転生とらぶる
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
機動戦士ガンダムSEED
0224話
「アクセルさん、フレイの乗った脱出ポッドを確保しました!」
キラの明るい声が聞こえてくる。
「よし。ならエターナル……は無理か」
チラリとエターナルの様子を確認すると、未だにナスカ級3隻と激しい砲撃戦を繰り広げている。エターナルの隣で同じく砲撃戦を繰り広げているクサナギに向かわせるのも危険だろう。
「しょうがない、ちょっと距離があるがアークエンジェルに収容して来い。戦いはまだまだこれからだ、急げよ」
「はい!」
アークエンジェルも連合軍艦隊とやり合ってるとはいえ、ナスカ級とは違いかなり遠距離での撃ち合いとなっている。それに連合軍艦隊にはラピエサージュやヴァイスセイヴァー、メギロートが襲い掛かっており弾幕もそれ程厚いものでは無い。
俺の予想ではこれでドミニオン……というよりも、アズラエルは脱出ポッドを諦めると判断していた。原作のように『戦争を終わらせる鍵』云々と通信で叫んでいるのならともかく、それを叫ぶ前にキラのフリーダムが脱出ポッドを確保したのだから。
だが、あるいはそれが悪かったのかもしれない。ザフトから放出された脱出ポッドに対して、俺達は一瞬の躊躇すらせずに回収へと向かったのだ。しかもブルーコスモスとしては優先順位が高いだろうフリーダムが。レイダーを出したのはあくまでも念の為だったのだろうが、そのレイダーすらグロウセイヴァーに撃破されている。アズラエルにとっては、あの脱出ポッドに入っているフレイ・アルスターにはそれ程の重要な価値があると判断したのかもしれない。そして、それを手に入れられれば現在押され気味のこの戦闘でも逆転出来ると。故に……
「ファントムっ!」
フリーダムの後を追うように、あるいはアークエンジェルへ向かわせまいと前に立ち塞がり、追撃を仕掛けているストライクダガーへと向かい、ファントムを発射する。ストライクダガー1機につき平均してファントム3機が襲い掛かっている。
レーザー弾で手足を破壊され、レーザーブレードでコックピットやバックパック等を貫かれる。そうして動きの止まった所に……
「アダマン・ハルパー、ナイン・テールモード!」
9条の鞭が振り下ろされて、身動きの出来ないままに宇宙へと散っていく。
ストライクダガー達の中心でナイン・テールモードのアダマン・ハルパーを振るったので、周囲には大量のMSの部品や残骸が漂う。このままここで戦闘を続けると周囲の部品でいらないダメージを受ける可能性がある為、取りあえずここから移動しながら他の戦闘の様子を確認する。
ナスカ級から発進したジン達は、ジャスティスのミーティアから放たれた大量のミサイルやビーム、振り下ろされた巨大なビームサーベルであっさりと破壊されていく。
クルーゼが乗っているシグーを相手にするのはメギロート3機を従えたムウだ。MSパイロットとしての能力では経験の差でクルーゼに劣るムウだが、機体性能とメギロートのおかげで圧倒的有利に戦闘を進めている。何しろシグーの装備している武器は全て実弾兵器だ。PS装甲のストライクにはダメージを与える事は出来ないし、PS装甲をダウンさせるにしてもかなりの攻撃を当て続けるなり、ストライクにビームライフルの無駄撃ちをさせるなりしなければならない。いや、この状態でもまだ撃墜されていないクルーゼの腕を褒めるべきか。
バスターとデュエルに関して言えば、戦闘せずに睨み合ったままだ。通信で話でもしているのだろう。
「こうして戦況を見る限りでは問題は無いな」
ザフト側との戦いはこちらが優勢だ。
「連合軍側は……っと!」
連合軍側の方へと視線を向けると、T-LINKシステムで俺に向けられた2つの敵意を感じ取る。上と下から挟撃するつもりらしいが、殺気を隠せていないのが未熟な証だろう。
「まだ甘い」
上下からお互いに当たらないように微妙に射線軸をずらして放たれたビームライフルだったが、その場でグロウセイヴァーを半回転させて双方のビームをやり過ごす。その回転運動をしながら、アダマン・ハルパーをガン・レイピアへと持ち替えて下のストライクダガーに。リニアレールガンの砲身を展開して、上のストライクダガーへと各々狙いを付ける。
「アズラエルの指揮下に入った己の不運を嘆くんだな」
