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ハイスクールD×D 新訳 更新停止

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第1章
旧校舎のディアボロス
  第6話 異能を知ります!

 
前書き
そろそろ木場、朱乃、小猫が登場します。
 

 
「……紅い髪……グレモリー家の者か?」
「ごきげんよう、堕ちた天使さん。この子にちょっかいを出すなら、容赦しないわ」
「……ふふ。これはこれは。その者はそちらの眷属か。この町もそちらのナワバリと言う訳だな。まあいい。今日のことは詫びよう。だが、下僕は放し飼いにしないことだ。私のような者が散歩がてらに狩ってしまうかもしれんぞ?」
「ご忠告痛み入るわ。この町は私の管轄なの。私の邪魔をしたら、その時は容赦無くやらせてもらうわ」
「その台詞、そっくりそちらへ返そう、グレモリー家の次期当主よ。我が名はドーナシーク。再び見えないことを願う」

 私の前で堕天使が翼を羽ばたかせ、空へ飛翔していった。
 私は倒れている子の方を見る。
 酷い怪我ね……。
 このまま放っておけば死んでしまうでしょうが、死なせないわ。この子は私の眷属なのだから。それに、この子を死なせたら、あの子に怒られてしまうしね。


ー○●○ー


 俺は自分のベットの上で混乱していた!
 状況を整理しよう。
 俺はいつの間にかベットに寝ていた。ここまでは良い。問題はなぜか俺は裸だった。
 そして……。

「………うぅん……」

 俺は艶っぽい声がした方へ視線を向ける。

「……す~す~……」

 寝息を立てる紅髪の女の子が俺の隣で寝ている。しかも裸!
 どう見ても、我が学園のアイドルのリアス・グレモリー先輩だった!
 ええぇっ!? 一体なんで先輩が俺のベットで寝ているんだ!?まさか!!
 俺はこの状況に至った経緯を思い出そうとするが、全く思い出せない!

「イッセー、起きなさい! もう学校でしょ!」

 げっ!? 母さんが来る!?

「待ってくれ!? 俺なら起きてる! 今起きるから!」

 こんな状態を見せられる訳がねぇ!
 俺が慌てていると……。

「……う~ん……朝……?」

 先輩が起きた。

 ガチャ。

「イッセー!」

 そして、母さんが入ってきた。

「おはようございます」

 先輩が母さんに挨拶する。

「………」

 先輩を見て、母さんが固まってしまう。

「……ハヤク、シタク、シナサイネ……」

 機械的な声を出し、母さんは静かに扉を閉めてしまう。

「お、お、お、お、お、おおおおお! おお、お父さんっ!?」
「どうした、母さん!? 血相変えて?」
「イッセーがぁぁぁっ!? が、外国のぉぉぉっ!?」

 下の様子が容易に想像できた。

「ずいぶんと朝から元気なお家ね?」
「せ、先輩……」
「何?」
「お、おっぱい……とか、見えてます……」
「見たいなら見ていても良いわ」
「ッ!?」

 先輩は着替えながら、素敵な発言をする!
 そんな日本語があったのか!
 感動してる俺に先輩が言う。

「お腹、平気?」
「え?」
「昨日、刺されていたから」
「ッ!?」

 あれは夢じゃないのか!?

「昨日の出来事は夢じゃないわ」
「き、傷を負ったはずなのに……」
「私が治したわ。致命傷だったけど、意外なほど貴方の体は頑丈だったから、私の力でも一夜掛けて治療できたの。私とあなたが同じ眷属だからこそできる芸当よ」

 俺は訳がわからなくなっていた。

「そんな不思議そうな顔をしないの。貴方が思っているよりも、この世界には不思議が多いのよ 。私はリアス・グレモリー。悪魔よ」
「え?」
「そして、貴方のご主人様。よろしくね、兵藤一誠君。イッセーって呼んでも良いかしら?」

 その後、グレモリー先輩は説明を要求する母さんと父さんを悪魔の力とやらで納得させてしまった。


ー○●○ー


「……何が大丈夫なの?」
「………」

 俺は通学路で千秋にそう何度も聞かれていた。……もう軽く二桁は越えている……。

「…… ねぇ、明日夏兄、何が大丈夫なの?」
「………」

 何故こうなったかと言うと、イッセーの家からイッセーと一緒にグレモリー先輩が出てきたからだ。後はその事にショックを受けた千秋が少し暴走しているいると言う訳である。とりあえず、用事があると言って、イッセー達よりも先に通学路を歩いていた。

「……ねぇ、明日夏兄、何が大丈夫なの?」
「……勘弁してくれ……」

 俺は耳にタコができるんじゃないかと思いながら学校に向かう。


ー○●○ー


 俺は今、リアス・グレモリー先輩と通学路を歩いている。
 明日夏と千秋は用事があるからと先に行った。
 それにしても……周りの視線が凄い。俺の隣に先輩がいるせいだ。

「後で使いを出すわ。放課後にまた会いましょう」

 玄関で先輩にそう言われた後、俺と先輩はそこで別れた。


ー○●○ー


 放課後、俺は教室にいると……。

「や、どうも」
「……なんの用だよ?」

 俺に話し掛けてきたのは木場祐斗、この学校一のイケメン王子だ。要するにモテない俺達男子の敵だ。ちなみに明日夏もそこそこモテる。

「リアス・グレモリー先輩の使いで来たんだ」
「ッ!?」
「僕に付いて来てきてほしい」
「……分かった」
「それから、士騎明日夏君も来てほしい。後、妹さんも呼んでほしい」
「ああ」

 なんで明日夏と千秋も?
 俺は明日夏と千秋が呼ばれたことに疑問を抱く。
 千秋は明日夏にケータイで呼ばれてすぐに来た。

「なんで、二人も連れて行くんだよ」

 俺は二人が来る理由を木場に聞く。

「二人も君同様呼ばれているんだよ」

 木場はそう答える。

「なんで?」
「お前のダチで悪魔の存在を知ってるからだよ」
「っ!?」

 俺は明日夏が言った事に驚く!

「……千秋も?」
「うん」

 俺はひどく混乱しながら木場に付いて行った。 
 

 
後書き
ようやく木場が登場しました。
次回は他のメンバーも登場します。 
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