なのは一途のはずがどうしてこうなった?
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第二十二章 和解と擬態
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愛のない関係よりも愛のある関係の方が良い。
婚約相手に遠慮無しに己をぶつける。
相性として、二人は最高と言える。
体力も、技術も、精神力も。
それぞれが、均衡するのだ。
「退廃的な一日だったなぁ……」
「ご飯とトイレ以外ずっと繋がってたもんね。これはこれでいいと思うの」
休暇の過ごし方が段々と変わっていく。
最近は、デートもしないで、朝から晩まで繋がりっぱなしが多い。
コレはコレで、いいと思うが、普通の恋人同士の在り方とは違う気がする。
前回のティアナの件の埋め合わせでもあるのだが。
やっぱり、なのはが一番落ち着くし、気持ちが良い。
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数日前に、模擬戦で高町なのはに滅多打ちにされて、落とされたティアナ・ランスターは怒らせてはいけない相手を身を持って実感した。
その後、ちゃんと仲直りして、今では姉妹の様に仲が良くなれたことに感謝する。
「なのはさんよく、あのミウラさん相手に身体持ちますね」
「私とケイタって相性良いからね。まあ、私自身も性欲強めだし……」
ぶっちゃけた話まで出来るようになったのは良い事だ。
今後の同人活動のネタが大量に入った。
今度の休日にはコミケなるミッドチルダ初の大型施設を使った同人誌即売会が開かれると言う。
それに出す同人誌のためにも今はネタ収集が必要だ。
しかし、コミケ主催者のランボルミラウってまさか、ね。
ペンネームだと思うが、知り合いに似た名前だわね。
ミッドチルダ同人界じゃ、結構大物だけど、素性を知ってる人って少ない謎多き人物なのよねー。
一説には女の人らしいけど。
最新情報によると、女装の可能性を示唆する人もいたわね。
ランボルミラウ氏のリリカル魔法少女無双最新刊と、とある司書の性感帯シリーズ最新刊は是が非でも手に入れなければ……!
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ニュースが流れる。
来年度予算会議の特集だ。
「魔法は、平等ではない! 生まれつき力があるもの、魔力量が多いもの、レアスキルを持つもの、生まれも育ちも才能も人間は皆、違っているのだ! 人は、差別されるためにある! だからこそ、人は争い、競いあう。そこに進歩が生まれる。その進歩こそが――」
「まーた、レジアス中将は訳の分からないことを……」
防衛長官として、優秀なのだが時たま痛いんだよな。
防衛兵器を量産して防衛させたいらしいが、兵器ゆえに魔力はゼロ。
だから、新兵器ゼロ団とかいう名前で活動させたいらしいが、無理だろうな。
いや、無理だな。アリサの言う所、日本の中二病というやつだろう。
確か、14歳前後で発病してほとんどが20歳超えると治るらしいが、時たまそのまま、治らずに年を重ねる人がいると聞いた。
たぶんレジアス中将はそれだろう。怪我をしたと言う情報が無いのに左手に包帯巻いてるし。
「レジアス中将は古くからの武闘派だからな。あの左手も、情けない発言をした部下を叱咤した際に負傷したらしい」
「そりゃ初耳だ」
シグナムが言うのだからたぶん情報源は、噂だろうが。
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久々の休暇。
新人達四人はそれぞれの休暇を楽しむようだ。
ティアナとスバルはバイクでドライブ。
キャロとエリオはデート。
俺となのは達は、午前中は書類整理だけで、午後からは待機と言う名の休みだ。
問題として、シャーリーが何故か俺に文句を言ってきたのだが、しるか。だ
「ミウラ……。あの二人のデートプランにセックスは無いんですかとか言ってきたんだけどアンタのせいでしょ? いえ、アンタの私に対する嫌がらせね?! 濁しておいたけど、どういうことよ!」
「知るか。保護責任者はフェイトだ。教材は渡したはずだが……」
性の教科書は渡した。
動画と本だ。
ユーノの鑑定済みで一応、あの二人の年齢にあった正しい性知識を与えてくれる逸品のはずなのだ。
「と、に、か、く。きちんとしなさいよ! あとデバイスをいい加減持ちなさい!」
殆ど八つ当たりだな。
「善処する」
「する気無い癖に……! エロ魔導師!」
「うるせーよ。メカヲタメガネ」
「ミウラだって機械好きの癖に。ローテクの機械好きってどういう事ですか?! 聞きましたよ! なのはさん達の世界での事!」
「ロマンがあるだろーが! 最新技術ってのは過去の技術の積み重なりがあってこそのもんだぞ!」
「私達、やっぱりわかりあえませんね!」
ブツッと通信を切断された。
休暇の前に何してんだか。
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「会合に遅れる」
レジアス・ゲイズを筆頭に、同士達が集まる。
ミッドチルダ防衛軍本部防衛兵器改革派。
畏まった名前だが、その内容は、
「レジアス中将の到着だ!」
「ここでは、階級名は必要無いと言っている!」
仲の良い集まりである。
遅刻ギリギリで間に合ったレジアス・ゲイズは、いつもの通りに宣誓する。
「皆さん。幼女は?」
「触れず、見守り、尊ぶもの!」
「皆さん。幼児は?」
「我等、未来の宝!」
「皆さん。女性とは?」
「清く正しく美しく!」
「皆さん。漢《おとこ》とは?」
「女に追われる事! 追いかけるなど漢《おとこ》じゃない!」
「皆さん。防衛に必要な事は?」
「傷ついても代えのきく機械が一番!」
「よろしい。会合を開始する。今回の議題は、ハーレム系主人公について、だ!」
男性局員率100%の会合であった。
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偽名と擬態。
愛すべき物を守るための手段。
配点:(防衛)
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