上下の両方へと同時に射撃。下のストライクダガーは幾筋もの細長いビーム弾に頭部から上半身、コックピット、下半身へと貫通されて爆発し、上のストライクダガーは下半身からコックピット、上半身、頭部を貫通して爆発する。
上下で起きた2つの爆発をそのままに連合軍との戦況を確認すると、既にストライクダガーの姿がかなり少なくなっていた。ドミニオン以外の戦艦に関しても、既にその数は10隻を下回っている。しかし、そんな状態になってもまだ連合軍は撤退せずに戦場に留まり続けているというのがアズラエルの執念深さ……と言うか、諦めの悪さを表しているのだろう。
「だが、それもそろそろ限界だな」
いくら連合軍が根性で踏ん張ったとしても、圧倒的な戦力差の前ではどうしようもないのだ。それは今までその圧倒的な戦力を運用してきた連合軍が一番良く分かっているだろう。……ザフト相手にはそれでも互角だったが。
「ん?」
その時、ふと目に入ったのはジャスティスの操るミーティアがその巨大なビームサーベルでナスカ級のうち1隻を縦に断ち割った場面だった。同時に、エターナルとクサナギの集中攻撃を受けたナスカ級――原作通りなら恐らくヴェサリウスだろう――がその両舷で連続して小規模な爆発を起こし……ブリッジのある中央部分でも巨大な爆発が起きて、最終的にその艦体が轟沈した。
その光景がザフト兵達の心を折ったのだろう、撤退を知らせる信号弾が最後の一隻のナスカ級から上げられる。
ジンの数自体が既に殆ど残っていなかったが、それでもまだ生き残る事が出来ていた数少ないMSはそのまま撤退していく。ムウの乗るストライク相手に苦戦していたクルーゼのシグーもまた、それに遅れず戦場を去っていった。
そのシグーに対して追撃を仕掛けようとするストライクだが……
「ムウ! ドミニオンを放っていくつもりか!」
「……悪い、頭に血が昇っていた」
俺の通信により、我を取り返す。
これでこの戦場からザフトのMSは……ザフトのMSは……?
ザフトのMSは1機もいなくなったと言い切れない理由。それはバスターの隣に存在するデュエルの姿だった。
「……ディアッカ、そのデュエルはどうした?」
「あ? 説得しろって言ったのはあんただろ? だから説得して成功しただけだけど」
……説得成功したのか。正直、キラがフレイの脱出ポッドを横から掻っ攫う事に成功したのよりも、ディアッカがイザークの説得に成功した事の方が驚いた。
「あー……そうか。いや、まぁ、よくやった。取りあえず後は作戦通りに連合軍を叩くから一応念の為という事で、デュエルにはお前が付いていてくれ」
「ふざけるな! 俺は友を裏切るような真似はせん!」
ディアッカのバスターを経由して俺の言葉を聞いていたのか、イザークがそう叫んでいるのが聞こえる。
「イザーク、落ち着けって。お前がそういう真似をしないのは分かっているが、降伏したばかりのお前を、俺やアスラン以外に信じろってのが無理な話なのは理解出来るだろう」
「……しょうがない、不本意だが奴の指示には従おう。だが! おい、お前! アクセルとか言ったな! 後で話があるから覚悟しておけよ!」
納得したかと思ったら、この台詞だ。……と言うか、ディアッカの奴は一体何て言って説得したのやら。あるいは俺が元々ブリッツのパイロットだったのを教えたのかもしれないな。
「取りあえずザフトの方は何とかなった。後は全機連合軍に攻撃を集中しろ!」
俺のその言葉に従い、アークエンジェル、クサナギ、エターナルの3艦が連合軍艦隊へと砲撃を集中し、ジャスティスとアークエンジェルから戻ってきたフリーダムもミーティアの火力を連合軍艦隊やストライクダガーへと向けている。先程まで連合軍艦隊の中で猛威を振るっていたラピエサージュやヴァイスセイヴァーもO.O.ライフルやO.O.ランチャーでビームや実弾を撃ちまくり、あるいはマグナム・ビークでストライクダガーを斬り裂き、ソリッド・ソードブレイカーで敵艦へと食いつき、零距離からレーザー弾を発射して撃破していく。デュエルが降伏した直後という事もあり、バスターとデュエルは後方からの援護射撃を量産型ゲシュペンストMk-Ⅱと共に行っている。
そして、ムウの操るストライクと俺のグロウセイヴァーは一直線にドミニオンへと向かっていた。
元々連合とザフトの2勢力を相手に互角に戦っていた俺達の戦力が、ザフトが撤退した今は連合軍だけに集中しているのだ。どちらが有利に戦いを進めるのかは考えるまでもないだろう。
