転生とらぶる
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魔法先生ネギま!
0338話
ネギの記憶を体験していた筈の俺達だが、ふと気が付くと何故か目の前には俺が子供時代に過ごした部屋が広がっていた。
今、目の前では3歳程度の俺が何かの本を読んでいる。その様子を皆と一緒に眺めながらエヴァへと尋ねる。
「エヴァ、原因は分かるか?」
「恐らくだが、私が術式を弄ったのと神楽坂明日菜の魔法無効化能力が複雑に影響した為だと思う」
「脱出の手段は?」
「どうだろうな……少なくてもこの体験が今のお前に追いつけば終わると思う、としか言いようがない」
そんな風に話している俺とエヴァの近くにある光球は皆がキャーキャー言いながら俺の様子を眺めている。……ネギの件はもういいのかお前等。まぁ、魔法が暴走してそれどころじゃないってのは分かるんだが。
「ねぇ、アクセル。あんた子供の時からあんな難しい本を読んでたの?」
神楽坂の視線――光球の向いてると思われる方――の先にあるのは結構高度な軍事学の本だった。……この本を読んでいるとなると、既に前世の記憶を取り戻した後だな。
「あら、お勉強の時間は終わりみたいね。部屋を出て行くみたいだけど……」
千鶴の言う通り、過去の俺は本を閉じて部屋を出て行く。ネギの時と同じように、それに引っ張られるようにして俺達も移動していった。その先にあるのはリビング。そして……
「うわっ、何あれ。ゲーセンの筐体?」
「筐体にはバーニングPTと書かれてますが……カードゲームの関係でそれなりにゲームセンターには行ってますけど、私もこのゲームは見た事がないです」
朝倉と綾瀬がそう言い合っている間に過去の俺は筐体の中へと入りゲームを開始する。普通のゲーセンならゲーム画面を外部の人間が見れるようなモニタなりなんなりが置かれているのだが、過去の俺はゲームではなくシミュレータとしてバーニングPTをやっていた為に当然そんな物は用意されていない。しかし。
「あ、ほら。この中に入れる見たいよ」
霊体である俺達に物理的な壁なんて意味がある筈も無く、そのまま中へと入っていくのだった。
「うわっ、何コレ。本当にゲーム!? 凄いリアルなロボットなんだけど」
「アクセル君……」
神楽坂の声が響く中、あやかの光球が俺に近付いてきて不安そうにそう告げてくる。
そう。バーニングPTの技術水準は現在の麻帆良から考えても格段に上のものだ。それが俺が3歳くらいの時にあるというのは……
「変ですね。時間的におかしいです」
「そうだね。アクセル君の年齢から見て、ネギ君の過去と同じくらい。つまりは7年くらい前の筈なのに、今の技術でも作れないようなゲームが存在している。……どういう事かな?」
綾瀬と朝倉という、頭の回転の早い2人だけにその辺に気が付くのも早かった。
「さて、どうなんだろうな。……まぁ、その辺はこの先を追っていけば分かるさ」
そう告げた途端場面が転換し、士官学校でバリソンと話している俺の姿があった。
これは、確か入学した当日の様子だな。
「……え? あれ?」
「あれってアクセルよね? 私達とそう変わらない年齢に見えるけど……え?」
突然俺が3歳程から15歳前後まで成長したので驚きの声が聞こえて来る。
「ちょっと、アクセル。どういう事!? これってあんたの記憶じゃないの?」
「綾瀬や朝倉にも言ったが、その辺もこの先を見続けていけば分かる」
俺とバリソンが話していると、唐突に1人の男が教室へと入ってくるのが見える。
「うわっ、あの人格好いいね。カメラがあればなぁ」
その人物、キョウスケを見てそう呟く朝倉。
「……む? アクセル、お前こいつを知ってるのか? 妙に緊張しているが」
「あ、本当ですね」
エヴァの言葉に頷く桜咲だが、俺はそれに無言で返すだけだった。
そこから幾度か場面が転換し、格闘訓練や射撃訓練といった様子を映しだしていく。そして……
「ちょっ、ロボット!? あんなのが実用化されてるなんて聞いた事もないわよ! 麻帆良大の工学部でも巨大人型ロボットの量産なんて……」
「これは、まさか……」
「ユエ、どうしたの?」
「いえ、ちょっと考えついた事があるです。荒唐無稽な話なのですが、魔法というファンタジーが存在している以上は……」
量産型ゲシュペンストMk-Ⅱの並んでいる倉庫を見ながら混乱する神楽坂と、考え込んでいる様子の綾瀬。そんな俺達の目の前で整列し、動いていく量産型ゲシュペンストMk-Ⅱ達。
場面転換。
「あら、今度は……何か妙に騒がしいわね。何かしら?」
美砂の言う通りに、俺達の視線の先ではパイロットコースの生徒達が混乱するように騒いでいた。即ち、卒業生の乗っていたシャトルが事故に遭いキョウスケ・ナンブ以外は全員死亡というニュースを聞いた時だ。
