連邦の朝
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第四話 理想
前書き
このワイアットは特に目的が無いため。
保身にひた走ります。
ある日の事である。
ワイアットは絵を描いていた。
前の描いていた絵とは、違いこれは陶器を作る為の設計図、所謂、完成予想図デッサンと言われるものだった。
今日のワイアットは上機嫌だ。
何故ならば、ワイアットの父親つまり国王に、誉められてさらには、窯が欲しいと言えば、窯が与えられたのだった。
ワイアットは、優雅な時間を過ごしていた。
この優雅な時間が過ぎる前に、思考に浸り、正しい自分の身のふり方を考えるのが、ワイアット流の紳士のあり方だと考えている。
フッ紳士は常に冷静に、事が起こってから慌てるのは、紳士的な行為ではない。
ワイアットが考えた計画とは、
1,アルビヨン強化計画
これは、駄目だ。
私の上に、二人の兄がいる、貴族派閥が出来ている=私のアラを探す=私の秘密判明→異端裁判か、私は良いが、兄が貴族に丸め込まれる→派閥争い=三つに国が割れる→他国襲来→派閥争いで国バラバラ→他国に蹂躙される→軍や国民が立ち上がる→捕まる→責任で処刑
ふむ、やはりこれはやめておこう。
2,無能気取り計画
このまま芸術しかできない人間と思わせておく。
我が友であるゴップが最も上手く使った策だ。
いや、これも駄目だ。
バカな貴族に私が担ぎ上げられるか、他国に人質に送られる。
一番良くて大公として残れるが、お飾りで私は軟禁状態で何時暗殺されるか怯えながら一生終わる。
3,軍部掌握計画
私自ら軍に入り軍政改革や近代軍隊にして革命を起こす。
貴族から貴族権の私兵取る。
まずは中小貴族まとめる→兵士が財政圧迫している→国軍の兵士として買い上げ中小貴族の借金減らす→買い取った兵士を再教育し私の軍閥を増強する。
アルビヨンの玄関口たる港に少数を配置→再教育した兵士の8%をこの世界にない憲兵にする。
さらにその後、平民に教育を施し警察と第二軍事組織の創設→下準備が出来たならば軍上部の腐敗を王族の私の権限で憲兵に調査→私の素敵な策のプレゼントで不正発覚する。
私は改革派の急先方として軍上部を批判し、この時味方に着けた将校や将軍は批判せず流れが見えない無能どもを閑職か退官→後で“不幸な”事故に合って貰うか反乱を考えているとして粛清し領地を大貴族などに渡す→利権の一部を中小貴族に渡し大貴族にそちらを見ていただいく→密かに私の好きに出来る兵士増やす→自分の権限と生存力強化
うむ、軍政や軍事なら昔の経験で予想が捗るが父親にこれをしたら皇太子と第一王子よりも私が王になれと言われかねんな、継承戦争になり結果はアルビヨン強化計画と同じに成りそうだから却下。
4,美しき貴公子計画
まずは、国外の有力貴族のお嬢さんと仲良くなる→この時私はスクエアかトライアングルのメイジになっている→その事と芸術で彼女の心を捕らえる→私は国外の有力貴族の跡継ぎになる。
私、ワイアットはこれで継承権から開放され、政治と軍事を少しと領地開発に力を注ぐ、領地が肥えたら引退し緩やかな老後に浸る。
うん、これがベストだな。これで行こう。それじゃあ下準備の…。
Sideジョージ二世
グリーンの奴が、杖が欲しいと言い出した。
私は、グリーンにはまだ早いと言ったが、グリーンならば、或いは…。
まあ、今考えても仕方がない事だな。
グリーンは、将来何をしたいのやら、私には分かりかねるがあいつ程の存在だ、貴族令嬢のが放って置かないだろうな。
まぁそれは置いておき、グリーンは、この国の現状をあの歳で解っている節があるからな。
自身の立場と状況が理解出来るならグリーンはこの国に仇なす存在では、無いだろう。
そうだからして、グリーンは国外の有力貴族にやり、他国やこの島国のアルビヨンでは分かりにくい世界情勢やロマリアの牽制などに使える存在にして伝統あるこの国を守る王族の義務を果たさせるべきか?
国外の有力貴族に行くことで、血が途絶えず我が王家は安泰になるというものだ。
そうしよう、そうと決まったならば、さぁ準備だグリーンに教育だ。
準備と教育を初めて数日後タバサに見つかり、グリーンの年齢を考えてと怒られるジョージ二世だった。
後書き
感想よろしくお願いいたします。
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