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ハイスクールD×D~赤龍帝と覇龍~

作者:風薙
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第六話

翌日
いつも通り登校し教室に入り、イッセー達と軽く挨拶をしようとすると――

「本当に何も覚えてないのか?」

「だからその夕麻なんて子知らねえよ、第一お前に彼女が出来るなんぞあり得ん」

何やらイッセーと元浜達が何やら言い合っていた…またエロ会議なのか?

「よぉ、朝からになやってんだ?」

「暁斗、覚えてるよな? 夕麻ちゃんって言う俺の彼女」

俺を見つけた途端、質問を投げかけてきやがった…え?

「コイツ、自分に彼女が居たとか思ってるんだぜ? いい加減目を覚ませイッセー」

元浜、説明補足ども……んー、これは合わせた方が良いか

「おいおいイッセー、二次元と三次元の区別が付かなくなったのか? どうせ夢でも見たんだろ?」

「あ、あぁ…そうかもな…」

そゆことにしとけ、後々面倒だから!


その後、通常通りに時間は経過し、後は楽しいフリータイムと言う名の放課後を送る――筈だったんだが

「…帰っていいすか?」

「ダメですわ♪」
「ダメよ」

学園の二大美女と謡われているらしい朱乃さんとリアスさんに、笑顔で拒否られた……ガトーショコラが家で待ってるんです!

「イッセーは兎も角として、俺って呼ばれた意味ってあるの?」

どういう経緯かは知らんが、イッセーは悪魔になってたらしい……大方殺された所を、運良く拾われたみたいだけどさ~
取りあえず関係性とか訳ワカメですよ?昨日の事以外はね…?

「改めて聞くわ、龍ヶ崎暁斗…貴方は何者なの?」

「んー、何者と言われましてもねぇ……単なるhumanですぜ? 人間ですぜ?」

「ふざけるものいい加減にしてくれるかしら? 単なる人間で堕天使を対処出来る訳がないでしょ?」

あー、やっぱり見られてたか…妙な気配はしてたんだけどねぇ

「ハァ……分かりました話しますよ」

ここまで言われて隠し通せる自信がないしね

「修羅ですよ、過去の大戦で没した種族の」

そしてズズッ…とお茶を飲む。落ち着くねぇ~
俺が和んでいる中、イッセーと小猫を除くメンバーは警戒体勢を取っていた……ま、それが普通ですよねぇ

「貴方…修羅だったの…?」

「えぇ、怪しく思うなら白音に聞いてみては?」

「小猫、知っていたの…?」

「…はい、少し前に聞きましたし……手合わせもしてもらいました…」

流石戦車(ルーク)、スジが通ってて中々だったけど……いつかぶつかるぞ、塞いでいる物を退かさなきゃな…

「コレでも疑いますか? 俺が修羅だと言うことを」

リアスさんは暫く考え込み、辛くも俺を修羅と認めた形とはなったようだ

「……先輩、撫でないでください…」

「ん?おっと、撫で具合が良いもんでな~悪い悪い」

「……あっ…」

俺が撫でるのを止め、手を離すと何故か残念そうな声を小さくではあるがあげた……コレは撫でろと言うアレですか?

「…んっ……」

……何故だろう、和む筈なのに視線が突き刺さるほど痛い…あイッセーかと思いきやお嬢様方もですか…止めなきゃSAN値が削られる
俺は仕方なく撫でるのを止め、頭から手を離す

「で、このまま帰らせてくれる訳がありませんよね?」

「……アナタ、オカルト研究部に入る気は無い?」

これはまた面倒な事が……天使、悪魔、堕天使が黙ってねぇぞ?ってアザゼルの親父っさんに言われたんたけど…んな事はないよね?ね?

「……個人的にはどうなんですか?」

「もちろん欲しいわよ、修羅の力なんて見たこと聞いたことも無いもの…誰かに譲るくらいなら私が貰うわよ」

なんとまぁ強欲姫様な事で……嫌いじゃないけどな~

「良いですよ、白音も居ることですし……その代わり、俺はどの駒にも属せない事を言っておきますよ?
修羅はそのものが駒みたいな物らしいんで」

「色々聞きたいことがあるけど……らしい、って詳しくはアキトも知らないの?」

「えぇ、道中で教えてくれた相棒が居た者で」

……そういやコッチに来るとか言ってたけど、本当じゃないよな?

「では改めて……ようこそ、オカルト研究部へ」



今日は色々訳が分からねぇ事と驚くことの連続だった

一年生のマスコット的な存在である塔城小猫ちゃんを知らぬ内に手を掛け、毒牙をかけた暁斗…後でコロス……
しかもその上何の気無しに頭を撫でて、小猫ちゃんは気持ちよさそうに頬を少し赤らめて目を細める始末……元浜達とリンチじゃコラァ!

そんな事は置いておけないけど、置いといて……

どうやら俺の中にある神器(セイクリットギア)と言う物を危険視されて、堕天使とか言う奴に殺されたらしい……どうやら夕麻ちゃんも堕天使だったようだ
リアス先輩はそんな俺を拾い、悪魔に転生させたらしい…短い時間にとんでもない事が起こっていたんだな……



「んじゃ、これから世話になる。よろしくな」

「え、えぇよろしくね」

社交程度の笑顔をリアスさんに向けると、何やら顔が少し赤くなっていた……夕日のせいかね?



その晩
時は深夜12時を回り、大方の人は寝静まる頃である……のだが…

「うおおおおおおおおおお!!」

「はいはい働け若者よー」

俺はイッセーが漕いでいる自転車の後ろに乗っている……ほらほら、スピード落とすんじゃねぇーよ

「つか暁斗さんは働かないんですかぁ!?」

「俺有能、お前無能=黙れ無能」

「俺の親友が鬼畜な訳があったぁ!!」

……近所迷惑だからお黙り
とりあえずにはイッセーの悪魔としての初仕事は、勧誘チラシ配り
『アナタの願い叶えます』といかにも怪しげな宣伝言葉を堂々と書いたチラシをあちらこちらに配り回ると言う、ようは雑用な仕事である

「あとそこの一件に入れたらノルマ終わりだから頑張れ」

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

再び雄叫びのような声をあげながら自転車のペダルを漕いで行く
そして右に曲がり、チラシをポストに投げ入れる

「はいお疲れ様、んじゃお休み!」

俺はそう言ってイッセーの後ろから消えるように帰路へついた

翌日ブーブー文句を言われたが、俺お手製クラブサンドを口に突っ込んで黙らせましたまる
 
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