少年は魔人になるようです
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第45話 初戦 少年はいまいち成長しているようです
Side ネギ
「あれ、桜咲さん?もう就寝時間ですから、お部屋に戻ってくださいー。」
「先生ですか。すいません、これが終わったら戻りますので。」
見回りをしていたら、桜咲さんが御札を貼っていた。なんだろう?
東洋呪術は詳しくないから分かんないや。
「……ああ、これは式神返しの結界です。
私のは手遊び程度ですので、低位の式神は入って来れず、上位のモノが入ってくれば分かる程度のモノです。」
「へぇ~……。(でも、手間がかかりそうだな。僕には合ってないか・・・。)
あ、そうだ。ちょっとだけお話ししてもいいですか?」
「ええ、構いませんよ。では、こちらに。」
桜咲さんは簡潔に言うと、脚立から降りてスタスタとロビーの方へ歩いて行ってしまう。
うぅ~ん、やっぱり若干苦手だなぁ・・・・・。
「"人払い"。えっと、桜咲さんは親書の事、知っていますよね?」
「……ええ、愁磨さんから聞きましたから。それが?」
「はい。桜咲さんは神鳴流――こちらの情勢に通じていると思いましたので。
関西呪術教会について教えて貰いたいんです。」
学園長先生はいくら聞いても言葉を濁すだけだから、仲が悪いって事しか分からなかった。
そりゃ、魔法使いがあれだけ大きな顔をしてれば仲も悪くなるよ。
「おそらく、ですが。敵の大部分は関西呪術教会の一部勢力である『呪符使い』達です。
それと、所謂タカ派。関東魔法教会を実力を持って排除しようとしている連中です。」
「なるほど……。危険な相手である事は間違いないですね。
それで、敵のリーダーは誰なんですか?」
「タカ派をまとめているのは、元老陣……数十年裏で実権を操っていた奴らです。
そして、関西呪術教会の長は……『近衛詠春』です。」
僕はその名前を聞いた時、一瞬分からなかった。
このえ、えいしゅん・・・・?近衛、詠春・・・・って、まさか。
「近衛って……木乃香さんと何か関係が?それに、詠春って……。」
「ええ、そうです。この……お嬢様の父であり、愁磨さんの戦友です。」
つまり、父さんの戦友でもある・・・・・・!!
・・・学園長先生は知っていて狙ったのか。だけど、今はありがたい。
「ありがとうございました。……あと、一つだけ。詠春さんはどちら側ですか?」
「……長は、こちら側です。方々まで手が回らないと言うのが現状ですので……。」
よし、これで敵はハッキリした。父さんの話も聞けるだろうし、いやでも実戦経験が出来る。
「それじゃ、お休みなさい。桜咲さん。」
「はい、おやすみなさい。」
一応、僕も警報鳴るくらいの結界は張って・・・・よし。
・・・明日の為に、早く寝よう。
Side out
「やれやれ、困ったな。これじゃあ天ヶ崎さんが使えないじゃないか。
……仕方ない。最初だけ僕が行こうか。」
Side 明日菜
「んんんん~~~……。」
「木乃香?どうしたのよ。」
「トイレやぁ~……。」
私はネギに言われた通り、ずっと木乃香と一緒にいた。なんでも、今回は特に『要人』らしい。
覇権争い、ねぇ・・・・。・・・・?なんか、覚えがあるような・・・?
「って、なんで私がお嬢様みたいな事件に巻き込まれるのよ。
……それにしても遅いわね。お腹でも壊したのかしら?」
と、立ったその時、廊下を走ってくる音がして、ネギと桜咲さんが飛び込んできた。
「ちょ、なに!?」
「木乃香さんは!?」「お嬢様は!?」
「え?今トイレだけど……。遅いから様子を見ようと思って……。」
「クッ!お嬢様!?いらっしゃいますか!?」
ドンドンとトイレの扉を叩く桜咲さん。ちょ、みんな起きちゃうって!
『入っとりますぇ~。』
「―――!!」
「な、なぁんだ。入ってるじゃな――――」
キンッ!!
