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インフィニット・ストラトス 黒剣の死神と謳われた天才

作者:マンモス
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スカウトテスト 後編

Side:真理

俺は天緋と五反田さんを連れて実戦テストを行う地下アリーナの女子更衣室の前にいる。

「さて、次は実戦テストだ、これから君達がどれくらいIsを動かせるのかを確認する」

俺がそう言うと、五反田さんは不安そうな顔をしている。まぁ無理もないか、Isを動かしたことが無いからな。

「大丈夫だよ。蘭ちゃんなら出来るよ。それに危ない時は私が守るから!」

天緋が五反田さんを元気ずけるが、五反田さんから不安は取れていなかった。戦いを知らないで育った奴が裏方の仕事をして来た奴に励まされても、無理だってことは当たり前か。
俺はそんな中、有ることを思いついた。

「五反田さん。ここに来る前に見た景色はどうだった?」

「え…自然が綺麗な場所って所かな。」

「じゃ、天緋と仲良くなってどうだ?自分が思った感想を教えてくれ」

「天緋ちゃんは優しくて、綺麗な女の子で、話ていると楽しくなってきます!」

五反田さんのその言葉に天緋は『いやぁーそれ程でも』などとアホな事を言いながら照れてる。そして、五反田さんの顔は不安が取れていた。俺の狙いはカウンセリングをして、五反田さんから不安を取ることだ。

「そうか。じゃあ、そんな2人に俺からのプレゼントだ!」

俺はそう言って箱から二つのブレスレットを2人の前に出した。

「これは、Iwsのコアだ。右が天緋ので、左が五反田さんのだ」

「あの…Iwsって何ですか?」

五反田さんが不思議そうにコアを見ながら聞いてくる。

「Iwsは、操縦者の運動能力、心理状態、遺伝子情報を読み取って、その人だけの機体になるIsだ!」

「そんなIsが有るなんて知りませんでした!」

「まぁ、俺がコアから造ったのをIs委員会が、表に出させなかったからな。知らないのは当たり前か」

「……今、何ていいました?」

「え、俺がコアから造ったって言ったんだけど、それがどうかしたか?」

「え~!コアを造ったってIsのコアをですか!?」

五反田さんが今までにない大声で叫んで、横にいた天緋は耳を押さえてもだえていた。俺もかなり耳が痛い。

「そ、そうだよ、ちなみに俺が造ったコアは男でも動かせるんだ。もうすぐ時間だな、2人とも、Isスーツに着替えて、アリーナに行くんだ」

俺はそう言って、五反田さんと天緋は、女子更衣室に入って行った。俺もアリーナの監査室に向かった。

Side:天緋

私達はIsスーツに着替えてアリーナ内に行くと、男用のIsスーツに着替えた満月さんが立っていた。

「来たか。真理からIsを受け取っているな?」

満月さんは相変わらずのクール口調で話てきた。私達が腕に付けたブレスレットを見せると満月さんは自分のIsを展開した。背中には包帯をグルグル巻きした大剣があった。

「では、まずお前達にはIsを展開してもらう。最初にIsを展開する時は強く自分の思った形をイメージするだ。Iwsは普通のIsとは違い最初は形が無い。強くイメージをして形を型どり、ファストシフトになるとそこから、自分にあった形になる」

((こい、私のIs!!))

満月さんの言葉通り私達は強くイメージすると私達の周りから光の粒子が現れ、それが形になり、機体になった。

「これが、私のIs?」

蘭ちゃんは不思議そうに自分の機体を見ている。私の機体は細身でシンプルな形のIsで、蘭ちゃんのは、両腕が盾みたいになっておりその後ろににブウスターがついた少しゴツイ機体で私達のIsの接点は二つとも、灰色ということだけだった。

「よし、展開出来たな!ならこれから、試験を開始する。レディーファストだ、さっきに攻撃してこい」

私はその言葉に私は武器カタログにあった“雷刀”牙を展開して満月さんに切りかかったが、満月さんは背負っていた大剣で防いだ。

「相変わらず、戦いになると楽しそうだな、天緋!」

「兄譲りなもので、…おしゃべりしてるヒマはありませんよ満月さん!」

私はそう言って左に倒れると蘭ちゃんが満月さんに殴りかかった。蘭ちゃんの殴りかかった腕のブウスターが火を噴いていた。どうやらあのブウスターは殴る威力を上げるために有るらしい。

「クッ…初めての戦いなのにうまく連携が取れてるじゃないか」

「ここに来る前に天緋ちゃんと作戦をたてたんです!」

今、私と満月さんが同じ考えをしていると思う。

((初めての戦闘にそれに合わせられるのもスゴイだけど))

満月さんは大剣を力強く振り蘭ちゃんを投げ飛ばした。私と蘭ちゃんは満月さんから距離を取る為に後ろに下がった。

「距離を取ったか…いい判断だ。ならこれはどうだ、『水風船』」

満月さんがそう言うと満月さんの周りから水の風船が出てきて、指でこっちを指すと風船がこっちにスゴイ勢いでこっちに向かってきた。私達は避けられず直撃した。

パンパンパンパンパンパンパンパン!!

「避けられなかったか。まぁ『覚醒』してない状態でここまで、デキれば上出来だ……なに!」

満月さんはこっちを驚いていた。私は何が起こったのか分からなかった。私は機体を見ると機体が変化していた。蘭ちゃんのIsも赤色に変化して形が少し変わっていた。

「……2人同時に覚醒とは驚いたな」

「なんだか分からないけど、さっきの風船のお返ししないいけないわね。満月さん!」

「私の分も返さないといけませんね!」

「「覚悟!!」」

私達が満月さんに向かって行くと、

『試合終了!』


Side:真理

俺は試合が終わった二人に合流すると、天緋がスゴイ不機嫌そうな顔でこっちを睨んでいた。

「なんだ天緋、そんな不機嫌な顔して」

「不機嫌な顔にもなるよ!何で途中で試合止めるの!」

「何でて、お前達のIwsが覚醒したからだよ」

「あの…覚醒って何なんですか?」

俺の覚醒と言う言葉に疑問に思ったらしく五反田さんが聞いてきた。

「『覚醒』っていうのは、普通のIsの初期設定から最適化すると何ら変わらないけど、Iwsの場合は最適化した時に特殊な能力が追加されるんだ。お前達の機体にもあるはずだから、調べてみな」

2人に調べるように言うと2人とも調べ始めた。

「あった私は、『雷電制御』ってある。蘭ちゃんは?」

「……『遠隔爆破』って書いてある。」

五反田さんはちょっとシッョクを受けている。まぁ女子にこの能力はキツいな。

「じゃあ、まずは、Iwsを使うのに少し約束ごとがある。俺がIsのコアを作れるのを絶対に他者に言うわないことと専用機のとは誰にも言わないことだ守れるな?」

「「ハイ!!」」

2人ともいい返事を返してくれた。

「よし、なら、帰りの車が待ってる。2人とも帰る準備をして車に乗るんだ。」

俺がそう言うと2人ともすぐに帰る準備を始めた。その20分後五反田さんを乗せた車は先に出て、天緋は帰る前にこんなことを言ってきた。

「お盆の日帰って来るでしょ。楽しみだね!兄さんが怒られとこ!」

天緋はそう言って車を出させて帰って行った。

「まったく。こっちの気も知らないで」

俺がそう言って空を見るとすっかり夕焼け空になっていた。












 
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