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真剣で武神の姉に恋しなさい!

作者:炎狼
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大和と千李の等価交換?

 
前書き
前書きとは一体何を書いたらいいのだろう…

というわけでどうぞ。 

 
釈迦堂と別れた千李は川神院で百代たちと合流していた。一子が心配そうに聞いてきたが千李は大丈夫と言って。三人で昨日と同じように仲良く風呂に入った。その後千李が、縁側で夜風にあたっていると百代がやってきて千李の隣に腰を下ろした。

「姉さん。さっきのって釈迦堂さんか?」

「そうよ。やっぱりお前は気づくと思ったわ」

「当たり前だ。あの人の気は子供の頃からずっと知っている」

そういうと百代は神妙な面持ちでさらにつなげた。

「…じじいは知らないんだろ?」

「ええ。言ってないからね」

「何時から姉さんは釈迦堂さんとつるんでるんだ?」

「私が旅に出るちょっと前くらいから」

千李が言うと百代は心配そうに聞いた。

「わかってるよな姉さん。川神流は門外不出。もし姉さんが釈迦堂さんと何かしでかせば姉さんはここを追い出されることになるんだぞ」

「わかってるわよ。それにもしあの人が何かしでかそうとすれば…。そのときは全力を持って叩き潰すだけ」

そういった千李の瞳には確かな覚悟と決意の色が浮かんでいた。それを聞いた百代は満足したのか腰を上げ部屋に戻っていった。それを見送った千李も自分の部屋に戻り布団をかぶり眠りに付いた。



