが入ってくるかな」






煙草を手に取り、鬼咲は転移した。




















































 
 

 
後書き

鬼咲と別れた神崎は無事愛咲と合流し、学園へと到着した。 
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