妖刀使いの滅殺者
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第18話
前書き
今回はレイの戦闘はありませんがちっちゃな戦士が参戦いたします!
50層のダンジョン≪フエルトリ山≫へいざ出陣!
と思ったのだが、街を出た瞬間後ろから幼い足音と甲高い声が聞こえてきた
「レイさーん!サチさーん!」
その声の持ち主はツインテールを揺らしながら肩に使い魔モンスター≪フェザーリドラ≫のピナを乗せ駆けてきた
「おぉー、シリカじゃねぇか」
「お久しぶりです!どうしたんですか二人そろって?」
シリカは「もしかしてぇ」と言わんばかりの表情だった
「ちち違うよー!デートなんかじゃなくて鉱石採取!」
顔を赤くして手をブンブン振って否定するサチ
口には出せんが小動物のようで可愛い…
「えー?私何も言ってないですよー?そこまで否定するなんて怪しいなぁ」
シリカは何故か知らないがサチに対してはからかう態度をとっている
多分シリカにとってはサチは姉のようなポジションに居るのだろう
「もー!」
サチが怒って頬を膨らまして拗ねてしまった
「すいません、少しからかいすぎましたね」
ふふっと笑って俺の方に向き直った
「ところでレイさん!私も行って良いですか?」
「別にかまわんが…」
「あれー?たしかシリカちゃんのお相手はキリトじゃ…」
今度はシリカが赤面した。ちなみにその事実は俺も知っている
「い、今そんな事はどうでもいいですよっ!」
さっきのサチと同じ様にして手をブンブンふっている
サチもそうだが、手をブンブン振ると、人って小動物みたいだな…
「ふぅん…?」
サチもおもしろいからかい方をおぼえたもんだ
さて、与太話も終わりにしてそろそろダンジョン行くかな
すこし歩いたところで俺の索敵にモンスター反応があった
「お!良い感じの敵いんじゃん、サチ、シリカ、アイツと戦ってみ」
少し離れたところに顔がイノシシ、体は人間モンスター≪ブルドン≫が餌らしきものの食事中だった
奴の手には棍棒が握られている
「いいですよ!見ててください!どれだけ強くなったのか!」
「ピーー!」
「私も!レイに鍛えられたんだからね!」
二人は何故か張り合いながら突撃していった
ちなみに2人の装備はサチは長槍、シリカは短剣&ピナだ
「私からいくよ!」
サチが威勢よく駆け出す。長槍で≪ブルトン≫の背後から突き攻撃スキル≪スタン・ガーリー≫を放った。その技は背後からのヒットだとスタンを奪える意外と高スペックな技だ
≪ブルトン≫は案の定スタンを喰らい、その場にひるむ
「シリカちゃん!スイッチ!」
「はい!ピナ≪バブル・ボム≫!」
なんか今一瞬ポ○モンを思いだしたな…
シリカは短剣を逆手に持ち、四連続スキル≪フル・トレイン≫で上下に素早く斬りつけた。その攻撃が終わると同時にピナは上空から泡の爆弾を投下する。その衝撃でサチとシリカが吹き飛ぶ
いや、正確には爆風を利用して距離をとったのだ
その瞬間、≪ブルゴン≫が振り向きざまに棍棒を横に振るうが、サチもシリカにもダメージはない
「サチさん!」
シリカが叫ぶより早くサチは長槍を突き出した、棍棒よりはるかに長い槍は余裕で≪ブルゴン≫を一直線に貫いた
≪ブルゴン≫の体力バーが目まぐるしく変化していく
サチはそのまま、下から上に大きく突きあげるスキル≪ハイスルーリ≫を放ち、空高く打ち上げる。持ち上げた形で固まっているサチの長槍にシリカが飛び乗り、目一杯ジャンプする
「サチさん!下は任せました!」
「任せて!」
空中でシリカとピナが無防備な≪ブルゴン≫を大きなスイングの攻撃で叩き落とす
予定では下でサチが構える槍に突き刺さりTheEnndのはずだったのだが、シリカが叩き落とす速度を計算ミスし、サチの硬直が解けきれておらず、槍が予想の位置と違っていた
そのため…
「やば…っ」
地に落ちた≪ブルゴン≫立ち上がり、棍棒をふりまわしながらサチに突っ込んできた。≪ブルゴン≫の動きはただ棍棒を振りまわしているようにみえるが、≪サイクロン≫という列記としたソードスキルなのだ
幸いにもサチは回避行動をとって、直撃は免れたものの痛いダメージを受ける。しかし、サチも負けてはいない。長槍で≪ブルゴン≫を再び貫く。そこで≪ブルゴン≫の体力がようやくレッドゾーンに到達した
「シリカちゃん!よろしく!」
その声と同時にシリカが背後から飛び出し、小さな剣で大きく垂直に切り裂いた
≪ブルゴン≫はタゲをシリカに変え、イノシシらしい直線的な突進をかましてくる。その速さは中々のもので避ける暇もなくシリカを突き飛ばした
だが、上空にはピナが居る。大きく助走?をつけて回転をくわえながらも勇敢に突撃する。もちろん使い魔モンスターの与えるダメージなどたかがしれている。しかし≪ブルゴン≫はどうやら短気なようでタゲをピナに移し、上空目掛けて棍棒を振るう…もちろん当たらないが
その後ろからサチとシリカが飛び出して二人で仲良くとどめを刺す
青いポリゴンとやかましい泣き声をあげながら≪ブルゴン≫は力尽きた
「おつかれさん」
「ふぃ…どうだった?」
サチの頭に手を置いて労いの言葉をかけてやった
そしてさっきの戦闘の感想を述べる
「うーん…サイズ的に差があんまりない敵に対しての立ち回りは良かったが今の戦いかたじゃあでかい敵には通用しないぜ。あとスキル使いすぎ。硬直とられる」
「うぅん…難しいですね」
「じゃ、今度教えてね?」
「あぁ任せとけ」
ここで一旦策敵をして辺りに敵が居ないことを確認する
とりあえず近くに敵も居ないようなのでさっさと≪フエルトリ山≫に向かうことにした
「そういや、ピナって何食うんだ?」
のんびり草原を歩きながらふと気になったことを聞いた
「基本なんでも食べますよ?あ、でもフルーツとかが好きみたいです」
それを聞いてサチがうらやましそうに指をくわえて俺をじっと見つめてきた(指をくわえたのはあくまで表現です。あしからず)
「ねぇーレイ?」
「むり」
「まだ何にも言ってないよ!?」
大体わかる。大方「私も使い魔ほしー」とか言い出すんだろう
残念だが俺はこの世界のモンスターを殆ど狩ってしまって居る為、どんなに頑張っても使い魔にはできない
モンスターを使い魔にしようにも同種のモンスターを狩りすぎると不可能になってしまうようだから、俺はまず無理だ
「とか何とか言ってるうちに着いたぜ≪フエルトリ山≫」
目の前には、地下に繋がる入り口ではなく、山への入り口が大きな口を開け、俺らプレイヤーを待ち受けていた
「いきましょう…」
「そんな緊張しなくても大丈夫だぜ?」
後書き
レイ「シリカ参戦か」
雨の日「花が増えていいだろ?」
レイ「俺はサチだけでよかったが…」
サチ「////」
雨の日「…ある意味大胆ですなーレイ殿」
レイ「なんのこった―・・・」
雨の日「はぁ、自覚なしか・・・まぁいいや、では!次回もお楽しみに!!」
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