大太刀が煌めき、鍵を切る。ってぇぇえええええええ!?
しかも扉を開け――ってネギもいるのよ!?
『入っとりますぇ~。』
「………え?」
しかし、その先に木乃香はいなかった。
代わりに御札と、水が出しっぱなしの洗面所の蛇口だけがあった。
Side out
Side フェイト
「いやぁ、おおきにフェイトはん。流石に屋内で猿鬼と熊鬼出す訳にもいかんくてな。」
「……別に、大した事じゃない。」
単に、計画に必要だから利用してるだけにすぎない。
・・・にしても、スマートじゃなかったよ。
それ以外にないとは言え、お手洗い終わったばかりの女性を捕まえるなんてね。
「じゃあ、僕はこれで。」
「はいな。後は任せとき~。」
「(・・・大丈夫だよね?あのお嬢様、愁磨のお気に入りらしいけど。
魔力使うだけだし・・・いざとなったら止められる。)」
そう結論付け、駅の屋上に飛びあがる。ここから先の観戦は、単なる好奇心だ。
"ネギ・スプリングフィールド"
1stと2ndを倒した、英雄一派のリーダー・『千の呪文の男』の息子。
愁磨の話だと、あの『東の修羅王』に稽古をつけて貰っているらしい。
「どれほどのものか……見せて貰うよ。」
眼下では、天ヶ崎さんが津波を起こす札を使い、それを・・・へぇ。
ネギ・スプリングフィールドは、障壁を三角形に置いて左右にいなしている。
あの歳で高さ5mの障壁を作れるのか。
「こんのぉ…!"お札さんお札さん ウチを逃がしておくれやす"」
今度の札は、大文字焼きのように炎が広がる。
確かに、並みの使い手なら数分稼げるだろう。でも―――
「『風花風塵乱舞』!!」
「うっひゃぁ!?」
ゴゥ!と風魔法で吹き飛ばす。中級魔法を詠唱破棄か・・・。思った以上に出来るね。
それに、あの威力。魔力の込め方が分かっている。
"才"か、師が化け物なのか・・・・。両方かな。
「―――『戒めの風矢"!!」
「あひぃ!?お助けぇ!」
「クッ!?"曲がれ 曲がれ"!!」
ネギ君は、折角隙をついて束縛矢を放ったのに、お姫様を盾にされたからと
魔法矢を無理矢理曲げ、結果数発しか天ヶ崎さんに当たらなかった。
・・・・・それ、一般人に当たっても大丈夫な魔法じゃないか・・・・・。
「さぁ、木乃香さんを返し「"ざーーーんがーーーんけーーーーーん!"」――――!!」
「つ、月詠はん!!遅かったやないか!」
「えろうすんまへーん。命令されとったんですぅ~。今日のところは引けとの事ですえ~。」
「チぃぃ!!」
猿鬼(二号?)を出し、二人が撤退してくる。
僕が出れば、とは思うけれど・・・それだと面白くない気がする。
「……毒されたかな。」
ともかく、楽しめそうで何よりだよ。ネギ・スプリングフィールド。
Side out
………
……
…
Side ネギ
「私、ネギ先生の事が好きでした!!……大好きです、ネギ先生!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
待って。どうしてこうなったんだっけ!?
今は修学旅行二日目で、自由行動日で、宮崎さんから誘われて。
明日菜さんとか木乃香さん達がいるから色々都合もいいし、一緒に行くことになって。
いや、ちょっとは違和感あったんだ。宮崎さんと二人きりになる場面多いなって。
「み、みんなはダメって言いますけど。私は、先生のそういう所も……す、好きですし!!
最近ちょっとカッコ良くなって来てて、それで、あの……。」
「あ、あう……あう……?」
ど、どどどどどどうしたらいいの!?イレギュラーとはいっても、
きょ、教師と生徒がそういう関係になっちゃダメだよね!?
あぁぁあぁでもでも、あの宮崎さんが積極的に来てくれているのに!?
