黒子のバスケ 無名の守護神
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第十三話 本物の天才
「分かったのだよ。でもお前がそんなことを俺に教えてくるとは思ってなかったのだよ。」
「僕だって仲間を売るなんて嫌だけど赤司くんの命令だから仕方がなく。」
赤司くんには逆らえない。
だけど全国高等学校総合体育大会本選にだなければならないのに敵である緑間くんにこんなことを教えないと行けないなんて。
屈辱以外のなんでもないよ。
「僕は戻るから。」
僕が方向を変えて歩き始めた。
「水野!!ちょっと待つのだよ!」
と緑間くんが僕を呼び止めた。
「なに?」
「お前はそれでいいのか気になっているのだよ。」
「僕は赤司くんの命令に従っているだけだから。でも敵に情報を与えるのは心が痛むよ。」
僕はもう一度方向を変えて歩き出した。
「全員が気になっているようなので水野くんのことを教えちゃいます。」
「「勝手に教えちゃっていいのかよー!!!」」
「大丈夫です。」
これは全員に知って貰わないといけないことだから。
「予想ですけど水野くんはいま、緑間くんと話しています。」
「緑間って、秀徳の緑間か?」
「そうです。水野くんはいまさっきの試合中に赤司くんの指示でボクを観察してました。そして緑間くんに教えていると思います。」
全員の顔が険しくなった。
当たり前の反応です。
「緑間くんに教えた内容は多分「中学時代と変わってないよ。」だと思います。」
水野くんの前で加速するパスは見せていないませんからこれなら通用すると思います。
「クロちゃん。せいか~い!」
「「「水野(くん)。」」」
「いや、三角かな。僕が情報を流したのは緑間くんだけじゃない。赤司くんにも流したんだよ。」
「それは予想の範疇です。」
「そっか。ところでクロちゃんが先輩方に教えようとしていたのは(元)本当の天才についてだよね。」
「はい。」
「それじゃあ僕が教えるよ。」
3年前
僕は全中前に赤司くんの指示に逆らって行動したことがあります。
それはパスコース。
僕が見る限りは直接赤司くんに渡した方が安全だと考えた。
しかし赤司くんはクロちゃん経由を指示してきた。
それだと取られる可能性があったため自己判断で直接赤司くんにパスをしました。
それでシュートは入ったが、赤司くんはおこっていた。
「どうして指示道理に出来ない。」
だが僕は何度も指示とは違うパスを出した。
そのせいか途中で交代させられた。
試合はそのまま勝ったが僕は納得がいかなかった。
試合後の練習で僕は
「昨日の試合は赤司くんの指示に従っていたら絶対に危なかった。」
とつげた。
「赤司くんは凄いけど、選手が臨機応変に対応するが大切だと思う。」
と付け足したが、赤司くんは
「ショウ。俺の指示が不服か!」
「そうじゃなくて・・・。」
「わかった。お前が一対一で勝ったらすきにするといい。でも負けたらこれから指示は聞いてもらうぞ!」
こうして僕と赤司くんは三本先取の一対一が始まった。
しかし僕は赤司くんから一点も取れなかった。
そして赤司くんから
「ショウの守備は凄い。だがそれ相手に仲間がいたとき。ショウは相手の動きを予想することを無意識で行っている。だが仲間がいなければ予想はたてられるず一部の選手にしか通用しなくなる。」
ここで僕は初めて鷹の目を持っていることをしった。
そして勝負に負けた僕は試合で指示を無視出来なくなり、今でも指示には従っている有り様なんだ。
「これでわかった?」
「ああ。でもお前が指示通りに動いていればこんなことにはならなかったんじゅあないか?」
たしかにそうかもしれないけど帝光では
「勝つことが絶対でしたから水野くん最適な手段を選んだんです。」
なんか僕の代わりにクロちゃんが先輩方に話しているよ。
「しかし最良の方法で試合が進まなかったので赤司くんが怒ってしまったんです。」
そうそう。
あれ?
僕が問題を起こしたときにクロちゃんはまだ3軍だったよね。
「どうしてクロちゃんはその事知ってるのかな?」
「たまたま通り掛かったので見ていただけです。」
なるほど。
別にいいけど。
「そう言えば赤司くんが「緑間を倒せばもう指示を聞かなくていい。」ってさっき言われたよ。」
そして今頃思い出したよ。
電話で報告していたら急に言われてビックリしたよ~。
と言うことは全国高等学校総合体育大会で赤司くんとやらなくていいじゃん。
超うれしー。
「クロちゃん。次の試合は僕のある意味自由が掛かってるんだからね。」
「わかりました。水野くんのこともついでにありますから絶対に勝ちましょう。」
「クロちゃん。ついでってひどくな~い!」
僕のことがついでなんて。
たしかに試合も大事だけど。
そこは水野くんのためにも。
とかいってほしかったです。
「情報を流したからです。」
「すみませんでした。」
絶対に勝つからな~。
僕のバスケ生活の自由のために。
あと誠凛のために。
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