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どうしてブースターは不遇なんだ!?後編

「シャァァアアアアアアアアア!!!」
『はぁぁぁあああああああああ!!!』

アブソルのきりさくとカインのリーブブレードがぶつかり合った、それと同時に二匹は強く地面を踏みしめて更に力を込める。ギリギリッっとまるで刃物同時で鍔迫り合いをしているような音が響き始め、そのまま二匹は硬直状態になる。

「アブソル頑張れ!」
「・・・!カイン、ワザと力を緩めて体勢を崩させろ!!」
『了解!』

カインはワザと力を緩めて腕を引く、きりさくはそのままカインの腕を押し込んでいくが、カインは既に腕をずらしてきりさくの軌道を変えた。きりさくは地面に落ち、地面には巨大な爪の跡が刻まれる。カインはそのままアブソルの腕を這わせるように腕を動かし、そのままアブソルの横っ面に拳を叩き込んだ。

「シャァア!?」
「反撃だ!れいとうビーム!!」

アブソルは殴られた勢いを利用して、そのまま跳躍しながら距離を取る。そして跳躍しながら口に冷気を集中させて、それが頂点に達したとき、それを収束させてれいとうビームとして発射した。れいとうビームは空気中の水分を凍らしながらカインに向かっていく。

「アイアンテール弾き返せ!!」
『どぉぉりゃぁぁああああ!!!』

迫り来るれいとうビームを前にカインは尻尾にエネルギーを集中させ、そのまま尻尾を振ってれいとうビームを弾き返し地面にぶつけた。地面は瞬く間に凍りつき、氷の地面が出来上がる。その威力を見たカインとジンは気を引き締めた。

「気をつけろよカイン!あのれいとうビームを食らったらひとたまりも無い!ギル兄のエンペルトのれいとうビーム並だぞ!」
『ああ、あれはヤバイかもな。だったら速攻あるのみ!!』

カインは自慢のスピードを発揮し、一気に加速し緑色の閃光になり地面を疾走する。空気が唸りを上げる。その圧倒的走りを見せながらカインは右手に力を集中させていた。ユウヤはそのカインの拳を見て、驚いたように声を張り上げた。

「アブソル!シャドーボール連射だ!ジュカインを近づけるな!!」
「シャ!シャァ!シャァ!シャァ!!」

アブソルはユウヤの言葉通りにシャドーボールの連射を開始する。ドビュン!ドビュン!ドビュン!ドビュン!まるで小型の大砲を撃つかのような低い音を唸らせながらアブソルは1秒間に2発というペースで連射する。それは全てカインに向かっていき爆発が起きる。次々とカインの周囲にあったシャドーボールに引火していき、フィールドは爆煙に包まれる。

「くっ!カイン!」

ジンが声を上げるが、カインからの返答は無い。倒れてしまったのか?ジンには心配が広がり、ユウヤはカインがどうなったのか酷く気になっている。その時!煙から凄まじい勢いで天高く登る者が!

『だぁぁぁああ!舐めんなぁぁあああ!!!』

それは爆煙にまみれながらも回避し、煙に隠れ大ジャンプでアブソルの直下を取った。

「行けぇカイン!落下の勢いを利用してアイアンテールだ!!」
『大回転!アイアンテェェエエエエル!!!』

カインは縦回転を始め、丸で丸鋸のようになりながらもそのままアブソルに突っ込む。アブソルは咄嗟に行動出来ず足を止めてしまう、そして

「こらジン君、ユウヤ君!何かってバトルしてるの!!」

「「あっ、やべ!!」」
『あっ・・・やれやれ・・・』

フィールドにやってきたのはジンとユウヤのクラスの担任であった。なにやら騒がしいと思って見にきたら二人が無許可でバトルしているのを見つけたのだ。カインは回転を止めて、アブソルの隣に着地する。アブソルとカインは見つめあい

『また今度、決着つけようぜ』
『勿論よ、次は私とユウヤが勝つわよ』
『望む所だ』

そう再戦の約束をしていた。そして二人はモンスターボールに戻されて、ジンとユウヤは先生に連れられて、そのまま教室に戻っていく・・・。 
 

 
後書き
今回は短いですか此処までです。次回、まさかの出会いが待っている! 
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