明け方になり千李の携帯が鳴った。すでに起きていた千李はそれをとり通話ボタンを押した。

「もしもし?」

「やぁ。千李中尉。元気にしているかね?」

聞こえてきたのはやたら落ち着いた声で話す男性の声だった。千李はその声に若干苦笑しながら会話を続けた。

「どうもお久しぶりです中将殿。あともう中尉じゃありません」

そう千李が話していたのは、千李が日本に帰ってくる前にすごしていたドイツ軍の中将。フランク・フリードリヒだ。中将は微笑しながら話を続けた。

「いやすまないついでてしまった。今は千李君と呼んだ方が良いかな?」

「中将殿のお好きに。それで何の御用で?」

千李が聞くと中将は先ほどの声より低めの声で千李に告げた。

「実はな。金曜にそちらに私の娘のクリスが行く予定になっているのだ」

「ああやっぱり。例の転校生ってクリスのことでしたか。それで私にどうしろと?」

「うむ。千李君には金曜の朝、クリスを学校まで案内してほしいのだよ頼めるかね?」

その言葉に千李はこけそうになったが持ち直した。

「(相変わらずの親バカね…)は、はい。私は構いませんが…」

「が、何かね?」

「いえ。クリスが来るなら。マルギッテも来るのかと思いまして」

「ああ。彼女もそのうち向かわせる。まぁ彼女も忙しい身だ今回は行けんという事だ。というわけで金曜は頼んだ」

「了解であります。中将殿」

千李がそういうと中将は電話を切った。千李も携帯を閉じ大きくため息をついた。

「はぁ~。まったくあの親バカ中将は……。まぁ、クリスが来るならこれから面白いことになりそうね」

そういうと千李はスポーツウェアに着替え自室をあとにした。



早朝鍛錬が終わった千李は百代達と登校した。今日も今日とて全員集合である。橋に着いた所で一子が口を開いた。

「あり?姉様たちの挑戦者いないわね」

「まぁそう毎日来るもんでもないだろ」

「朝からやるのめんどくさいから私的には全然良いんだけどね」

千李はけだるそうに返す。千李は基本的には挑戦者を百代と同じく拒まないタイプだが、朝しかもこの登校の時間だけは邪魔されたくないのだ。

「こっちから攻め込みたい気分よね?千姉様にモモ姉様」

「ああ。じじいに禁止されてなければなぁ」

「えー。だるいから私はパス」

そんなことを三人がはなしていると…。

「じじいがどうかしたかの?」

鉄心が現れた。

「うわ、じーちゃんいつの間に」

「学長。おはようございます」

驚く一子とは対照的に大和は冷静に挨拶をする。

「うむ。おはよう。いつも孫達がせわになっておるの」

「今日は朝礼。用意があるんじゃないかじじい」

「確かにそんなこと言ってたわね。こんなとこで油売ってていいの。じじい」

「おぬしら二人は…。制服着てる間くらい敬語使わんか馬鹿者。まぁ可愛い孫だから許すっ!!」

「とんでもない学校かもしれないここ」

岳人がそういうと鉄心は岳人になにやらアドバイスしていた。そんな光景を見ながら千李は大和に話しかけた。

「大和」

「なに千李姉さん?」

「転校生の話あるわよね。それでどうせお前らのことだから賭けでもするんじゃないかと思ってね。確実な情報をあげようかと思ってね」

「マジで?その話詳しく頼むよ」

大和は千李の申し出を承諾し千李と並んで歩く。

「気になってんのは転校生の性別でしょ?」

「うん。そこがみんな気になってるところだからいい賭けになると思うんだ。それでどっち?」

「女の子よ転校生は」

「ありがと千李姉さん!」

大和はそういうとすぐさま翔一に報告しようとするがその首根っこを千李が掴んだ。

「ちょい待ちなさい」

「え?」

「情報を提供したんだから大和も私に何かするのが礼儀でしょう?」

そういう千李の顔はしてやったりといった感じに笑っていた。大和はここで初めて気づいた嵌められた、と。だが一度してしまったことは変えられない。大和は腹を決め千李に聞き返した。

「わかった。それで俺は何を提供すればいいの?」

「昼飯」

「え?」

思いもよらない言葉に大和はキョトンとしてしまった。どんな無理難題を言われるのかとドキドキしていたのでなおさらだ。

「昼飯ってそんなもんでいいの?」

「ええ」

「いいよ。それぐらいなら大丈夫だ」

「よし。交渉成立。昼休みを楽しみにしてるわね大和」

大和は千李の隣から翔一にさっきの情報を教えるために翔一の下にいった。がその途中で百代に捕まりお姫様抱っこされていた。ちなみに鉄心はすでに消えていた。そんなことにも動じないさすが変態の橋。

話題が変わり翔一が昨日の帰り同じクラスの女子に色々おごってもらったという話になった。

「つーかそんなに食ったのに夜のパーティでもあんなに食えるなんてどういう腹してんのよ」

「それは別腹だぜ千李先輩」

「はいはい」

「というかそれは普通にお誘いではなかったのかな」

その様子に京が翔一に聞いた。

「さぁ?なんかしゃべってたけど俺はひたすら食ってた。成長期だしな」

「もったいねー!食うもんが違うだろ!」

翔一の言葉に岳人が声を上げる。するとそれを聞いた千李が岳人に告げる。

「そんなこと考えてるから彼女ができないのよ」

痛いところを疲れたのか岳人は崩れ落ちる。そして急に話題が変わった。

「俺はチーズケーキとチョコケーキだったらチョコ派なんだぜ」

「聞いてないし」

「そもそも。話題変わりすぎよ。どういった経緯でそうなったのよ」

千李と大和が突っ込みを入れると一子が声を上げる。

「アタシはチーズ派ー!乳製品ビバ!」

「お前は話に乗るな」

「乙女を代表して私がお仕置きかな」

百代はそういうとにやりと笑い前に出た。百代が出てきたことに翔一は顔を驚愕にゆがめた。

「げ!?ちょ……待て!モモ先輩はただ人を攻撃したいだけだろ!」

「正直それもある。実はそれしかないがな!」

「冗談じゃねぇや!」

翔一は百代が動く前に逃れようと走り始めた。翔一の足は俊足を誇るが今回は相手が悪い。

「ははー。まてー、こいつぅ」

百代はそれを軽々しく追いかけていった。

「ギャアアアアアア!!助けてくれぇぇぇぇ!!」

「ほほえましい光景よねー」

「うん。キャップ必死かつ全力で逃げてるけどね」

そんなことを一子たちが話しているとその間を千李が駆け抜けた。

「ちょ…!千李姉さんまで!?」

「ちがうちがう。あいつら捕まえてくるのよ。他の子に迷惑になるでしょ?」

千李はそういうと目にも止まらぬ速さで百代たちを追尾する。しかも周りにいるほかの生徒には一切の危害を加えていない。そしてあっという間に二人に追いつくと、二人の首筋に手刀を浴びせ気絶させた。そしてグデッとなった二人を抱えると何事もなかったかのように大和たちと合流する。