「す、すいません!困るとは思ったんですけど、どうしても私の気持ちを知って欲しくって。
それで、あのぉ………し、失礼します!!」
「………って、あ!宮崎さん!?」
行っちゃった・・・・・・。
ど、どうしたらいいの!?責任とるの!?いや僕何もしてないから!!
それとも○形警部が出てきて『お前はとんでもないものを盗んだんだ……。』とか言うの!?
待て、落ち着くんだ。考えよう。僕は宮崎さんをどう思ってるんだろう?
色々アクシデントもあってクラスの中では親しい方だし、かわいいし、勉強真面目にしてくれるし、
押せ押せな皆の中では癒しって言うか一緒に居て落ちつく存在だし、
嫌いじゃないって言うか、むしろ好きな部類だけど!
「あ、アニキ!?大丈夫ですかい!!」
「どうしよう、どうしよう……。待て、逆に考えるんだ。
背徳的であるからむしろ良いと考えるんだ……。そうだ、愁磨さんだってそうだし。
僕の場合一人だし。いざとなったら噂の愁磨さんの国に行けば結婚もできるだろうし……。」
そうだよ。愁磨さんが王様って考えれば全部丸く収まるじゃないか。
良くある覇権争いで愁磨さんは濡れ衣を着せられて犯罪者扱いになって。
それを父さん達が助けたんだ。そう思えば全て――――――――
「―――ギャリョン。」
「アニキーーーーーーーーーーーー!!!
姐さあああん!!アニキが変な音出して止まっちまいやした!!」
「ギャリョンってなに!?オーバーヒートの音じゃないわよね!?
ちょ、ネギ!しっかりしなさい!!」
Side out
sub Side ノワール
「あらあら……。あの子もスミに置けないわね。」
「フッ、まさかあの宮崎が告白するとはね……。これはネギ君の評価を上げなくてはね?
アリアもそう思うだろう?」
「・・・・・・・・え?」
「……ああ、まだ思考の片隅にすら入らないのか。」
公園近くのお団子屋さんで休んでいる時に、いい肴が飛び込んできた。
昨日はそこそこ成長してると思ったのだけれどね?
恋愛って言う点じゃ、全くの素人って言う訳ね~。
「ほら、ついてるよ。ああ、もみじも……。」
「ん~♪」
真名は両手に花・・・もとい両手にお荷物状態で、甲斐甲斐しく世話をしてる。
やっぱりお姉さんよねぇ~。和むんだけれど、やっぱりもっとはg―――
「それ以上の事を考えるのはやめて貰えるかな?ノワールさん。」
「あら、分かっちゃった?ウフフフ……。」
「姉様は顔に出るんだ。それこそ兄様以上に……。」
そうだったの?気をつけないといけないわね。
にしても、シュウが居ないとアリアがイマイチ元気無いのよね~。
アリアだけじゃなく、皆ちょこちょこ元気ないし・・・・・。
早く颯爽登場してくれないかしら・・・・・。・・・・・私だって。
「あぁあぁぁあ、もみじ貴様!!それは私の団子だろうがぁ!!」
「へっへーん!!いつまでも残してるエヴァが悪いんだよぉ~だ♪」
・・・・・この二人に関しては、若干気のせいかもしれないけれど。
Side out
Side 朝倉
「おろ?ネギ先生どうしたの?」
「いや~その……アハハハハ。」
明日菜がネギ先生を背負って旅館に帰って来た。フッフ~ン、何かあるわね?これ。
そう言えば朝食の時、宮崎が頑張ってたよね?
「こういうときは、本人に直接聞くのがジャーナリスト!!
と言う訳で。ネギ先生と何かあったの?」
「ふぇぇぇええ!?べ、別に。何も無いですぅ~。」
「明日菜からネタは上がってんのよ!さぁさぁ、お姉さんに話してご覧?」
嘘だけどね。ネギ先生と何かあるっつーたら宮崎か明日菜か、木乃香って言う線もあったね。
消去法で宮崎しかなかったから来たけど、そう面白いネタでも―――
「そ、その……お返事が欲しかった訳でもなく、言えれば満足だったと言いますか
返事が怖いとゆーか……。だから、いいんですぅー。」
・・・・・・え、これってつまり告ったって事!?宮崎が!?
