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ヘタリア大帝国

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TURN81 内戦介入その三

 イスパーニャもローザも東郷達にこう言うのだった。
「悪いが話は後にしてくれるか」
「今立て込んでるのよ」
 夫婦喧嘩そのままのやり取りだった。
「今私は運命の時を迎えているのだ」
「お話は聞くからね」
「ああ、夫婦喧嘩ならだ」 
 東郷はその二人に言った。
「決闘で解決してみたら如何か」
「決闘!?」
「フェシングかしら」
「フェシングでも何でももいい」
 何でするかまでは東郷も言わない。
「とにかくだ」
「艦隊での決戦ではなくか」
「それで決めろというjのね」
「それならすぐに済むしな」
 少なくとも艦隊決戦よりもだというjのだ。
「だからだ。どうだろうか」
「そうだな。貴殿の言うことも一理ある」
「それもいいわね」
 二人も東郷の提案に乗った。
「それではだ」
「祖国さん、立会い人をお願いできるかしら」
「最初からそれで決めたらええとも思うけど」 
 スペインは首を傾げさせながら言う。
「まあそれやったらな」
「よし、それではだ」
「はじめるわよ」
 二人は早速それぞれの艦艇から伊勢志摩に戻ってフェシングで決闘をはじめた、立会人はスペインが務めた。東郷や日本達は観客になっている。
 二人はお互いに激しいやり取りを演じる、激しい金属音が響く銀の火花が飛び散る、百合二百合と続いたところで。
 スペインは疲れた感じの顔になって二人に言った。
「あっ、お昼やで」
「むっ、もうそんな時間か」
「早いものね」
「お昼にせえへんか?」
「そうだな。そしてその後はシェスタだ」
「その時間ね」
「もう料理もワインも用意できてるで」
 実際に料理と赤ワインがテーブルの上に用意されている。それも見てだった。
 イスパーニャとローズはお互いに笑みを浮かべて言い合った。
「では今日の夫婦喧嘩は終わりだ」
「そうね。お昼だからね」
「では食事の後シェスタに入り」
「後は政治ね」
「政治は夜に行うもの」
「だからこそね」
 それでまずは食べるというのだった、かくして。
 二人は向かい合ってテーブルに着き盛大に飲み食いをした、そこにスペインも加わる。
 それが終わってからだった、スペインはギャラリー達に言った。
「ほな今からシェスタの時間やから」
「政治の話はなしか」
 ドイツがそのスペインに問い返す。
「俺達もだな」
「休んどいてや。俺もシェスタに入るさかい」
「全く、どういう奴等だ」
「これが俺達の習慣やさかいな」
 文句は言うなということだった。
「そういうこっちゃ」
「それではだ」
 東郷はスペインの言葉を受けて言った。
「今は俺達も休憩だな」
「昼食も用意してあるしたっぷり食べてや」
「わかった、それではシェスタの後でだな」
「また話しような」
 こうして政治の話は後になった、そして。
 東郷達はスペインが用意した昼食を食べた、それからだった。
 イタリア達もシェスタに入った、だが大抵の面々は起きてそれで話をしていた。
 サフランは憮然としている山下にこう尋ねた。
「ご不満ですか?」
「いささか」
 実際にこう返す山下だった。
「我々は真面目に話をしにきたのです」
「だからこそですね」
「東郷が一騎打ちを勧め艦隊戦より時間を短くさせたことはいいとしても」
「まあ仕方ないな」
 当の東郷はあっさりとしたものだった。 
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