「さてじゃあ。さっさと行っちゃいましょうか」

これも千李が帰ってこなければ見られない光景の一つだった。そして千李はそのまま学園まで二人を担いで登校した。



「おはよー」

千李が教室のドアを開けると中にいた生徒達に注目された。それもそのはずいまだに千李は百代を担いだままだ。それを見て驚かないものはおそらくこの学園にはいないだろう。

「あ、ああ。千李おはようで候。ところでそれは…」

すでに教室にいた弓子が千李に話しかけ、担がれている百代を指差す

「ああ。これね登校中に周りに迷惑がかかりそうだったからちょっと眠らせてるだけ」

「そ、そうか」

「まったく困った妹を持つと大変よ」

千李は言うと百代を担いだまま席に行くと百代を百代の席に座らせもう一度首筋に手刀をくらわせる。すると百代は目を開いた。

「はっ!?あれ?私はさっきまでキャップを追いかけてたはずなのにいつの間に教室に?」

「おはよう百代」

「ああ、姉さんおはようって。さっき私に手刀あてたの姉さんだろう!」

「ええ。だって周りに迷惑しそうだったし」

百代の反論の千李はあっけからんとした様子でいる。

「まったく。口でいってくれればいいのに」

「そんなこと言ったってお前は聞かないでしょう?」

「そんなこと……ない。と思う」

「弱弱しいわね…。まぁ良いわ、ああいうのはなるべく人様の迷惑にならないところでやりなさい。いいわね?」

「はーい」

百代がそう返事をすると3-Fの生徒はおもった。

「(やはり千李がいると百代がおとなしくて助かる)」と。

その後朝の朝礼で鉄心のありがたいようなお話を聞いた後今日の授業が開始された。無論千李は一限から爆睡していた。



昼休みになり千李は目を覚ます。そして大和とした約束を実現させるために2-Fに足をはこんだ。

「や~ま~と~く~ん。あーそびーましょー」

「千李姉さんそんな某漫画の敵キャラみたいな呼び方しないでよ」

「そんなことはどうでもいいのよ。ほら、さっさといくわよ」

そういうと千李は大和の手首を掴みずるずると引きずっていく。

「ああうん、じゃあキャップ後は頼んだ!」

「あいよー」



「ゲフッ。ああ~食べた食べた」

学食の千李たちのテーブルの前には積み重なった皿の山ができていた。

「いや~ごっそーさんね大和」

「俺の金が…」

そう朝の約束どおり大和は千李に学食を奢ったのだ。しかし、大和は失念していた。その約束に千李はどれぐらい食べるかを指定していないことに。結果大和は相当な量を奢らされたというわけだ。

「はぁ…。今度から千李姉さんとは安易に約束しないようにしよう…」

「なによー。一回ぐらい引っ掛けたっていいでしょー」

千李は大和の発言にムスッとした。

「ところでさ」

「ん?」

「転校生は千李姉さんの知り合いなの?」

大和は千李に対し自分が思っていたことを打ち明けた。確かに千李が転校生のことを知っているのはまだしも、転校生の性別ことも知っているのは不自然だと思ったからだ。

「私が帰ってくるまでドイツ軍にいたことは話しわね」

「うん」

「私はそこである中将とあったのよ」

「中将って!!かなり偉い人じゃないか!」

大和は思わず声を荒げてしまった。それを聞いた学食の生徒数人が千李たちのほうを向いた。

「ほら。目立つからあんましでかい声上げない」

「う、うん。ごめん」

「謝る事じゃないわ。それでねその中将の娘さんが大和たちと同い年で日本のことが大好きなのよ。それでよく話しててね」

「なるほど。そういうことか、でもなんで日本に来るってわかったの?本人が電話してきたとか?」

「ちがうわ。私に電話してきたのはその子の親。すなわち中将。この人、軍人のくせに超が付くほどの親バカでね」

「それで娘が心配だから面倒見てくれって電話があったんだ?」

「まぁそんな感じね他に聞きたいことは?」

千李は大和に問いかける。

「じゃあその子の性格は?」

「おやおや~ん?狙ってるのかい大和く~ん?」

「ちがうって。ただどんな子なのかなって思ってさ」

「ん~。そうねぇ、まぁ基本的に真面目ねかなり真面目。だけど時々アホっぽいていうか天然って言うかそんな感じかしらね」

「アホなの?」

「まぁそこは見てればわかるわ。楽しみにしときなさい。ああそれと、その子日本大好きだけあって日本語ぺらぺらだから。まぁ若干変なところもあるけどね」

「そっか。色々ありがとね千李姉さん。あ、そうだ。放課後秘密基地に行くけど姉さんも行く?」

「秘密基地ね、そうね行こうかしら。一年で変わったかどうか気になるし」

「うん了解。じゃあ放課後にね千李姉さん」

言うと大和は席を立とうとする。が、その手を千李が掴んだ。

「待った。まだ皿片付けてないから手伝いなさい」

「……ばれたか」

その後は千李の食べたものの食器を片付けて千李と大和は別れた。 
 

 
後書き
今回は以上です。
毎度毎度思うこと、サブタイトルってどう書けばいいんですかね~
感想・ダメだし・アドバイスお待ちしております。

今回も原作の部分を使いました。 
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