黒子のバスケ 無名の守護神
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第十八話 バカじゃ勝てない
「急に中間テストを持って来いなんて。」
僕のテストは見ても面白くない。
だって点数が全部同じなんだもん。
バスケでは10年に一人の天才と呼ばれる仲間に入っていて、そし勉強でトップを競えるレベルにいる。
てかレベルが低すぎ。
「あれ~。僕が一番乗りですか~。」
僕はテスト全部を持ってくるのが面倒だったので結果表だけ持ってきている。
「監督~。どうぞ。」
「水野くんが最初ね。」
僕が結果表を渡すと監督は目を丸くした。
何故だかわからない。
「水野くん。頭が良いのね。」
「そうですか?普通だと思いますけど。」
「これが普通なんてあり得ないわよ。だって全て100点じゃない。」
「「「えぇーーーー。」」」
あっ。
先輩たち来ていたんですか。
と言うかいつ来たの?
「監督。と言うことは水野が1年生の一位なのか?」
「そうみたいね。305人中一位って書いてあるし。」
でもだんとつではないよ。
全教科90点代の人がいるらしいから。
「バスケもできるし勉強もできる。羨ましい過ぎるだろ。」
「でも僕より両立出来てる人もいますよ。」
例えば赤司君とか。
そんな会話をしているうちに監督が二年生のテストを見終えた。
「問題ねーじゃん。」
一年生の声が聞こえてきた。
そして一年生が中に入ってくると監督が
「問題大ありよ。」
と告げた。
僕も監督の言葉に同感した。
実力テストは成績には入らないけど補習が下位100人に用意されている。
つまり下位100人に入ると決勝リーグに参加できない。
と言うことは何処かでそうならないために勉強会でもするのかな~。
面白そうだな~。
「今夜かフら監督ん家で勉強合宿だ。」
監督のお家でか~。
と言うことは全日本の選手に選ばれた相田選手に会えるのか~。
嬉しいな。
「補習で試合に出れんかもしれんバカにウフフな展開なんぞあると思うなよ。」
なんだろ~。
監督がメッチャ怖い。
それから一年生を見ていった。
一年三人組は大丈夫だった。
残るは大事な二人。
でもクロちゃんは普通だから大丈夫。
僕が心配なのは火神だよ~。
「じゃ、まずは黒子くんね。」
僕もクロちゃんのテストを覗いたけどやっぱり。
普通~。
「黒子。オマエ・・・そんなに頭よかったのか・・・。」
と言うことは・・・ヤバい。
火神が出してきた答案用紙を覗くと恐るべき点数が書かれていた。
「バカだとは!バカだとは思っていたけども!!ここまでか!!」
「うっ・・・。」
「フツーに0点もあるじゃねーか!!すげーよ!逆にな!」
「うう・・・。」
と言うことはまさか
「火神。学年順位は?」
「・・・305位。」
やっぱり。
「どーして一年生は学年一位~ビリまでいるのよ-!!!」
「「「「一位?」」」」
一年生が驚いてるよ。
あれっ?
クロちゃんは驚かないんだ。
そうだよね~。
考えれば分かるもんね。
「流石水野くんですね。」
「ありがと~。」
「水野。結果表を見せろ!」
「火神。僕の点数が気になるんだ~。」
僕は結果表を渡すと一年生が固まっているところ見ている。
そして少しすると
「「「全部100点!?」」」
「はいっ!」
「「「「頭良すぎだろ-!!!」」」」
「普通ですよ~。」
ここにいる全員から殺気を感じた。
そして先輩たちの成績も聞きましたー。
「バスケできりゃー勉強なんていーじゃ・・・」
すると監督のビンタが火神の頬に直撃した。
「バスケはばかでもできるわ!けどバカじゃ勝てないのよ!」
僕は体育館で自主連してます。
いやしていました。
何故か僕の前には降旗くんがいます。
しかも練習着で。
一緒に練習するにもスペックが違いすぎます。
「水野。ちょっといいかな?」
「えっ?あっ、うん。」
いきなり話しかけてこないでよ。
「オレにスリーポイントシュートを教えてくれ。」
「えっ?あっ。うん。でもどうしたの急に?」
降旗くんは降旗くんらしいところがある。
だから今のフォームを変えなくてもいい。
でも降旗くんは成長がしたいらしい。
「わかった。今のフォームで出来るのを教えてあげる。」
「ありがとう。」
「でも一発勝負だよ。間違えたら直せないから。」
「おう。」
僕はループが低くて取りにくいと言う降旗くんだけのフォームを覚えさせた。
一日目はしっかりと形を覚えさせて二日目に完成度を高めた。
するとどんどん成長した。
成功率も中々に高く。
実戦向きだと思う。
僕は時間が余ったので司令塔としての役割などを説明した。
高校総体には間に合わなくても次の大会には戦力として成長させることは可能であるとふんでいる。
「水野。本当にありがとう。」
「別にたいしたことはしてないよ。降旗くんに才能があっただけだよ。」
こうして僕たちの勉強会は終わった。
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