「キョウスケ・ナンブって、あの髪にメッシュの入った2枚目だよね?」
「そうそう、朝倉好みの。……でもそっか。彼以外は事故死しちゃったんだ」
美砂と円の声を聞きつつ、無言を貫いているエヴァの光球。恐らくその話を聞いた俺の様子に違和感を抱いているのだろう。
「アクセル」
「言うな」
エヴァの言葉を一言で切り捨てる。
場面転換。
今までは士官学校だったのだが、葬儀のシーンになる。
「さっきの事故の人達のお葬式やろか?」
「いえ、それにしては葬儀に並んでいる人が少ないです」
近衛と桜咲の言う通り、現在行われているのはキョウスケの同期生ではなく時流エンジンを開発したフェル・グレーデンの葬式だ。モントーヤ博士やラウル、フィオナの方へと近寄っていく俺。
「どうやらあの3人の身内のようだけど」
「ああ。時流エンジンと言われる画期的な動力を開発したフェル・グレーデン博士の葬儀だ。もっとも、学会では笑いものになっていたがな」
「時流エンジン?」
「……このまま見ていけばいずれ分かるさ」
場面転換。
目の前にいるのは深緑の髪をした1人の男。世界への反逆をした俺の親友。
「ヴィンデル」
「……知り合いか?」
「友達……いや、親友だよ」
エヴァの言葉にそう返し場面転換。目の前には脳みその浮かんでいるシリンダー。
「キャアアアアアッッ!」
それを見た瞬間、神楽坂の悲鳴が聞こえ、多かれ少なかれ他の皆も動揺しているのか声すらも出ない。
その目の前で俺がスライムを展開し、特脳研の所長から情報を引き出していく。
インスペクターの遺産、念動力の研究、実験体。
「インスペクターって……何?」
「地球を一度占領した宇宙人だ。結局は負けて追い出されたがな」
「やっぱり。今私達が見ている光景は異世界、ないしは未来のものですね?」
朝倉の質問に答えた所で綾瀬がそう尋ねてくる。早いな。この場にいる中で俺の事を知らない中では一番最初に答えに辿り着いたか。
「……」
俺が無言で答えている間にも、事態は進展していく。俺がスライムを使って所長を吸収したのだ。
「うっ、幾ら何でも酷すぎない?」
この頃になると、殆ど言葉を発しているのはネギパーティの面々ばかりとなっていた。たまにエヴァが呟く事もあるが、あやか、千鶴、円、美砂はただ黙って目の前の光景を見つめている。それが例えば現在所長に行われているような半ば拷問のようなものだとしてもだ。
そしてスライムを使い、脳みそを吸収し……その場へと踞る。
「あれって、確か修学旅行の時にも……」
神楽坂がボソッと呟く。俺がリョウメンスクナノカミの頭部を吸収した時の事を言っているのだろう。
場面転換。
士官学校を卒業し、北米の基地へと着任する俺。そんな俺を出迎えるヴィンデル。話しているとそこに現れる運命の女、レモン。
「うわっ、美人!」
「本当に綺麗な人ですねぇ」
「アクセル君も見惚れているみたいよ、ほら」
朝倉とネギの言葉を聞きながら、俺の従者達4人がジト目でこちらを見ているような視線を感じる。……光球だからあくまでも感じているだけだが。
場面転換。
シャドウミラーとしての活動を続けていて次第に見えてくる軍上層部の腐敗、あるいは政府の腐敗。そんな中、時流エンジンの開発者の1人であるロム・モントーヤ博士の事故死がその息子のラージから知らされる。
「あの人達、ちょっと前に葬式であった人よね」
「ああ。ラウル、フィオナ、ラージ。それともう1人はミズホだな」
「父親を亡くしてから数年でまた葬式、ですか」
場面転換。
ニューヨークにあるマフィアの事務所へと忍び込む俺。そして明らかになったモントーヤ博士死亡の原因は、時流エンジンを寄こせという政治家からの要求を断った仕返しだったと判明する。
「ちょっと、何よそれ! そんな事で人を殺すなんて……」
「許せませんね」
親のいない神楽坂と、父親を追い求めるネギだからこその憤りだろう。
場面転換。
シャドウミラーの基地でバリソンと再会。
「あ、この人って確か士官学校の同級生でいたよね」
「確かに見た記憶があります」
場面転換。
シャドウミラーの基地で転移装置の実験をモニタ越しに見る。
「あれって何の実験なんですか?」
「転移装置だな。上手く行けば左の画面から右の画面に一瞬で移動が可能となる。……まぁ、魔法を知っているネギには転移魔法とかあるからそう珍しくもないだろう?」
「いえ。転移魔法はかなり高度な魔法なので、僕にはちょっと使えませんし」
ネギと話している間にアギュイエウスによる転移実験が実行。……ギリアムの姿は消え去っていた。
「……え? 左の画面に出て来るんですよね?」
「ああ。……転移実験が成功していれば、な」
「ちょっ、じゃあもしかしてあの人……」
俺とネギの会話に驚いた神楽坂がそう声を掛けてくるが、それに無言で返す。
場面転換。