特 級 ネ タ キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!
と、本来なら喜ぶ訳だけども。
「アッハッハ!本屋は可愛いなぁ!
でも、小学生じゃないんだからそんなんじゃダメだよ?って相手が相手か。」
「あーーうーーー?あ、あのあの!この事はみなさんには内緒に……。」
「分かってる分かってる。野暮な事はしないよ。じゃね!私は応援してるよ!」
はぁ~やれやれ。平和だねぇウチのクラスは。
と録音していたのを思い出してレコーダーを取り出し、上書きして消す。
「ゆっくり進む恋もあるさね。すまぬ、いいんちょ。
この事は私の胸の奥にしまうさ……。」
あーあ、何か血沸き肉躍るすっごいネタ無いかなぁ。
と、思っているとネギ先生を発見した。思ったよりも普通みたいだ。意外とタフなんだね。
・・・一応、取材しとこうかな。
「アニキーー、大丈夫ですかい?」
「実はそんなに大丈夫じゃないんだよねぇ……。
フフフ……上面を作るのを愁磨さんに教えて貰ってたのを思い出してね……。
僕でも40分で自由に作れるようになれるから凄いよねぇ……。」
・・・・・・・・・・・お、オオオオオオオオオオコジョが喋ってる!?
ネギ先生腹話術とかできたの!?って言うか普通に寂しい人になっちゃってる!!
「ハァァァ……。」
「アニキー、もうちょっとシャッキリ―――アニキ!!猫が!」
と、オコジョ(ネギ先生?)が叫んだ方を見ると、猫がバンに轢かれそうになっていた。
そしてそれを見たネギ先生が飛びだして・・・・って!?
ね、ネギ先生死んだあああああ―――
「"伏虎"!"天竜"!!」
ネギ先生はスライディングで潜り込みバンを蹴り上げ、空中で猫の先まで蹴り飛ばした。
く、くくくくく車を蹴り上げて吹っ飛ばしたぁ!?何者!?ホントに何者!?
「危なかったぁ……。大丈夫だった?」
ニャー
「そう、良かった。……早く逃げようか。」
「だな!戦略的撤退ってやつだ。」
ぶつぶつと何やら言うと、ネギ先生の姿が消えて凄いスピードで何かが飛んで行った。
・・・・・・・・・・す、スクープキターーーーーーー!!!
「(謎の10歳天才少年。中国拳法?かなんかの使い手で、マジックみたいに消える・・・・。
超常現象として考えるなら魔法とか気とかそういうのか。
そう言えば愁磨先生とも古い仲っぽいし、タダ者じゃぁないわね!!)」
すっかり基準が愁磨先生だったから隠れてたけど、
ネギ先生も相当イレギュラーだよね!!ふ、ふふふふふ!燃えて来たぁぁああ!!
と、言う訳で。
「お背中流しましょうか?ネギ先生。」
「し、しずな先生!?け、けけけけ結構ですーー!!」
「そう遠慮なさらずに。ささ。」
教師時間のお風呂に潜☆入スクープ!!モチロンそのままじゃなく、しずな先生に化けてね!
ネギ先生を強引に洗っていると、筋肉がすっごい事に気付く。
「凄い筋肉ですわね、ネギ先生。愁磨先生と何をしてらしたんでしたっけ?」
「え……?僕が稽古つけて貰っているのは学園長先生ですよ?
それにしずな先生、"先生"じゃなくて愁磨さんじゃ……?」
「あ、あら。ネギ先生が居たからつい。」
フムフム、あの不思議学園長に中国拳法か何か叩きこまれてんのね。
って言うか、しずな先生と愁磨先生ってそんな関係だったの!?新情報ありがとうネギ先生!
