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なのは一途のはずがどうしてこうなった?

作者:葛根
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第二十七章 新しい派遣社員



ミウラ・ケイタ最新刊格闘技術の心得。
アリサ・バニングスの|提供資料《マンガ》により、濃いものとなっている。
シューティングアーツから始まり、最終章には資料を元にした格闘術の紹介がされていた。
ファンであり部下であるスバル・ナカジマは当然購入しており、姉であり、格闘技術の師でもあるギンガ・ナカジマもその最新刊を強制的に妹に読まされていた。
それが、きっかけとしてギンガ・ナカジマはミウラ・ケイタを尊敬できる人物と内心で評価した。
久しぶりに会った際に容姿を褒められたが、建前だろう。いや、嬉しかったが。
運命か、それとも必然なのか。
六課に出向となった。
父親が、孫の顔を見たいなぁとか妄言をほざいていたが、その相手として、彼を推しているのだろうか。
しかし、高町なのは教導官と付き合っていると噂がある。
それに、落ち込んだ相手と肉体的関係を持つとか言う信憑性の低い謎の噂もある。
あのミウラ・ケイタ教導官がそんな事をするわけがないでしょうに。
高町なのは教導官とはお似合いだとは思うけど。
どちらも噂だ。
不敗のミウラ・ケイタと言えば、冷静沈着で戦局を見通して、魔力供給で補助しながら、指揮を取り勝利を導く不敗の若き名将。
ミウラ・ケイタの部隊員は無限に近い魔力供給を受けれる為、彼がいれば、魔法が使いたい放題という破格の好条件を得られる。
だからこそ、彼が関わる事件は必ず解決される。
それに、戦術、戦略を通して敵に相対する適材適所を配役するその手腕も評価が高い。
実績と、その容姿から女性局員にも人気が高い人物でもあるが。
カワイイ系として、年上からは人気だし、戦う凛々しい姿が格好いいと年下からも支持されている。
高町なのは教導官と同じく、雑誌に写真が載る「有名人」でもある。
間近で見る彼が女子に人気があるというのも頷ける。
人当たりは良いし、威張ることもないし、敬語がいらないと言うのも呼び捨てにするのも容認すると言うのだ。
あくまで、訓練以外の時という条件はつくが、それは公私を分ける為の当然の条件だ。

「え? ギンガって、アレできるの?」
「出来ますよ。格闘技術の心得読んで訓練しましたから」

妹との模擬戦が終わり、スバルの成長具合に満足した。
その後、隊長達とのチーム戦の訓練が始まるはずが、私に話しかけてきたミウラさんと思わず会話が弾んでしまった。

「なのは達とギンガを除く新人達とチーム戦を行なってくれ。ギンガは俺と1対1のサシだ。急造のチーム戦よりは、遥かに意義がある個別訓練をしよう、アレは完全個人技だしな」
「私達は別にいいけど、ティアナ達はそれで良い?」
「え、えぇ。ギンガさんを入れたチーム戦の方が、勝率が高そうですけど。ミウラさんの指示なら構いません」

割りと自由ね。
別に良いけど。
二人きりの訓練に特別な意味などない。はず。
意識しているのは、私だけのようだし。
アレは、確かに個人技だし、対個人戦にしか役に立たない。
発案者である人物が完成度を確認してくれると言うのなら、ありがたい話だ。



高町なのははミウラ・ケイタとギンガ・ナカジマの相対を見た後にチーム戦の訓練をすると提案した。
それは、簡単に賛成を得た。
興味がある。
ミウラ・ケイタの格闘技術は破壊力だけを見ると大したことはないが、それ以外の技術は高いといえる。
特に、捌きと防御はスバル・ナカジマよりも巧い。
更に、言えば保有技術が多いミウラ・ケイタは、相手を無力化するという手段を取ることが多い。
それは、柔術であり、逮捕術であり、相手の力を利用する力の運用はミッドチルダでは珍しい技術であった。
だが、それらを使わずに完全に防戦に徹しているミウラ・ケイタの姿は、嬉しそうに見えた。



「悪くないどころか、完璧だ」
「くっ……」

手の内を読まれているとは言え、ここまで防御されるとは思ってもいなかった。
流石は、発案者というべきか。
急所への連続技。
加えて、7種類の型のパターンが存在し、その7種類の型の構成から繰り出される連続攻撃だ。
7種類の型のうち1種類の型から開始し、ひとつのパターンが終わると相手の体勢などの状況に応じて新たなパターンを選択・開始し、以降これを絶え間なく繰り返す事によって、相手を追い詰める技だ。
型に収められている連続攻撃の一つは、
バリアブレイクを展開した拳による突き→頭部への攻撃→顔面、金的への同時攻撃→首への手刀→みぞおちへの貫手。
このような連続攻撃の型が7種類ある。
地上戦で、かつ、肉弾戦の上に対個人戦にしか使えない連続技ではあるが、相手はその先を行っていた。

「本には書いてないことだけど……」

そう前置きして、反撃開始が始まった。
顔面に魔弾。
一瞬の間を置かずに、足元からバインド。
腹部に砲撃。
砲撃の中からチェーンバインド。
背後から誘導弾。
蹴り上げ。
蹴り下ろし。
そこから前転させられる投げ。
投げの合間にリングバインドで、拘束後クリスタルゲージで確保された。
非殺傷設定とはいえ、効いた。

「魔法を駆使した連続技攻撃と連続拘束術。煉獄改だ」



空想の物語を実現する為に必要なのは何か。
配点:(マンガと試練)

8割ネタ回
本編扱いしていいものかどうか。
 
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