海賊退治の仕事をヴィンデルから引き受け、海賊との戦いになる。そして現れるベーオウルフ。戦闘中に俺が呼びかける声を聞き、他の皆もその正体を知る。
「ちょっと、キョウスケ・ナンブって確か……」
「アクセル君と仲の良かった人ですよね。優しい人だったのになんであんな……」
「でも、何か士官学校時代と違って妙に無口になってない?」
「……確かにそうですね」
朝倉とネギの言葉を聞き流して再度場面転換。
ベッドに全裸で寝ている俺とレモン。
「キャアアッ、ちょ、ちょっとっ! 何て物を見せるのよ」
「うわ、せっちゃんせっちゃん、凄いなぁ」
「このちゃん、見ちゃ駄目です!」
「ああああああああああ、アクセル君がアクセル君がアクセル君が」
「うーん、ちょっと刺激が強いわねぇ」
「アクセル君……」
「うわっ、アクセル君って大人だ」
「はっ、はうぅ……」
「アクセル君、あの人との仲はつまり恋人?」
取りあえず、さすがにこの場面を見せてしまってはどうこう出来ないので全員スルーの方向で場面転換を待つ。
そしてレモンとエクサランスチームの初顔合わせで何故か喧嘩腰のレモンとフィオナ。
「あれ絶対2人がいがみ合ってる理由を理解してないわよ」
「まぁまぁ」
何やら朝倉が神楽坂を宥めているのを見ながら場面転換。
反乱の起きた基地の鎮圧をヴィンデルに命じられる俺。その基地を制圧するが、反乱の理由がその基地の司令が起こしていた犯罪行為の隠蔽に対する抵抗であったと知り、その部隊の面々をシャドウミラーへと匿う。
「ちょっと、何で基地司令とか偉い人なのにあんなに堂々と悪い事をしてるのよ! 他の人達はどうしてるの!?」
「政府や軍の上層部と繋がっているんだよ。政治の腐敗だな」
「でもっ!」
「黙って見ていろ」
神楽坂へとそう告げ、場面転換。
シャドウミラーの基地でヴィンデルが反乱を起こすと宣言。それに同調する俺とレモン。
「反乱……」
「どちらかと言えば革命、と言って貰いたい所だがな」
「でも、永遠の戦争なんて、そんな……」
絶句している皆をそのままに場面転換。
ついに時が満ち、反乱の狼煙が上がる。その舞台は先程の場面で出て来た基地だ。そこにアルバート・グレイがいるのを知った為にその舞台になったのだ。
「うわ、凄い。アクセル君の機体だけで20機以上を圧倒してるよ」
「……なるほど。確かに生身での戦いよりもこっちの方がアクセルの本領らしいな」
ネギとエヴァの賞賛の声を聞いている間にも基地の攻略は進み、最終的にはアルバード・グレイは基地の一画と共に消滅するのだった。
場面転換。
反乱後のベーオウルブズとの戦い。シャドウミラー配属当初の部下であるマルティンの死、それに間を置かずに現れる幼年学校時代の親友、ユーリアとコロニー統合軍の最精鋭部隊トロイエ隊との死闘。
「あの、ユーリアって人……多分」
「アスナさん?」
「いえ。何でも無いわ、そう、何でも……」
場面転換。
その後、数度のベーオウルブズとの戦いを経てシャドウミラーが不利なまま戦局は進んでいく。そして行われたプランEF。即ち平行世界への撤退。
「平行世界への撤退……それがあの転移装置の実験で示された新たなる道か」
エヴァの言葉を聞きながらテスラ研の占領、そしてエクサランスチームとの戦い、異物であるデュミナスの登場。そして時流エンジンの暴走。エクサランスチームの消滅。
「ちょっと、何であの4人と敵対してるのよ! 知り合いなんでしょう!?」
「……状況がそれを許さなかっただけだ」
そしてテスラ研へ向かい、そこでベーオウルブズとの最後の戦いが行われた。最後の最後まで怪物的な姿を見せるベーオウルフ。
「あれが、本当に士官学校で見たキョウスケ・ナンブって人なの? これじゃまるっきり怪物じゃない」
朝倉の言葉通りに、現在のベーオウルフは近くで頓挫していた量産型ゲシュペンストMk-Ⅱを吸収してまさに怪物といった外見をしている。そしてそんな相手と死闘を繰り広げるグロウセイヴァー。吸収した量産型ゲシュペンストMk-Ⅱの核融合ジェネレーター3基を使った連鎖爆発が寸前に迫りつつも、しつこく触手でこちらを追ってくるベーオウルフ。それになんとか対処しながらリュケイオスの作り出す転移フィールドへと飛び込み、グロウセイヴァーはこの世界から消え去った。
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:38
PP:625
格闘:262
射撃:282
技量:272
防御:272
回避:302
命中:322
SP:462
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
鬼神化
撃墜数:376
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