既に連合軍は壊滅と言ってもいい被害を受けているのだが、ドミニオンはそれでも尚戦場へと留まり続けている。
だが、それもそろそろおしまいにして貰おうか。
「ムウ、俺はドミニオンの前方からローエングリン、バリアント、ゴットフリートを潰していく。お前は後方からヘルダートやスレッジハマーを頼む」
「分かった。まずは敵を丸裸にするんだな?」
「ああ。特にあの艦に乗っているのはブルーコスモスの盟主であるアズラエルだ。下手にローエングリンなんかを使える状態にしてみろ。隙あらば狙ってくるぞ」
実際、原作ではアズラエルの執念によりローエングリンが発射され、それを防いだストライクが撃破されてムウはブルーコスモスに拾われ、記憶喪失かあるいは記憶を弄ったかしてネオ・ロアノークへと生まれ変わったのだ。注意するに越した事はない。
「確かに子供に拳銃を持たせるような真似は怖くて出来ないからな。了解した!」
ムウはそう言いながら、メギロートを従えてドミニオンの後方へと回り込んでいく。そしてビームライフルを数発スレッジハマーへと撃ち込むが、ラミネート装甲の効果かその殆どを無力化されてしまう。だがいくらラミネート装甲とは言っても、無制限にビーム攻撃を無効化出来る訳ではない。現にドミニオンも熱処理が追いつかなくなり……
「よしっ!」
スレッジハマー発射管が破壊され、ムウが会心の声を上げる。
「こっちも負けてられないな」
そんなストライクの様子を見ながら、アダマン・ハルパーを展開してゴットフリートへとその刃を振り下ろす。そしてそのまま返す刃でもう片方のゴットフリートも叩き斬り、そのままローエングリン発射口をカバーしているドミニオンの左前足の部分へと斬り付ける。
「はぁっ!」
ローエングリン発射口のカバーを斬り裂けば、そこにあるのはローエングリンの本体のみ。そしてラミネート装甲やPS装甲が使われている訳でも無い。
「食らえ」
ビームガトリング砲の砲身を展開し、そのままローエングリンの発射口の中へとビーム弾を撃ち込んでいく。数秒後にはローエングリンが巨大な爆発を引き起こしドミニオンの左舷前足が吹き飛んでいく。
「アダマン・ハルパー、ナイン・テールモード!」
俺の意志に従い9条の鞭と化したアダマン・ハルパーは、左側のカタパルトデッキを覆い隠していた装甲を斬り裂き、破壊する。
取りあえずドミニオン内部への侵入口は確保したな。後は他の奴等が来てくれれば内部への侵入も出来るんだが。
「アクセル、スレッジハマーとヘルダートは使えなくしたぞ。これからどうする?」
やはり数がいると効率が違うのか、自分の役目をさっさと終わらせたムウからの通信が入る。
「ならこっちに来てくれ。カタパルトデッキから中に侵入出来るようにしてある」
「分かった。……とは言え、俺一人でか?」
「いや、俺もすぐに援軍に……っと、来たな」
ムウと会話をしながらもイーゲルシュテルンをファイア・ダガーやガン・レイピア等の威力の低い武器で破壊していると、ラピエサージュとヴァイスセイヴァーがドミニオンへと近づいて来た。
連合軍艦隊の方へと視線を向けると既にほぼ全ての艦が戦闘力を失っており、ストライクダガーにしてもこれ以上戦闘を続ける意志はないらしく、持っていた武器を手放して投降するつもりらしい。
「アクセル、連合軍艦隊はこれ以上戦闘の意志は無いようよ。ドミニオンの方はどうなってるの?」
「さすがブルーコスモスの盟主が乗っているだけあって、降伏という考えはないらしい。しょうがないから俺とムウで中から制圧しようと思っているんだが、その間ここを任せてもいいか? ドミニオンの武器を破壊してまわってくれ。使える武器があると何をするか分からないからな」
「了解した。ドミニオンの武器だけを破壊すればよいのだな?」
「ああ、頼んだ。ムウ、行くぞ! メギロートには俺達の機体を護衛させておく」
コーネリアに頷き、ムウと共にカタパルトデッキから空いた穴へと突入していく。
アズラエル、今日がお前の最後の日だ。
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:37
PP:510
格闘:258
射撃:278
技量:268
防御:268
回避:298
命中:318
SP:454
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
???
???
???
???
???
撃墜数:355
ページ上へ戻る