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ヘタリア大帝国

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TURN72 レーティア救出その八

「起源が好きなのね」
「というかドクツはどうしてこんなにジャガイモが好きなんだぜ」
「ああ、ジャガイモのことね」
「この航宙中ずっと食ってるんだぜ」
「それでも飽きないでしょ」
 グレシアは笑って韓国にジャガイモの飽きなさを話した。
「そうでしょ」
「それはその通りなんだぜ」
「ジャガイモは主食だからね、ドクツでは」
「パンじゃないんだぜ?」
「パンも主食だけれどジャガイモもなの」
 これもだというのだ。
「主食だからね」
「それでエルミーさんも何かあると食ってたんだぜ?」
「そうなの。ソーセージに黒パン、ザワークラフトにアイスバイン」
 そして残る二つこそはだった。
「ビールにジャガイモはドクツ人の必須よ」
「そういえば皆この艦内でもビールは絶やしていないな」
 東郷もこのことについて言う。
「何があってもな」
「ドクツ人にとってはビールもだからね」
 これもジャガイモと同じだけ重要なのだ。
「なかったら動かないから」
「そういうことだな。だから潜水艦の中でもビールはあるんだな」
「ええ、私もビールは好きだし」
 ドクツ人だけにグレシアもそうだった。
「後で皆で飲みましょう。ジャガイモ、ソーセージと一緒にね」
「帰り道は想像以上に順調にいけそうです」
 エルミーは潜望鏡を覗きながら一同に述べた、潜望鏡から見えるものは銀河の大海の他は何もなかった。
「ローマ、そして北アフリカもですね」
「そうよ、北アフリカにもよ」
 グレシアはこのことをまたエルミーに話した。
「そこにも寄ってね」
「北アフリカには一体どなたが」
「若し情報が確かならね」
「確かならですか」
「ええ、ドクツの柱の一人がいるわ」
「それはまさか」
 エルミーはグレシアの今の言葉から察した、北アフリカにいるのが誰か。 
 そのうえで目の光を鋭くさせてこう言った。
「あの方もおられればさらに心強いですね」
「そうでしょ。どうせだから連れて行けるだけ連れて行かないとね」
「太平洋に行ってからのことを考えると確かに」
 オーストリアは右手を己の口に当て左手はその右手の肘に当てて思索する顔になってそれで述べた。
「より多くの人材が必要ですね」
「そうなのよ。祖国さんとプロイセンさんに貴方だけじゃなくてね」
 グレシアはそのオーストリアにも話す。
「統領さんにイタリア君達も必要だし」
「あの方もまた」
「太平洋はガメリカも中帝国も加わったから最大勢力になったけれど」
 経済圏としての国力、そして人材面でもそうなったのは事実だ。
「ソビエトもエイリスも底力があるからね」
「より多くの人材が必要ということですね」
「人材は多ければ多いだけいいわ」
 そういうものだった、戦時においては人材は多いに越したことはない。平時でもそうであるが戦時は余計になのだ。
「だからよ」
「そういうことですね」
「ええ、じゃあまずはローマに行きましょう」
 グレシアはまた行き場所を話した。
「統領さんのいる別邸の場所はわかってるわよ」
「なら話は早いな」
 東郷もその話を聞いて安心する。
「統領さんやイタリアさん達とも無事に合流出来る」
「あそこにはイタリア君達と妹さん達の他にユーリ=ユリウス提督もいるわよ」
「ああ、あの眼鏡の真面目な人だな」
「そうなのよ。統領さんと一緒に軟禁されているのよ」
 一まとめにされているというのだ。 
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