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ヘタリア大帝国

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TURN80 スペインとの交渉その一

                 TURN80  スペインとの交渉
「総統の復活は有り難い」
「と、津波様が申しております」
 久重がいつも通り津波の傍から彼女の代弁をして東郷と日本に話している。
「お陰で艦艇の開発がさらに進みそうだ」
「今我々は第六世代の艦艇を使っていますが」
「八だ」
 津波は久重の口から日本に答えた。
「第八世代の艦艇を開発、建造出来そうだ」
「第八世代ですか」
「旗艦大和に山本長官のものになった長門もだ」
 日本帝国の誇るこの二隻の戦艦達もだというのだ。
「第八世代の性能に出来る」
「それは有り難いな」
 東郷もこのことは笑顔で歓迎する。
「性能は高いに越したことはない」
「大和はノイマン長官がシステムのバージョンアップを行い性能が上がっているがな」
「それに加えてか」
「そうだ、さらに強くなる」
 今でさえ枢軸最強の戦艦であるがだというのだ。
「それに艦艇の開発、製造費もだ」
「安くなるか」
「あの総統の開発、製造計画は完璧だ」
 レーティアの天才はそこにも発揮されているのだ。
「合理的、効果的になりだ」
「より多くか」
「アステカ帝国との戦いまでに第八世代の艦艇は用意できる」
 そしてだった。
「下図も精鋭艦隊の分は用意できる」
 東郷が率いる枢軸の名のある提督や国家達の分だ。
「かなり凄い艦隊になる」
「ソビエトやエイリスの第六世代の艦艇にも勝てるか」
「かなり凌駕出来る、無論ドクツの艦艇にもだ」
「凄いな、流石はレーティア=アドルフ総統だな」
「しかもです」
 内相に就任している五藤ミサキも言ってくる。
「その政策プランですが」
「それも違うか」
「素晴らしいです、総統の政策通りにいけば」
「どうなるんだ」
「太平洋経済圏は毎年二桁の成長率を達成できます、しかも」
 それに加えてだった。
「インフラや資源の採取も飛躍的によくなりますし」
「ドクツの様にだな」
「僅か二年で復活し世界の大国になったドクツの様に」
 まさにそうした感じでだというのだ。
「太平洋は成長できます。それに総統のアドバイスで太平洋共同体の議会も設立されることになりました」
「議会もか」
「勿論共同の統治システムや国家元首も定められます」
「国家元首は誰だ、最初は」
「まずは我が国の帝です」
 彼女が務めることになったというのだ。
「二期八年務められ二代以降の元首は選挙で選ばれるとのことです」
「ファンシズムなのによくそこまで考えられたな」
「ファンシズムはドクツ復活に必要だったとのことです」
 そして太平洋及びインド洋にはというのだ。
「この地域には民主主義の方がいいだろうと」
「かなり色々な人間がいるからだな」
「はい、そうです」
「成程な。あの総統のお陰で枢軸は一変するな」
「まさに別の組織の様に。ただ」
 ここで五藤は将来のことを考えて顔を曇らせてこう言った。
「あの方がドクツに戻られると」
「ドクツは開戦直前より遥かに強大な国になるな」
「欧州を纏め上げる超大国になると思います」
「太平洋連合に対抗出来るまでの大国になるな」
「敵になると恐ろしい相手になります」
 味方になった時とはうって変わってだというのだ。
「何しろ資源の発見にも恐ろしい才能を発揮されています」
「物凄いものが見付かった」
 津波がまた久重の口から話す。
「日本帝国の星域に太平洋全域を数百年も養える様な膨大な資源を持ったアステロイド帯や惑星が見付かった」
「えっ、本当ですか!?」
 日本は津波の今の話に瞬時に表情を変えて問い返した。 
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