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IS 〈インフィニット・ストラトス〉×トリコ 食を探求する夏の毒!

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会長の一日

 
前書き
途中で龍人の事を龍と表記してる事がありますが、脱字ではありません 

 
太平洋上 国際グルメ機構 IGONEO本部 会長室

「・・・」

IGONEOの会長である龍人はずっと席についたまま書類を片付けていた。今や巨大な組織になっているIGONEO、その会長ににもなると仕事量が半端無いのである。IGOの施設の実績確認、各国の代表との会談やサミットへの出席、IS委員会からの嫌がらせの処理などなど龍に掛かる負担は常人ではとっくに潰れているほどのキツさだ。が、龍人は普通でもないし超人でもない、それ以上の存在だ。今までの一日中グルメ界の猛獣達と戦うキツさよりもマシと言うものだろう。

「ふぅ・・・ちょっと一服」

ペンを置いて、机の上にストックされている葉巻樹の枝を咥えて火を付けて、煙を吸って楽しむ。龍人はかなりのヘビースモーカーで一日に葉巻樹の枝を4本は必ず吸っている。そして口にタバコを咥えながら机の上に残っていた書類を見るとラスト一枚になっていた。龍人はさっさとサインをしてそれを確認処理済という書かれた部分に入れる。すると

『本日の書類のノルマは終了です、他のお仕事も残っておりませんので今日はもうご自由にしてなさって結構です』
「そうかっんじゃ好きにさせてもらうぜ、お疲れさん」
『ハイお疲れ様です』

っという音声が流れ、龍人は労いの言葉を掛けた後会長室を出た。肩や首を枯らしながら廊下を歩いていき食堂に向かう。食堂では沢山の職員でにぎわっており、各々が好きなものを食べて笑顔になっている。龍人も売店でお任せセットを頼んで席に着く。するとテーブルの中央が割れて、そこからお任せセットが出て来た。

「おっ、今日のお任せセットはホネナシサンマの蒲焼に漆黒米、キュウリのサラダ、それにヤマタノサソリの毒抜きから揚げか。いいねぇ、ではこの世の全ての食材に感謝をこめて、いただきます!!」

そういって龍人は食事に手をつけたが、助走がついてしまいこの後もう7種類ほど注文するのであった。でも問題はなし、IGOの職員は基本的に全員が良く食べる。そんな職員の皆にご飯を作るコック達は寧ろ食い尽くすつもりで来い!っと食べに来る職員達にある意味喧嘩を売っているぐらい大量に料理を作るのが得意なのだ。

「あっ会長相席いいですか?」
「おおいいぞ、遠慮なんかしないでドンドン座れ」
「それじゃ遠慮なく、お~い皆~!会長とお食事をご一緒したい奴は集合~!!」
「「「「「是非是非是非是非是非是非是非是非ご一緒させてください!!!!!」」」」」

っと龍人の隣に座った一人の男性職員の言葉で数十、いや、数百人の職員が集まってきてしまった。因みに食堂には入れる最大人数は500人だったりする。

そして、龍人と一緒のテーブルに着いたのは9名、残りの職員は少しでも龍人の近くの席で食べようと近くの席に取り合いになっていた。その9人の中にアリトが入っていたりする。

「にしても・・・どうして俺と一緒に食いたいってだけでこれだけ殺伐とした事が出来るんだろうね・・・」
「そりゃ会長、皆会長の事を尊敬して止まないからですよ。IGONEO第一条、会長を尊敬せよ!ですもん」
「そんなの俺作った覚えなんだが・・・っていうかあれもう崇拝の域じゃねぇか、ある意味恐いんだが・・・」

龍人は溜息をついてから緑茶を口にする。その一つ一つの動作に女性職員は見とれている。龍人は自覚はないが、龍人はとんでもない美形だ。モデル顔負けのスタイルの良さに全くの無駄のない筋肉、抜群のプロポーションを誇っており女性職員からは憧れの目で見られている。一方男性職員からはその力強さと圧倒的なカリスマ性、そしてとても接しやすいっというのが好印象で尊敬の目が向けられているっというお陰でIGOの職員からは最早崇拝の対象へとなっているのだ。もしも龍人は人生を終えたらどこぞの聖なる杯を巡る戦争に呼ばれる可能性もあったりなかったり。

因みに龍人は知らないが職員達によってファンクラブが設立されており、日々職員達が隠しカメラで撮影した龍人の仕事姿や食事時に見せる無邪気な顔がオークションで売りに出されている。中には龍人の全身を象ったフィギュアや抱き枕などもある。正に職員が病気である。