「それでね、ネギ先生。私しゅ、愁磨さんから教えて貰ったの。」
「……な、何をですか?」
「ネギ先生と愁磨さんが同じってこ・と。」
「――――たぁッ!!」
洗いかけのまま、風呂まで飛んでいくネギ先生。
な、なに!?急にどうしたの!?
「愁磨さんは、そんな迂闊な人じゃありません。
直接遭遇して、覚悟を決めて意思表示しないと、魔法の事は教えてくれません。」
「ま、魔法!?ネギ先生も愁磨先生も魔法使いってことね!!」
「……やぱり、偽物ですか。あなた、誰ですか?」
・・・・・ひ、ひっかけられた!?だけど真偽問わず良い情報が手に入ったわ!!
「ある時は巨乳教師、またある時は風林火山の火!その正体は!
3-A No.3、朝倉和美よ!!」
「でしょうね……。こんな事をするのは朝倉さんか早乙女さんか佐々木さんか
椎名さんか鳴滝さん姉妹ですからね。あと柿崎さんと釘宮さんも巻き込まれる形……で……。」
いきなりがっくりと膝をつくネギ先生。
うん、意外と多かったのね。分かる分かる。私も多いなって思ったもん。
「まぁ、良いです……。それで、どうするつもりですか?」
「ふ、決まってるわよ!!私の野望の為に協力してもらうわよ!!」
「……や、野望、ですか?」
「そう!魔法使いが実在するとなれば世界中大騒ぎ!私の独占インタビュー記事が
あらゆるメディアで引っ張りダコとなり、ネギ先生は一躍有名人!
ドラマ・ノベライズ化して、最後はハリウッドで世界進出よ!!」
これが私の野望よ!スキャンダルとかチマチマ集めてても大成出来ない!
そこに舞い込んで来た大金星!
「さぁ、いっちょ魔法を使ってネギ先生!!」
「……別に構いませんけど、まさかそれで終わるなんて思ってますか?」
「へ?」
「魔法使いですよ?僕だけと考える人がいるとでも?
十年しない後、大国が探しだして魔法使いの隊を作って戦争に投入されることになりますよね。
しかも、魔力は休めば復活する、ほぼ無限の不思議エネルギーです。
生きたまま何かしらのエネルギー源にされる人も出るでしょうし、人体実験もされるでしょう。」
青くなってきた私を冷ややかに見て、なおも続ける。
「フッ。それ以前に、なんでここまで魔法使いと言う存在が見つからなかったと思います?
信用のある、各国の偉い方々は皆知っているんです。
国がそれを隠匿し、魔法使いも隠匿に努める。知られた場合は"消す"か、記憶を改竄するんです。
どうしますか?OKと言うなら、今ここで派手な魔法を見せてあげますよ?」
何でもなく、何時ものように笑うネギ先生。なんとなく勘で理解する。
真実だと。何時もの軽い気持ちで答えたら、見せると言った魔法で■■と。
「い、いや、アハハ。遠慮しとくよ。」
「そうですか。それじゃ、お風呂は今教員の時間ですから。上がってくれますか?」
「は、はい!失礼します!!」
感覚的には世界新記録なスピードで、風呂場を退避する。
アハハハハ・・・・・ネギ先生に愁磨先生が被ったよ・・・・・。
うん、世間にバラすのはやめとこ。私がバラされちゃうしね。
「うし、寝よう!って、まだ7時前かぁ。なんか日常的な面白い事無いかなぁ。」
「若干非日常でいいなら、用意できますぜ?」
歩いていた廊下を振りかえり、下を見ると。そこにはネギ先生のペット?の白いオコジョがいた。
Side out
Side ―――
「フハハハハハハハハハ!!そうだ、京都へ行こう!!」
「いえ、もう着いています。」
「テンション高いのう……。(子供みたいでかわいいがの)もう暗いし、宿に行って休むとしよう。」
「そうですね。それで、どこでしたっけ?」
「えーっと……あ、あったあった予約表。」
白銀髪の影が、ポケットから紙を取り出す。そこに書いてあったのは―――
「『ホテル 嵐山』だってさ。和室しかないのにホテルって、どうよ。」
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