俺はどうやら死んだようだ
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取りあえず
異世界に来ちゃったよ…
魔法ってどうやって3
前書き
魔法の使い方もろくに分らない神崎がなぜか女性から魔法を教えてほしいと言われた。
この願いを神崎はどうやって断るのか
まずいぞ!まずいぞこの展開。魔法を教えてください?俺が教えてほしいよ!まずここがどこかすらもわかってないのよ俺!よし正直に話して誤解を解いてもらおう。
「悪いな俺魔法の事何もわからないんだ。それどころか此処かどこかすらわかってないんだ。」
「あなたはこの国の者ではないのですか?」
警戒心むき出しで女性は問いかけてくる。俺を見る目はどこか俺は拒否しているようにも見える。
「気が付いたらこの森に居たんだ俺。この世界の事はほとんどわからないんだ。わかっているのは神崎流弥っていう名前と俺はあなたに危害を加える気は無いってことだけさ。だからさ、その警戒心解いてくれないか?」
ハッとした表情になる女性。どうやら彼女は俺が警戒されてる事に気づいていないと思っていたようだ。俺昔から微妙な違い見抜くの得意だったからー。大人の中にいたのも影響してるんだろうな。
「わかりました!確かにあなたは私を助けてくれましたし、いらぬ警戒でしたね。私の名前はミーナと言います。流弥さんは確か気が付いたらこの森にいたとおっしゃりましたよね?それならば私の家に来ませんか?」
それはありがたい。正直ここで断ったら俺はこの森から出られないだろう。それなら一日だけお世話になろう。
「それじゃあお言葉に甘えさせてもらうよ」
「なら早くこの森を出ましょう!いたっ!」
さっそうと歩きだそうとしたミーナはその場に倒れこんでしまった。ミーナの細い脚からは血がにじんでいる。おそらくおの魔物に襲われたときにできた傷だろう。無理に歩かせるわけにはいかないしな。
「ほら乗れよ。無理すんな」
倒れているミーナの前にしゃがみ込みそう告げる。ただミーナからの返答がない。それどころか俺たちがいる空間の時間がなぜか止まっている。俺そんな寒いこと言ったか?
「いいやお前はかっけえよ神崎。男の鏡だね~」
このやる気のないダルさマックスの声と言ったらアイツしかいないよな。
「何しに来たんだよオッサン。つか俺に何の能力を付けたか教えやがれ!さっきめっちゃ大変だったんだぞ!熊みたいな魔物がミーナの事襲ってよ!」
「見てた見てた。だからお前に能力の事を教えに来たんだよ」
煙草をふかしながらオッサンはぼりぼりと頭を掻いている。この姿を見て誰が神だと思うだろうか。これで神なら日本にいる真面目な方たちはすぐにでも神になれるだろう。そう思うほど、オッサンはだらけている。
「お前には魔力無限、全属性、不老の身体、神並の身体能力を授けといた。まあ一言でいうと能力だけならお前はこの世界最強だわ。ただこの能力を使いこなせるかはお前の努力次第だ。なあに心配すんな、お前ならすぐ使いこなせるようになるよ。じゃ、さいなら~」
一方的に話して帰りやがったなオッサンの野郎。面白い、使いこなしてやろうじゃねえか!
気が付いたら時間も元通り流れていた。振り返るとミーナが顔を真っ赤にしながら俺の背中にいた。照れすぎだろ…。
「それじゃあお願いします…」
もう茹蛸もビックリなくらい顔を真っ赤にさせたミーナが小さく呟いた。そのうちこの子頭から湯気出るよね?
「神崎流弥か…ミーナ様に触れやがって!!」
二人の伸びた影の先に怒りをあらわにした男が一人神崎を睨んでいた。
後書き
無事に森を抜け町につくことが出来た神崎とミーナ。ミーナの家では何やらミーナが彼氏を連れてきたと騒ぎになったようだが、それはまた別の機会にお話ししましょう。
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