因みにファンクラブを設立したのは優奈だが、本人は既に退会しており現在は一夏にご熱心。名誉会長で、現在のファンクラブ会長はアリトだったりする。龍人に関する商品が売りに出された時にはいち早く入札する人物、普段は堅物で厳格なアリトだが、一度ファンクラブの顔の会長の顔になると、別の意味で厳格になるらしい。

「そういえば会長」
「なんぞ?」
「会長って結婚に興味なんですか?」

っと何気なく聞いた男性職員だったが、その瞬間食堂の空気が静まり変えり女性職員は必死に聞き耳を立てている。勿論アリトもである。見た目は全く気にしていないように装っているが

「結婚ねぇ・・・考えた事ねぇな」
「え~?勿体無いですよ、会長なんてその気になればすぐに結婚出来ると思いますよ?」
「だよな~。会長、普通にアイドル以上にスペック高くてモデル以上にスタイル良いからな」
「そうか~?でもいい相手いないしな~。俺みたいな大食いと結婚したい奴もいないだろ?」
「「「「「(ここにいますよ~!!!会長、貴方と結婚したいです~!!)」」」」」←多数の女性職員の心の声

っと、相手の殺気やら何やらに酷く敏感なくせして自分に向かっている好意には酷く鈍感な龍であった。

「今度合コンでも組もうと思ってますしどうですか?一緒に合コンでもやって出会いってものを探してみたらどうですか?」
「ん~合コンか・・・でも俺みたいなのが出て盛り下がらないか?」
「寧ろ皆狂喜乱舞になると思いますけど」
「・・・んじゃ考えとくわ、もしかしたら出るかもしれないから決まったら日程教えてくれ」「了解っす!」

ビシッ!!と擬音が立ちそうな敬礼をする男性職員。そんな職員に笑いを溢す龍人。その笑いに見とれるものもいれば写真を撮るものも多かった。

「「「「「(その合コンに参加したぁぁああああい!!!)」」」」」」

っとアリトの心の声も含まれた叫ぶであった。

「結婚ねぇ~・・・あっそういえば忘れた・・・」
「何を忘れたんですか会長」

龍人は額に手をやってあちゃ~っと困ったような声を上げる。アリトがどうしたのかと訪ねると

「いや何、優奈と一夏をくっ付ける為に作戦・・・。決行させるの忘れてた・・・あちゃ~またあいつらの結婚式が遅れた~・・・」
「ああそういえば優奈さんって一夏所長に惚れてんですよね」
「いやあれは所長への好意っていうか依存のレベルだろあれは」
「解る解る、前優奈さんの部屋に書類届けに行ったときこんな事あったぞ」
「「「「「どんな事?」」」」」

『優奈さ~ん、書類お届けにあがりました~』

「お前は何処の三河屋だよ」

『あれ会長補佐殿~?いないんですか~?入りますよ~?』
『はぁ・・・一夏一夏一夏ぁ・・・もう二日も貴方に触れてないんだよ・・・?もう限界だよぉ・・・貴方を抱きしめてそのままベットに連れて行って抱き枕にして眠りたいよぉ・・・。貴方の唇を奪いたいよぉ・・・貴方と結婚したいよぉ・・・貴方を愛でたいよぉ・・・貴方の子供を産みたいよぉ・・・』
『・・・・・・・・・書類、ここにおいておきますから・・・』

「・・・って事があってな・・・あん時は引いたわ・・・」
「「「「「ああ依存してるわ」」」」」

満場一致の意見だった。その一夏依存症にかかっている優奈の兄である龍人は・・・

「・・・(頭を抱えて項垂れている)一刻も早く、一夏と優奈をくっ付ける必要が出てきてしまった・・・」

龍人は食事を片付けて、食堂を出て行ったが、妙に哀愁が漂っていた。


「へくちゅ!風邪かな~?でももしそうなったら一夏に看病して貰おっと♪」

「はっくしゅう!!!ぅぅ・・・また優奈姉が俺の童貞でも狙ってるのかな・・・」
「一夏~?まだヴォルカニックパスタ出来ないの~?」
「はいはい直ぐ出来るよっていうかこれで何日連続でヴォルカニックパスタ食う気だよ」


その日の深夜・・・

「さぁさぁ本日の目玉商品!会長が出席する可能性が80パーセント越え!!会長と結婚出来るかも!?龍人会長が出席するかもしれない合コンの参加チケットだよぉお!!」
「「「「「ぉぉおおおおおおお!!!!」」」」」
「では100万から!!」
「200万!」
「300万!!」
「いえ、5000万です!!!」

「おっとではこの最後の参加チケットはファンクラブ会長、アリトさんが5000万で落札~!!」

なにをやってるんだこの職員どもは 
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